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【テトリス】 #718


今時女でホームレスなんて珍しくない
2021年のオリンピックは開催されたものの途中で恐ろしいほどのパンデミックが起こり途中で中止を余儀なくされ
大阪で開く予定であった万博は延期という中止になり
ロックダウンを吸う度に渡って繰り返しその結果失業者や閉店や廃業や倒産破産する人や企業が続出
政府の対応も相変わらず後手にまわり極端な人口減少は無いもののウィルスのチカラはどんどんと強くなり治ったとしても重たい後遺症を残す者が増えた

こういう状態になると日本が全国的にやさぐれてくる
将来を考えない子供達が増えた
生活のベースが家の中が中心となるので家族間のプライバシー感覚のズレで離散する家族も増えた

中には東京などの都心部から離れ田舎に家を借りて住む者も居たか
見た目こそ自然に囲まれた癒しの場所だがやはりここにも大量のウィルスがただよっている

逃げ場は無いのか
治療薬は無いのか

中々研究が進まずウィルスは変異していくのみだった

それとは別に全く違った観点で研究しているチームがあった
このチームは厚生省から依頼を受け秘密裏に研究が進められた
遺伝子やゲノムなどを使いハイブリッドを生み出すための研究であった
普通はラットやサルを用いて長きに渡り検証し研究結果を基に人間に活用して絶対に大丈夫であるという完璧な検証結果が出て初めて人間に使用される
然しながらこの研究チームは早い段階から人間での研究が行われた
対象者は若い成人男女
普通におおやけに募集する事もできないので厚生省の担当者はホームレスをしている若い成人男女に声をかけ面接をし合格した者だけ残し後はNPOの支援センターにまわした
残った者たちはそれぞれに隔離され研究チームの職員以外とは接触は無い
なので自分以外に何人がこの施設で同じように暮らしているのか知らない
グループは大きく分けて2つ
ひとつは一度も感染した事の無い者
それからもうひとつは感染した事のある者
男女から精子と卵子を取り出し色んなパターンで受精させて女性の子宮に戻した
そのまま戻すグループと遺伝子配列を変更した受精卵を戻すグループ

生まれてきた子供たちは色々な変異ウィルスに感染させられた
その多くは感染したのだが中には全く感染しない子供が現れた
その子供達の遺伝子配列の変更パターンや精子と卵子のパターンの子供を再び生ませたところ約94.7%と高い水準でどのウィルスに対しても抗体を最初から持った子供たちを作り出す事に成功した

1番最初の子供は女の子でイヴという恐ろしく分かりやすい名前を付けられた

彼女は実証実験の為に研究所の屋外施設での生活が始められた
研究所は山梨県の郊外にある
周りは自然が豊富で見た目だけではこんな美しい場所にもウィルスが蔓延しているなんて分からない

少女は施設内に作られた小さな建物内で管理された
毎日では無いが昼の時間帯は屋外に出て自由に出来た
少女は裸足で駆け回り木に登ったりするのが好きだった
木の上にはイヴの唯一のお友達が居た
リスのアダム
こなアダムはとても人懐っこい
イヴととても仲良くてイヴが現れると彼女の手のひらに乗り木の実を食べたりしたいた

研究所の所長以下殆どの職員は彼女をこれからの新しい日本を切り開くニューエイジとして暖かく見守った
彼女同様に生まれた子供たちも順調に育っている
此処の研究所に連れて来られた男女の大半は抗ウィルスの処置をしてもらい
NPOの支援センターに引き継いだ

誰もが成功だと疑わなかった
彼女は順調に育ったが彼女か15歳の時にまるで老人のようにシワくちゃになって亡くなった
原因不明である
他の子供たちも緩やかに老化する者
老化はしないが亡くなる者
結局20歳まで生きれた者は居なかった

これでふりだしに戻ってしまった

人は神様じゃ無いから超える事の出来ない壁がある

そんな中日本のあちこちで何をした訳でも無いのに自然発生的にハイブリッドのニューエイジたちが次々と誕生しだした
これは日本だけでは無く世界中で起きている

無理矢理ピースを合わせようとしても上手く行かなかったり
たまたまピッタリとピースがあったりする場合もある
人間はまだしぶとい







ほな!

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