一度は行きたいオーストリア・ハンガリー
チェコを後にして、向かったのはオーストリアの首都「ウィーン」。
プラハからは「レイルジェット」でおよそ4時間。この列車は2014年から運行開始された最新の高速列車で日本で例えるなら新幹線みたいなものです。
今回使用した「ユーレイルグローバルパス」はヨーロッパ33か国(2019年10月現在)の国鉄、一部私鉄の列車が乗り放題となるパスで今回の様に高速列車も追加料金なしで乗車できます。一部予約料金が発生しますが、フェリーやホステルの割引が受けられるなど特典も多くとってもお得。ヨーロッパを周遊する際には優雅に列車旅なんていかがでしょうか。
ウィーンでは基本「沈没」
ウィーンでは2019年7月17日~7月21日に「ABAI Hostel」に宿泊しました。
4泊5日で74ユーロ
当時のレートで8875円という安さ
ちょっと長めに宿泊したのは少し疲れが出てきていたためです。
バックパッカーたちの間ではこれを「沈没」と言うみたいです。
たった1ヶ月の日程なのに疲れるなんて...と情けなくなりましたが、「初めて日本を出て1人なんだから仕方ない」と自分に甘々になってよしとしました。
オーストリアはゲルマン民族の国で公用語もドイツ語
ただ、ドイツのドイツのドイツ語とは少し異なる部分があるようです。例えば
・ドイツでは「こんにちは」→「グーテンターク」
・オーストリア→「グリュースゴット」です。
スペイン語とポルトガル語の様に方言みたいな感覚で、大まかな所は通じます。ドイツに1週間いたので、ドイツ語に少し馴染みができていた私にとっては行動しやすいんじゃないかと思っていました。
ウィーンの次に急遽ハンガリーのブダペストへ。
同じ部屋のオーストラリア人の男性から「ブダペストの夜景は必ず見るべきだ」と、力説されたためです。
当初の予定ではウィーンの次に、スイスの山岳列車「ベルニナエクスプレス」に乗って世界遺産の景色を見る予定だったのですが...
しかし、その男性の言葉を聞き入れて正解でした。
ブダペストは1泊だけではもったいなかった...
ウィーンオススメスポットベスト3
①カーレンベルク
ウィーン第19地区にある、小さな山です。
地下鉄U4の終点「ハイリゲンシュタット」から38Aの「カーレンベルク」行きのバスに乗り約30分。
バス停からすぐの所に展望デッキがあり、そこからウィーンの街を一望できます。カフェや高級レストランがあり、絶景を楽しみながら。食事も優雅で心安らぎます。
都心の喧騒から離れて、ゆっくりした時間を過ごしたい時にはピッタリです。私はほぼ毎日ここに通ってのんびりしたり、山道を歩きながら自然を感じました。
実はイスラム教のヨーロッパ侵略を食い止め、キリスト教を守った場所として知られています。
②シェーンブルン宮殿
ウィーン最大規模の宮殿で、歴代ハプスブルク家の君主が夏の離宮として使用していました。
印象的な黄色い壁面は「マリア・テレジア・イエロー」と呼ばれ、18世紀に現在の姿に改装した有名な女帝の名がつけられています。
広大な敷地内には植物園、動物園などがあり日本庭園も存在していて、見る者を飽きさせません。
特にシェーンブルンの丘の上に建つ「グロリエッテ」から望む景色は最高です。中にカフェも併設されているので、マリアテレジアになりきって休憩もできます。
③ドナウ川沿いの遊歩道
夕暮れ時に訪れると絶景を見ることが出来ます。
雄大なドナウ川に沈む大陽。公園で遊ぶ子供達に寄り添い合うカップル。
考え事やぼーっとしたい時にはオススメです。
川の流れとサンセットに私は2時間は黄昏ていました。
気になるウィーンの物価
超節約旅をする者として食事の節約は欠かせません。例にもれず私も毎日自炊をしていました。そこで、
もしかして、ウィーンて物価安い?
と感じるように。
ヨーロッパによくある「Biila」や「SPAR」、「PENNY Markt」で買い物をしたのですが
・水:1.5ℓ 約80円
・パン:約60円
・ソフトドリンク:500ml 約117円
・乾燥パスタ:2㎏ 約250円
・パスタソース:500mg 約250円
・ソーセージの缶詰:約350円
・ヨーグルト:一個 約117円
・ビール:500ml 約117円
・テリヤキヌードル:約540円
と安価。野菜が入っていないのは言うまでも無く節約の為です。
これで3日分の夕食はまかなえます。素敵です。
事前にレストランやカフェで食事をすると、かなり高いと調べていたので飲食店は利用しませんでした。
「ザッハトルテ」くらい食べておけばよかったなと後悔しています。みなさん、ウィーンへ行くときは是非食べて下さい。
ウィーン中央駅構内にはたくさんのファストフード店が並んでいます。
久しぶりに箸を使いたくなったので中国系の店員さんがいるお店で食べました。なんと箸に「おてもと」の字が。日本語を見ると安心するのは旅あるあるでしょうか。
町の移動は公共交通機関がオススメ
街を移動するのには「トラム」が便利。
「トラム」とは日本で言う路面電車のことで、ヨーロッパではポピュラーな交通手段となっています。
・ウィーンの王宮や宮殿などの街並みを診ながら移動できる
・路線図が分かりやすく、目的地を見つけたら迷わない
・乗車券を買えば、バスと地下鉄も乗れる
ただし、ウィーンの交通システムは日本とは違うので注意が必要。
「一回乗車券 2.4ユーロ」
を買うと目的地までの片道ならば、どこへ行っても、何回乗り換えても同一料金。
(※日本で例えるなら、蒲田駅から八王子駅まで行くと、乗り換えが一回あり、約1時間かかります。運賃は814円です)
これがウィーンなら同一料金です。お得なのです!
それでも「システムが良くわからない!」「いちいち買うのはめんどくさい!」という方にはフリーパスがおススメです!
・24時間フリーパス 8.00ユーロ
・48時間フリーパス 14.10ユーロ
・72時間フリーパス 17.10ユーロ
こちらはその名の通り、最初の使用からその時間分乗り放題となります。使い方によっては少々割高になるかもしれませんが、購入する時の手間などを考えるとこちらのほうがいいかもしれません。
夏のヨーロッパの「熱中症と水」を侮ること無かれ
この様にウィーンは観光で訪れるもよし、住むもよしな魅力ある街でした。
しかし、そんな安心感からか突如の体調不良。朝起きても体がだるく、頭痛もするという状態。熱っぽさもあったのでこれはまずいと思い、さらに沈没。
今考えると、「熱中症」だったのかと。
今回ウィーンに限らず、ヨーロッパ諸国は湿度は低いものの、日差しが強く照り付けるような日が続いていました。しかし、なんの対策もせず、歩きまわり。サングラスもしていなかったため、日光を浴びると頭痛が酷くなるようなことさえありました。
カラッとしていて気持ちの良い暑さですが、しっかりと対策は必要です。
サングラスは必需品。目を守るために夏に訪れる際は用意しましょう。
暑さのせいで水道水をがぶ飲み。ホステルの水道水が冷たく美味しかったため、沢山飲んでしまいました。硬水はお通じが良くなるのですが、例にもれずトイレの回数が増えました。
悪いことではありませんが飲みすぎると下痢になります。
実際私も帰国後1週間は下痢が続きました...
他にも硬水で洗うと
・髪がごわごわしたり
・結石ができやすくなる
何かとくせ者の硬水ですが、とてもミネラルが豊富なのです。普段の食事では取り切れないミネラル分を手軽に補給できるのは大きなメリットです。
私の場合、困ったことがあると全てホステルのオーナーに聞いていました。
・洗濯できる?
・スーパーどこにある?
・コンビニある?
・ビールは何がオススメ?
とにかくどんな小さい事も聞きまくり。それでも嫌な顔一つせず丁寧に答えてくれました。時には観光に行ってる最中に「今洗濯機空いたけど使う?」
とメールをしてくれ優しさ!
チェックインの際にはオーナーの部屋に呼ばれて
・自己紹介
・私の自己紹介
・ウィーンの事
・オススメスポット
・その人に合わせた周辺施設
・近くのレストランのクーポン券
これらを丁寧に私の納得いくまで教えてくれるのです。
英語が出来なくても大丈夫!私も中学英語しかできませんでしたが、分かりやすく話してくれるのでちゃんと理解できました。
世界一住みやすいとはいえ、ここは海外。何が起こるか分からなくて怖いという人にはこちらのホステルをオススメします。
ただし、相部屋なので自分の荷物はしっかり管理を。
「ドナウの真珠」
ウィーンでのまさかのグロッキー状態から無事回復し、宿のオーストラリア人おすすめのハンガリーはブダペストへと向かいました。
ウィーン中央駅からブダペスト東駅まで高速列車で約2時間半。まず列車を降りてビックリしたのが
駅が中世のまま!
きっと、ウィーン発のタイムスリップ列車にでも乗ってきたんだろうと思うほどの雰囲気が漂ってます。
馴染みのない国で知っているのが、世界史で習ったハンガリー帝国とフォアグラが有名ということくらい。
首都ブダペストは駅だけでなく、中世のまま時間だけが進んだような、ロマンチックな建物が立ち並ぶ素敵な素敵な街。
少々古臭さはあるものの、私はその雰囲気が好きで、歩き回れる箇所をご紹介します。
ブダペストオススメスポットベスト3!
①Margareto Bridge
ブダペストで有名な橋と言えば「セーチェーニ鎖橋」ですが個人的には人が多すぎて歩きにくく、景色もゆっくり見られません。
しかし、このマーガレットブリッジは人通りも少なく、眺めも最高。
左手には国会議事堂、正面にセーチェーニ鎖橋、右手に漁夫の砦のライトアップされた姿が迎えてくれます。真下にはドナウ川が流れ、ここがまさに「ドナウの真珠」であることを証明してくれます。
②Gerard of Csanád Monument
なんと読むのかはわかりません。
ここに行こうと思っていったわけでなく、高い所からサンセットを観られる場所は無いか?と探し回っていたらたどり着きました。
ここまで登るのは辛いですが、ここから観る夕日、夜景は息を呑むほど美しい。人も多くないのでゆっくりできます。
ブダペストの夜景を見渡したい時にはここがオススメ。
体力に自信のある方はもう少し登った場所にも展望台やビュースポットがあるので行ってみてください。
③国会議事堂
約20年の歳月を経て建設されたゴシック建築。
その広大で繊細な建物は見る者を圧倒します。どんなに海外の建築物に慣れている人でさえも一見の価値ありです。
個人的には昼よりも夜がオススメ。
ドナウ川を挟んで対岸から、ライトアップされた姿を見られます。とにかく美しいです。
昼はツアーで内部を見学できますので、時間に余裕のある方は是非!
ランキング形式でご紹介しましたが、ドナウ川沿いのどこを歩いても最高の雰囲気なのがブダペストの魅力。訪れた際は自分の足で周ってみてください。
節約旅でも豪遊できる驚きの物価!
行き当たりばったりで来てしまったため、食事のリサーチなど全くしていません。が、その物価の安さに大興奮!
・水:1.5ℓ 約30円
・パン:1個 約20円
・コーヒー:1杯 約200円
・コーラ:1杯 約80円
・ケバブ:1個 約200円
・サンドイッチ(巨大):約1個 100円
・ポテチ:一袋 約80円
かなりの物価の安さではありませんか?
極めつけは宿代!1泊約890円!
安かろう悪かろうではなく、シングルベッドが用意されていて部屋も広かったです。建物自体は古くからあるもので、扉が大きく重かったりきしむ音がうるさいですが、水回りもきれいで満足のいく宿です。
ちなみにハンガリーと言えば「フォアグラ」
私はなんと食べるのを忘れて...
帰国してから調べ直してみると、かなり高級なレストランでも1人4000円あれば満足できることが判明。この旅一番の後悔です...
みなさん、ハンガリーを訪れる際には必ずフォアグラは食べてください!
一泊は勿体無い!ハンガリーには4泊以上がオススメ
・温泉
・グルメ
・建築
・景色
・治安
街全体が世界遺産に登録されている「ブダペスト」はもちろん美しく、古都「エステルゴム」もまた風光明媚な場所です。
私のように、夕方にちょろっと夜景を観て次行こうなんて軽く考えてると、その魅力に度肝を抜けれますのでご注意下さい。
私は今すぐにでもまた行きたいです...
まとめ
計画通りなかなか思う様に進まずに、止まってしまうこともあります。
しかしそんな時は、ちょっと寄り道してみたり、当初なかった方向へ進むことも良いものです。
ブダペストを訪れたのはまさにそんな感じです。
夕方に到着し、翌朝早く発ってしまったため深く知ることはできませんでしたが、長く滞在していれば恐らくこの旅でも1番の場所になっていたはずです。
偶然の出会いが、大きな印象を与えることが現実にある事を学びました。
もしまた世界に出ることがあれば、この出会いは大切に、自分も人に得た経験を還元出来ればと思います。
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