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優しい職場の先輩たちの種あかし


つい最近、
前の職場の人と会う機会があった

働いていた当時では聞けなかったことも
聞けるようになって

色々と種明かしをしてくれた



校長は大学のときに学生結婚をして
入社10年目で12歳になる子供がいた

私が1番頼りにしていた2年目の先輩、
働いていたときに隣の席だった5年目の先輩、
その隣のもう1人の5年目の先輩は
3人とも母子家庭だった

仲良くしてもらっていた同じ英語の2年目の先輩は
自分で学費を払いながら学生結婚、
そして27歳で大学を卒業し、
入社したときには既に離婚の手続き中だったという



学生結婚がダメだとか、
母子家庭だから可哀想とか、
自分で学費を払いながら大学に行っていてすごいとか、

そういうのではなくて
なんというか


自分がすごい小さい人間だと感じた



小さい頃から
あれがやりたい、これを習いたいと言えば
させてもらえて

あれがほしい、これがほしいと言えば
大抵のものは買ってもらえて

大学に行きたいと言えば
私立の大学にも奨学金なしで行かせてもらえて

旅行にいくためのお金がないと言えば
親にバイト代を前借りさせてもらえて

家を出たい、一人暮らししたいと言えば
引越しも手伝ってもらえて

仕事をやめたいと言えば
やめても食いっぱぐれないくらいの自分のために使えるお金と、帰る場所がある



決して今まで自分が生きてきたまわりの環境に
感謝していなかった訳ではない


でもどうしても、大学に入学すると
上には上が
自分以上の環境で育った人がたくさんいて、

そういう人たちと一緒にいると
自分なんて全然だ、と
周りの人たちをよく思ってしまう自分がいた


でもこの話を聞いて改めて

自分の周りの恵まれている環境に気付いた


それともうひとつ

皆さんが私にここまで優しくしてくれた理由も分かった気がした


"この仕事は人に優しくないとできない"

悩んでいた時に先輩がかけてくれた言葉


その時は自分自身のことで精いっぱいで
他人のことなんて考えられなくて
深く考えていなかったけれど

今、違う環境にいるからこそ
本当にその通りだと思う


塾の先生なんて
無免許だし、誰でもなれる
就活がうまく行かなかった人たちがいくところ
なんて思っていたけれど

だからこそそこを選んで働く人たちは
みな、
それぞれの想いを持って
それぞれの人生を
それぞれのペースで歩んでいた

かっこいいと思った



私の場合はその中でも特に特殊な職場環境だったと思うけれど、

本当に面白い世界だった


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