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精神障害児を持つ親の葛藤について精神科ナースからのアドバイス

Twitterを眺めていたら
障害を持つ子供のお母様やお父様が
育児で悩んでいたり
疲弊しているツイートを
多々見かけました。


私も精神科病院で働いていると
若くして精神障害を発症して
自宅で生活することが困難な
お子さんを患者さんとして
接するケースも少なくありません。

定期的に不調をきたすこともあれど
精神症状は概ね小康状態で
退院できる状態でも
家族が自宅で介護することが
困難であるが故に
長期的な入院となっている
パターンもあります。


そんなお子さんを持つ
親御さんとお話しする中で

「やはり自宅で一緒に過ごしてあげたいけど
 不調になった時が不安」
「仕事をしている間
 家で1人にさせるのは怖い」

といった家族や
逆に入院させることを
迷っている家族だと

「私が頑張れば一緒に過ごすことも
 できるかなと思うし…」
「見放すようで、預けられません」
「預けたら自分を責めそうで…」
「でも一緒に過ごすと
 手が出そうになることもある」

などと
精神的に追い詰められている家族の
お話を聞くこともあります。


障害の程度は千差万別ですが
公共の場だと不適応を起こしたり
目を離せないケースも多く
精神的な疲労って
物凄いんですね。

結果何も事故が起こらなかったとしても

「何か起きるかもしれない」

と想定しながら
行動するのは
本当に大変
なんです。


極端な話
公共の場で暴れて
警察を呼ばれた方が
楽だと思う家族さんもいて

障害をもつ子や
家族がいる人の苦労は
当事者でなければ
わからないと思います。


障害も個性だ

と捉える風潮もありますが
程度の問題もありますが
それは親や家族など
周りにいる人が
前向きに捉えようと
しているわけで

外野の人が
身近な家族に対して
言う言葉じゃない
んですね。


障害によって
保育園や幼稚園を断られることもあれば
就職に影響することもある。

障害を抱える人のサポートと同様に
その家族のサポートにも
目を向けられると
社会として成熟していると
言えると思います。


◯使えるサポートは積極的に使う


そして今日の結論ですが
公的なサポートなどは
積極的に使いましょう。

公的な場所に預けるのは
気が引けるけど
親戚などに預けるのはできる

という人もいますが
どちらかと言うと

さまざまな症例や状況を
想定できる公的サポートの方が
安全だと考えます。

もちろん事故が起きることもあれば
対象の障害を持つ子が
見知らぬ環境で不適応を起こすから
実家に預ける

というパターンもあるので
一概には言えませんが
公的なサポートや社会資源は
違法ではないですし
遠慮するものでもありません。

精神的に疲弊している人が
精神科病院の受診を迷うのと同様で

受診したからといって
自分の価値が下がるわけではない。


「自分が頑張ったらどうにかなる」
と頑張るのは良いことですが

あなたの精神状態が悪くなれば
世話をする対象の子にも
少なからず影響します。


◯悩んでいる時点で既に頑張っている


なぜ私がこういう
書き方をしているかと言いますと

そうやって人に相談している時点で
何度も自問自答して
我慢して頑張り続けている人だからです。

その上で限界に近い
もしくは限界を超えている人だから

もっと頑張れ!

というアドバイスは
あまりにかわいそうに
思えるんですよね。

いつも話をし合える友人ではなく
医療従事者や
公的サービスのもとに
相談している時点で
相当に悩んだ結果だと思います。


それは家族のことだけでなく
自分自身が精神科病院を
受診する時にも
同じことが言えます。


どんな人にも言えますが
1番大切にした方が良いことは
自分を大切にする
ということではないでしょうか。

誰かのために
身を粉にして頑張ることは
素敵なことですが
それは長くは続きません。

一時的に
そういう時があっても良いですが

人や社会に頼りつつ
とにかく外に出る
美味しいものを食べる
好きな音楽を聴く
軽い運動をする
自分を褒める!

それで精神的に余裕が出てきた時に
また考え直してみると
冷静に、客観的に
判断できるのかもしれませんね😌

サポートしていただけると相当喜びます😭