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18世紀ものあいだずっと読まれてきた生き方の本「自省録」マルクス-アウレーリウス(岩波文庫/金谷恵美子訳)

歴史上まれな為政者にして哲学者だった偉人の覚書

 マルクス-アウレーリウス(121-180年)は古代ローマで最も優れた治世を行った皇帝と言われ、哲学者としてストア学派の教えを探求し、自らの行動に反映した。
 現実を盾に理想を捻じ曲げることなく、理想に現実を近づける指導者であろうと、自らの生き方を律し続けた人物とされる。
 年末年始になると、この「自省録」や「老子」「荘子」などの古典がとみに心に沁みるので、フレーズをいくつか…

君の肉体がこの人生にへこたれないのに、魂の方が先にへこたれるとは恥ずかしいことだ。


 変化することは物事にとって悪いことではない。同様に変化の結果として存続することは物事にとって善いことではない。


 君が善事をなし、他人が君のおかげで善い思いをしたときに、なぜ君は馬鹿者どものごとく、そのほかにまだ第三の者を求め、善いことをしたという評判や、その報酬をうけたいなどと考えるのか。


 人間ぎらいの人たちが人間にたいしていだくような感情を君自身その人たちにたいして絶対にいだかぬように注意せよ。


 名誉を愛する者は自分の幸福は他人の行為にあると思い、享楽を愛する者は自分の感情の中にあると思うが、ものの分かった人間は自分の行動の中にあると思うのである。


 「読書は君に許されていない。」しかし横柄な振舞を抑えることはできる。快楽や苦痛を超越することはできる。つまらぬ名誉欲を超越することはできる。粗野な人びとや恩知らずの人びとに腹を立てぬこと、それのみか彼らの面倒まで見てやることができる。

 
 ちゃんと生きてぇなぁ~。

 

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