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JAIST社会人セミナー「ステキを伝えるコーディネート」

JAIST社会人セミナー2017
地域人材育成セミナー【水曜学ぶでしょう】。
2度目の受講です。2017年9月27日開催の講座に参加してみました。

この日開催されたのは「ステキを伝えるコーディネート」。
講師は、インテリアコーディネーター・スタイリスト・ライターとして、ネットや雑誌等のメディアで活躍されている、くろだあきこさん。有名な情報サイト「All About」でもインテリアショップガイドとして記事の寄稿をされておられるとのことです。

セミナー参加の動機

セミナーの副題に惹かれました。
「対象の魅力を引き出す取材力と表現力」

自身の体験をブログで発信する人間の端くれとして、如何に現地で観たり感じたりしたことの魅力を汲み取るか、如何にそれを上手く表現して読み手に興味を感じ取ってもらえるか、ということがずっと気になっていました。
さらに、この講座の前日に、知人が主宰するサークルの活動情報を継続的に発信していくことなどについて相談を受けたことも、動機づけをより強くする要因になりました。

そんなこんなで、自らの「情報発信のヒント」を得られないか?相談されたことにもつながりはしないか?そんな期待を抱いて参加を決めたのでした。

講義の内容

JAISTの敷田さんからの案内に続いて、落ち着いた物腰と口調で講義を始め、進めていくくろださん。母校が同じであるということも手伝ってか、親近感がありました。

*これ以降の写真はすべて当セミナーの事務局さんよりご提供いただき、使用許可をいただきました。

あるモノ・コトに新たな価値を吹き込んで伝えるためのスキルとして「取材力」「表現力」の2つがあるということです。

「取材力」=きいて調整するスキル

ところがそれだけではない。
あるモノ・コトを見聞きして把握し表現することだけではなく、さらに「調整する」ことまでも含まれるということ。そこに目を見開かされました。

相手の考えを整理しながら、相手が気づいていない価値があればそれも拾い上げながら、きく。ここまではわかりますが、さらには「その後のプロセスにつながるように」きくということまでも含まれる。

後述の「表現力」を使いこなして、どのように伝えるのが効果的か、までのビジョンをあらかじめ持っておいた上で見聞きすることが肝心ということなのだろうと解釈しました。

「表現力」=きいた内容を伝えるスキル

あるモノ・コトを効果的に伝えるには、「伝える相手が誰か?」「誰のために伝えるか?」伝えたいターゲットを設定することが起点、それこそ具体的に特定の誰かを設定するくらいで、という意識が大切。

伝えたい「ターゲット」。それが明確に想定できていてはじめて、相手にどうすれば伝わるかが定まる、効果的な伝えかたにつながっていく、ということです。

言われてみれば確かにそうです。
できるだけ広まったらいいなあ、くらいに、なんとなくはじめからぼんやりと思っているだけでは、誰にもきちんと伝わらないというものです。

スキルを使うこと・使い続けること

以上で挙げられた2つの力「取材力」「表現力」に限らず、スキルを日頃から使うこと、可視化(アウトプット)して自己認識すること、それを継続することが大切であるということです。

自分の取り組みを「ちょっとがんばればできそうな目標」くらいに細かくして、やっていて楽しいと感じる方へもっていく。ひいては、楽しさとは関係なく「とにかくやれてしまう」ところまで高まると究極なのでしょう。

講義に引き続いてワークへ移り、実際にトライしてみます。

与えられたお題(商品)の特徴を汲み取って、それをアピールする「ターゲット」を設定、その「ターゲット」へ如何に効果的に伝えるか。
商品のセールスポイントをもれなく写真に収めてターゲットへ伝える。

ということをやるわけです。

最近、このようなワークでは「発想・着想はふざけ気味に、プロセスはできるだけまじめに」やることを意識しています。
ターゲットへ効果的に伝えるための勘どころも、ワークをしながらくろださんからレクチャーしていただけました。とても短い時間でも、集中してエイッと絞ればひとつくらいはアイデアが出るものですね!

発想・着想を定めるほうに時間を割き過ぎて、ゴールへ至るプロセスがややバタついてしまった感が自分としてはありました。そんなところもまた課題だなあなんて思いましたが、全体としてはかなり楽しく進めることができました。

所感

あるモノ・コト。それを創り上げること、完成度を上げることは、ものづくりの現場に従事し続けてきた自分には当たり前の意識でした。とにかく作り上げて磨きをかけて、質を上げること。もちろんそれは大切。これがなかったらモトもコもありません。

しかし、どれだけモノやコトが「それ自体として」魅力的であっても、他者へ認知してもらうには、それだけではとても弱い。

如何に魅力を効果的に「伝える」か。どうしたら「伝わる」か

その意識がとても重要であることを体感できました。

さらに、「誰にでも広がる、拡散するに越したことはないこと」と「然るべき相手に魅力が効果的に伝わること」は違う
ともすれば、前者の意識が希望的観測として先に立ちがちなのですが、それはあくまでも副次的な効果として考えておくべきであって、後者こそが本当の意味で「伝えること」「伝わる」ことである。

「どのターゲットへ向けて伝えようとするのか」を常に意識すること。

それは、なにも商品だけに限った話ではありません。企画や報告のプレゼンもそうでしょうし、普段の日常会話に至るまでそうであると…。こんなブログの発信もきっとそう!ひいいい!(汗)

そういうことにとても楽しく気づくことができたひとときでした。

そして、伝えるためのスキルを使い続けること、伝わり続けることは、「ゴールを意識する」「問題意識をもって目的を明確にする」ということにも相通じますね。

ひとくちにゴールと言っても、サッカーやハンドボール、あるいはバスケットボールなどであれば、固定されたゴールが明確にあります。
バレーボールやテニスなどであれば、位置はその都度変わるにしても、やはりゴール(ポイントを奪うためにボールを打ち込む位置)はあります。

自分がもっているボールを、どこを狙って打ち込むか。そういうことだなと。講義をききながら、自分なりにスポーツのイメージになぞらえて「ターゲットを狙う」ということが今までよりも深く腑に落ちたのでした。

最後のまとめにてJAISTの敷田さんが最後におっしゃった

 「モノ」「コト」を売り込むストーリーがあってこその「文化」
 「文化」とは、そのストーリーをつくること

これもまた新たな気づきでした。
くろださんが講義でおっしゃってきたこと、ワークを通して伝えたことは、ここに集約されるのではないでしょうか。そのことを言い当てられた一言だと思います。

JAIST社会人セミナーについて

JAIST(ジャイスト)とは、北陸先端科学技術大学院大学の略称です。
この大学自体は石川県能美市にありますが、金沢駅前の日航ホテルに隣接する「ポルテ金沢」のオフィス棟の中に、金沢駅前オフィスとしてやや小規模な研修スペースがあります。

JAIST社会人セミナーは、毎月後半の水曜日に開催されています。
事前の申し込みは必要ですが、受講にあたっての前提知識や資格のようなものは特にありません。誰でも無料で参加できます。

北陸先端科学技術大学院大学ホームページ:
 https://www.jaist.ac.jp/index.html

JAIST社会人セミナー案内(事前申し込みはここからできます):
 https://www.social-jaist.com/

「地域人材育成セミナー」という別名のとおり、ここでの学びを、地元に、身近に展開して実践していくことで、地域の活性化に寄与することが主な目的ではありますけども...

あまり敷居が高いものと捉えずに、毎月後半あるいは月末の、水曜日の夕刻から夜にかけて。敷居の高い教育機関が提供する、気軽に参加できる学びの場。そこでひとときを過ごして学び楽しむのも悪くはないと思いました。

「水曜学ぶでしょう」試しに如何でしょう?

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