自己肯定感の低さに悩む人へ

自己肯定感が低い、という悩みを持つ人たち、最近ものすごく増えている気がします。

自分に自信がない、自分のことを好きになれない、やる気のない自分・ダメな自分を否定してしまう、私なんて…と思ってしまう。どこを取っても他人より劣っている気がして、辛いですよね。

私も、自分に自信がなくて、おどおどして失敗して、自己嫌悪に陥ることがよくあります。

でも、「自己肯定感が低い」という言葉、そして、自己肯定感が低いのは悪いことだ、といった空気感には、前々から疑問というか、違和感を抱いていました。

そもそも、自己肯定感とは何でしょう?

自分に自信があること。自分のことを好きだと思えること。物事を自分軸で前向きに、ポジティブに考えられること。

最近の「自己肯定感」の使われ方を見ていると、概ねこのような意味で捉えられているように思えます。(本来、「自己肯定感」とは「悪いところも含めて、ありのままの自分を受け入れられること」という意味合いが強いそうですが、本記事ではその点については割愛します。)

では、その「自己肯定感」が「低い」とはどのような状態か。

こちらは、自分に自信が持てない、自分を否定しまう、自分にはダメなところしかない、何をやっても上手くいかない、他人と比べてしまう…と、こんなところでしょうか。

なるほど。「自己肯定感」がこのような意味合いで使われているのならば、自己肯定感が低いと悩む人が続出するのも、自己肯定感を上げよう!と声高らかに謳われるのも、納得がいきますね。


ここで、私が今までこの言葉に対して抱いてきた違和感の正体がなんとなく掴めました。

じゃあ、「自己肯定感が低い」って、全然悪いことじゃないじゃん!!!です!

自己肯定感が高ければ、自分に自信が持てて、他人と比べず自分軸でポジティブ思考ができて、そんな生き方ができたらそれはもう幸せになれること間違いなしでしょう。

だから、自己肯定感を上げよう!という動きが最近活発になっていることはごく自然なことだし、間違ってもいないと思います。

ただし、では反対に自己肯定感が低いことは悪いことで、幸せにもなれないのか、と言ったら、まったくもってそんなことはないと思うのです。

自己肯定感が低いというのは、言い換えれば、「現在の自分に満足できず、自分を認められない」ということです。

それはすなわち、こうとも言えませんか?「今の自分を省みて、自分が認めてあげられる自分に変わろうとしている」と。

つまり、自己肯定感が低い=向上心のあらわれである、と。

これって、ものすごく立派なことではないですか?

自分はダメだ、自信が持てない、そんな自分が嫌いだ。だから、変わりたい。

その、「変わりたい」という思いが根底にあるからこそ、今の自分に満足できず否定してしまうのではないでしょうか。

だから私はこう思います。

自己肯定感が高いのは多いに結構。だからといって、自己肯定感が低いことは悪いことではない。嫌いな自分と真正面から向き合い省みる、燃えるような向上心を秘めているのだから。

自己肯定感を無理して高める必要だってない。自己肯定感の低さはむしろ誇りに思うべき心の状態です。自分のダメな面と逃げずに向き合い続けるのは、誰にだって出来る簡単なことではないのだから。いつか自分を好きになれるその日が来るまで、変わりたいという想いで成長し続けている証だから。

自信なんて持てなくてもいい。自分を今すぐ好きになれなくたっていい。でもそうやって、もっと輝く自分を目指して日々自分自身と闘い続けているあなたのことを、少しだけでも誇りに思ってあげてくださいね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?