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kisssellx のGorugeと申します。 主にこちらでは小説を書いていこうと思い…

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kisssellx のGorugeと申します。 主にこちらでは小説を書いていこうと思います。 たまにくだらないことも書きます

マガジン

  • 【小説】Recycle Mafia

    時代の変化に翻弄される若者がとある重大事件の犯人達と関係を持ってしまう 裏社会の人間との繋がりを持ちやがて「人間」のリサイクル業を営む話

  • 家族の話

    昭和から平成から令和 変わりゆく時代のかで家族という姿もまた変化してきた そんなお話

最近の記事

Recycle Mafia 2-1 first impact

突然のイチの緊急召集から、1週間後。 外は秋の訪れを感じさせるスズムシの鳴き声が聞こえていた。 シンゴ達は再び例の居酒屋【富士山】に集まって作戦会議をした。 「じゃあリーダー始めようか。」 とナチがいう。 「ん?何それ。」 シンゴが困り顔で、イチを見る。 「そうだよリーダー。」 イチも笑いながら言う。 何かの冗談かと思ったが、前回の飲み会を思い出した。「RBN」の社長に酔った勢いで立候補して、イチもナチも同意。社長が決まった。まさか、その流れなのか? 「その通り。」 2人

    • Recycle Mafia #1-5 スハダクラブ

      2012年 秋 むさ苦しい夏の出会いから約1年が経った。 イチは新しい就職先の仕事もだいぶ板についてきたようだ。 世間では第二東京タワー「スカイツリー」がその年の5月に完成し、押上近辺もとても盛り上がっていた。季節は秋。カップルたちが手をつなぎ新しく生まれ変わった下町をオシャレに楽しむのだ。 「全部うーそさ、そんなもーんさ、なつのこーいはマボロシ♪」 そんな歌があったな。 今年の夏も、男ばっかりで遊び適当に女を口説いては振られ、次の日にはまた別の女を口説く。また、そん

      • Recycle Mafia #1-4 RNB

        世間では学生が夏休みを終え、新学期に入る頃。残暑という名だけが残ったかのような、猛暑日。 残暑なんて、10月からだろ。と思う。 そんな日曜日 いつも通り、シンゴとナチは錦糸町のフリーマーケットにネットオークションでも売るのが困難なようなガラクタを並べていた。 ガラクタといっても、シンゴたちが綺麗にリペアしてあるから、物自体はいい物ばかりだし、なかには、古物商のおっさんにしか理解できないような逸品もある。はず。 ネットオークションは、それなりに価値が世間一般的に認められた品物し

        • Recycle Mafia #1-3ミミナシホウイチ

          ボロロン♪ポロロン♪ シンゴたちが窓際のボックス席で壊れたラジカセを修理していると、どこからともなくギターのソレらしき音が聞こえて来た。 思わずシンゴとナチは視線をラジカセから離し、見つめ合ってしまった。 ナチが言った 「今の音、有線じゃないよね」 「でしょ。」 二人して目線でその音の鳴るほうを探した。 すると、3席くらい離れた窓際のボックス席に、真夏だというのにニットキャップを被って、髭伸ばし放題の浮浪者?風のその人はミッキーマウスのTシャツに迷彩のハーフパンツといっ

        Recycle Mafia 2-1 first impact

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        • 【小説】Recycle Mafia
          6本
        • 家族の話
          1本

        記事

          Recycle Mafia #1-2 ナチグロン

          ナチグロン ガガガガガガガピピピピッピッピッピッピガッピアガアッピッピッピピ--------------- 「死んだ?」 ショートしかけた頭の回線がやっと繋がった頃、金髪のナチュラルドレッッドにsupremeの厚手のTシャツを着て、リーバイス501を腰履きしたナチが、不自然な黒さをした顔を一層引き立たせる真っ赤な唇でアイスコーヒーをストローで啜りながらおどけた感じで言った。 「ああ、終わったよ。真っ白になった」 と、neweraのヤンキースの黒キャップを頭から手に取り

          Recycle Mafia #1-2 ナチグロン

          Recycle Mafia #1-1 intro

          まだ、世の中が「バブル」の残り香を名残惜しむよな、1990年代。 ジュリアナ東京は、ASRという横乗りショップになった。 芝浦GOLDは健在だった。 僕らは、高校生になった。Ralph Laurenのシャツを着て、GuessやCKの太いパンツを腰履きして、足には皆一様にティンバーランドのブーツを履いて。 初めて夜の六本木のクラブ「Nu」という場所に行き、何もかもが衝撃的だった。外人の多さ。マックが深夜なのにやっている。その中でも、hip hopという音楽、スタイルに出会っ

          Recycle Mafia #1-1 intro

          腐乱商店街

          何でもある 何でもある 世の中には何でもある・・・ 今信じているものは何ですか? インターネットの情報 新聞 雑誌 俺はどれも信じてるし、信じない。 例えば大量のごみの山から使える部品だけ探して組み立てた車みたなもの 情報っていうのはそういう事 「ワクチン打ったら死ぬんだってさ」 「あと、20年が寿命なんだってさ」 「25年寿命が縮むんだってさ」 「解毒できないんだってさ」 だからなんだ? 少し前は違う情報であふれていた。 トレンドってやつだ。

          腐乱商店街

          東京の夜【1990年代後半】追記

          俺たちの勝手な行動でお別れとなったジュンコとマユミ 何故か凄くいい思い出になっている。 吊り橋効果だろうか? みんなドキドキしたからだろうか? 前回でも書いたが みんな初心だったからだろうか たぶんそうだ。 何処か達成されていないから物語になって脳内に残る だが、カズ君はマユミの家に入りびたりやっぱりヤッテいたし、カズ君なりに満足したんだと思う。 でも、今でも俺たちはこの話で何杯でも酒を飲める。 歳を重ねるにあたり、こういう思い出をたくさん作ることが人生を

          東京の夜【1990年代後半】追記

          kiss sell party #158 hiphop論争ってばかばかしくない? 【是非聴いてくれ】

          日本で一番、いや、世界で最もくだらないラジオと言われつつ 粛々と続けている変態ラジオ 聴いて損はさせません いや、損って思ったなら謝ります もう先に謝っておきます「ごめんなさい」 でもね・・・・・ mixcloud https://www.mixcloud.com/ryohey-isibasi/ google podcast https://www.google.com/podcasts?feed=aHR0cHM6Ly9hbmNob3IuZm0vcy8xND

          kiss sell party #158 hiphop論争ってばかばかしくない? 【是非聴いてくれ】

          東京の夜【1990年代後半】6 最終話

          4人の夜は更けてゆき 気が付いたら朝 結局 色々な事は始まらず 4人で雑魚寝 合宿かと思わせる寝方 皆酔っぱらっていたんだな 可愛らしい若者たち ここで乱交とか始まればこういうことは書いていないし 強烈な思い出になるか、トラウマになるかだ。 いい感じの物語になる出来事っていうのは、どこか達成されていない時だと思う その後 何度かマユミの部屋には遊びに行った 勿論ジュンコも来ていた 隣に住んでる男に壁を叩かれ 「うるせーぞコラ!」 と、怒鳴られた

          東京の夜【1990年代後半】6 最終話

          東京の夜【1990年代後半】5

          タクシーが 俺たちを載せたタクシーが ラブワゴンが 新小岩のマユミが一人暮らしをするライオンズマンションに着いた。 エレベーターに4人で乗った。 女の子の匂いが充満。 おれは少し勃っていた。 なんだろう 吊り橋効果というやつだろうか? オッサンから逃げることによって、ただのナンパでは終わらず ある種の団結力さえ感じる夜だ。 ワクワクして ドキドキして 一安心して ムラムラしてる。 そんな5月の夜だ。 エレベーターを降りてマユミの部屋に入る。

          東京の夜【1990年代後半】5

          東京の夜【1990年代後半】4

          とにかく オッサンが怒ってる。。。 カズ君のケータイから掛かってきてるから、未だ一緒に居る。。。 「あの、とりあえずカズ君に電話替わってください」 「うるせーな!コラ!女の子拉致っていまどこにいんだよ!!」 「・・・・・」 「若い女のコ拉致ってんじゃねーよこの野郎。」 オッサンの怒りがピークだ。 俺が拉致したことになってる(笑) この内容はジュンコにも聞こえていて、ジュンコが笑っている 当時のケータイって メールもないし 電話だけ やたら電波悪いし

          東京の夜【1990年代後半】4

          東京の夜【1990年代後半】3

          人を撒くことには多少の自身があった。 原付でよくPCを撒いた。 地元の不良からよく逃げていた。 今回の相手は酔っ払いのおっさん(30歳くらい) 余裕だった。 人を撒くっていうのは只逃げればいいという事ではない。 よほど足に自信がない限り無理だ。 俺は頭脳戦だと思っている。 ジュンコとマユミには言い含めてある。 でも、しつこくオッサンたちは付いてくる。 新宿の中で追いかけっこはめんどくさい。 「この後は住吉のマユミんちで呑もう」 という提案に、鼻の下をの

          東京の夜【1990年代後半】3

          東京の夜【1990年代後半】2

          俺とカズ君、ジュンコとマユミ、そしておっさん二人 おっさん二人は自己紹介していたが、俺たちはほぼ聴いていなかった。 でも、俺は基本的に「みんなで仲良く」派なので、話を聞く。 頭数なんて合ってなくても、最後は狙い通りの女をものにしてこそ、恋愛に発展するのだと思っていたから。 そう このころの俺は恋愛したかった。 俺の考えとは違い、確実にことを進めたい派のカズ君はおっさん二人を煙たがっていた。 でも、あからさまに表現することはなくニコニコしながら話を合わせている。

          東京の夜【1990年代後半】2

          東京の夜【1990年代後半】1

          5月も後半 蒸し暑い日が続いていた 専門学校の帰り道 いつもの二人 俺とカズ君 「今日はバイト?」 「今日は無い」 「じゃあいこっか」 「よし」 弥生町の交差点を渡る バス停を通り過ぎて新宿西口に入っていく 動く歩道を通り左へ折れてぐるぐるとしばらく行くと、しょんべん横丁があり、その手前を右に入っていく 小汚いトンネルを抜けるとアルタ前に続く道がある。 アルタ前横のフルーツ屋でパイナップルが刺さった割り箸を100円で買いその場で食う いつもの事 ス

          東京の夜【1990年代後半】1

          家族の話1 24歳

          2001年10月 2年半お世話になった東京グリーントラベルを退社 東京へ帰ってきた。 実家に荷物を置き、しばらく実家で生活するつもりだった。 両親は言った 「早く出ていけ、荷物は開梱せずに仮置きのみ認める」 とのこと。 俺はこの家から家族として扱われていないのだと思った。 俺には妹が二人いて、未だ実家で生活していた。 その妹が使っていたピアノの下が俺が唯一許された荷物置き場だった。 翌日から早速次の仕事を探した。 何でも良かった。 こんな家を早く出たか

          家族の話1 24歳