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【リサーチデータ】『薬事委員会所属医師(医師モニター100名)の約3割がフォーミュラリー導入に賛成』-フォーミュラリーに関する調査-

疾病に対する革新的な新薬開発への期待が高まる中、楽天インサイトでは医薬品に対する意識や実態の変化を把握すべく『フォーミュラリーに関する自主調査』の実施を行いました。
今回の調査は、2020年3月10日(火)~11日(水)の期間で、日経メディカル Onlineに登録している医師モニター(約16万人)の中から、薬事委員会に所属する医師100人を対象に行いました。

※フォーミュラリー:疾患の診断、予防、治療や健康増進に対して、医師を始めとする薬剤師・他の医療従事者による臨床的な判断を表すために必要な、継続的にアップデートされる薬のリストと関連情報
※薬事委員会:当該病院において購入・使用する薬剤の採否を決定する権限を有する機関

回答者属性

◇経営形態(n=100:全員)単一選択 単位:%

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フォーミュラリーを既に導入している割合は7.0%、検討は44.0%

現状のフォーミュラリー導入状況を確認したところ、「既に導入している」と回答した割合は全体で7.0%、一般病院では9.2%だった。国・公立病院は0.0%となり、今回の調査対象の医師の勤務先においてはフォーミュラリーの導入はみられなかった。また、「導入を検討している」と回答した医師は、全体で44.0%、国・公立病院では48.4%、一般病院では43.1%となっており、4割以上の医師が検討段階ということが分かった。その一方、フォーミュラリーの「導入予定はない」も全体で43.0%、国・公立病院では41.9%、一般病院では44.6%という結果となった。

◇フォーミュラリーの導入状況(n=100:全員)単一選択 単位:%

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フォーミュラリー導入について「賛成」は29%(薬事委員会所属医師100名において)

フォーミュラリー導入について、薬事委員会所属医師に、賛成か反対かを聞いたところ、「賛成」と回答した医師は29%、「やや賛成」と回答した医師は36%の結果となった。
経営形態別にみると、国・公立病院の医師では「賛成」は22.6%、「やや賛成」は41.9%。一般病院の医師では「賛成」は29.2%、「やや賛成」は35.4%であった。

◇フォーミュラリー導入について(n=100:全員)単一選択 単位:%

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フォーミュラリー導入について賛成ではない理由は、「フォーミュラリー作成の進め方が分からない」が最多

フォーミュラリー導入について「どちらともいえない」「やや反対」「反対」と回答した医師に、その理由を確認したところ、「フォーミュラリー作成の進め方が分からない」が42.9%と最も高かった。続いて「フォーミュラリー作成に手間がかかる」が40.0%、「医師の裁量が減る」が31.4%との結果となった。

◇フォーミュラリー導入について賛成ではない理由(n=35:フォーミュラリー導入について「どちらともいえない」「やや反対」「反対」と回答した医師)複数選択 単位:%

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フォーミュラリーに取り入れたい薬効群は「抗菌薬」「生物学的製剤」の割合が高い

フォーミュラリーを取り入れることになった場合に取り入れたい薬効群を聞いたところ、「抗菌薬」が国・公立病院で77.4%、一般病院で58.5%と、共に最も高くなっている。「生物学的製剤」は国・公立病院で48.4%、一般病院で52.3%となっており、「抗菌薬」に続いている。
また、「ビスフォスホネート剤」が国・公立病院で25.8%、一般病院で43.1%、「PPI」が国・公立病院で45.2%、一般病院で29.2%と経営形態により差がある薬効群も見られた。

◇フォーミュラリーに取り入れたい薬効群(n=100:全員)複数選択 単位:% ※上位10項目のみ記載

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【調査概要】
調査エリア:全国
調査対象者:薬事委員会に所属する医師
回収サンプル数: 100サンプル
調査期間:2020年3月10日から3月11日
調査実施機関:楽天インサイト株式会社

楽天インサイトでは、メディカルリサーチチームにより、メディカル領域の自主調査を行っています。お問い合わせや関心のあるテーマなどのご相談をお気軽にお寄せください。


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