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【無料】365Movie's集

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2020年1年間続けた映画感想のアウトプットを365日文書記事にしました。 僕のフィルターを通した感想をまとめてみましたので、是非。
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2020年3月の記事一覧

63/365
『スーパーバッド 童貞ウォーズ』
誰といるか、どこにいるかが重要。
グレッグ・モットーラ監督

63/365 『スーパーバッド 童貞ウォーズ』 誰といるか、どこにいるかが重要。 グレッグ・モットーラ監督

実話の元にしたコメディ映画で、実際に脚本をセス・ローゲンとエヴァン・ゴールドバーグが手掛け、彼らの高校3年の卒業間近を描いた作品。

学生生活なんかまさに誰といるかで学校生活を左右するってくらい"どのコミュニティに入るか"が重要なわけだ。だけど卒業して社会に出てからの方が重要になってくる。

学生までは生まれた場所や偏差値などで半強制的に限られた中で選ばないといけないが、社会はそうではない。

S

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64/365
『トゥルーマン・ショー』
ブレない自分を作るためには。
ピーター・ウィアー監督

64/365 『トゥルーマン・ショー』 ブレない自分を作るためには。 ピーター・ウィアー監督

主人公は生まれて30年間ドームの中で生活し、全て現実だと信じて育ってきたから本物の夕日を知らないから、作り物の夕日を見て"いい夕日だ"と言う。

『マトリックス』と同じで、誰かに作られた世界で、誰かに付き合う人も決められ、誰かに作られた人生を歩んでいる事を気づかないうちに操られていたわけだ。勿論疑う事も知らず。

この主人公の生き方を見て面白かったで終わるのか自分も実はそうなのかもしれないと思うの

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65/365
『シェイム』
人と違うことが恥ずかしいわけない。
違いを受け入れられない方が俺は恥ずかしいよ。
スティーヴ・マックイーン監督

65/365 『シェイム』 人と違うことが恥ずかしいわけない。 違いを受け入れられない方が俺は恥ずかしいよ。 スティーヴ・マックイーン監督

今作は仕事中だろうが抜け出しマスをかき、家にいても常にポルノ動画ばかり流したり、毎晩女の子を買ってはヤッてを繰り返す性依存症の男性と、恋愛依存症の情緒不安定な自殺癖のその男性の妹との物語。

『それでも夜は明ける』でもお馴染みのスティーヴ・マックイーン監督、今作では2人の心の闇を描くのが上手く、言語だけでなくその心の闇に直結するのは主に2人の関係や背景からなるもので性依存、恋愛依存、同性愛の魂胆等

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66/365
『チャーリング・クロス街 84番地』
本や映画には膨大な知識が詰まっている。
デヴィッド・ジョーンズ監督

66/365 『チャーリング・クロス街 84番地』 本や映画には膨大な知識が詰まっている。 デヴィッド・ジョーンズ監督

小説のタイトルが『チャーリング・クロス街 84番地 書物を愛する人のための本』となっている。

本作はその小説を映画化したもの。

第二次世界大戦後の1947年舞台で、今作はアメリカに住む女性が新聞の広告で見つけた古書社に文通を送る事から始まり、20年にわたり文通のやりとりが続いていた。

WWⅡの勝者のUKとUSAが戦後の私生活をリアルに描かれており、何不自由なく過ごせる欧米と、物不足で食料も配

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67/365
『容疑者、ホアキン・フェニックス』
折れそうな心なんて折った方がいい。
ケイシー・アフレック監督

67/365 『容疑者、ホアキン・フェニックス』 折れそうな心なんて折った方がいい。 ケイシー・アフレック監督

昨年の映画『ジョーカー』で2020アカデミー賞主演男優賞を受賞したホアキン・フェニックスの2008年末の突如俳優引退を宣言し、ラッパーに転向したが当時の壮絶な生活やドキュメンタリー映画。

何かでうまくいってる人は絶対下積み時代があったわけで、本作では俳優という表に立つ人が、色々なところで叩かれ、人に笑われ、俳優業を辞めラッパーになったが誰もCDを使ってくれない現状で心も折れそうになる。

そうい

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68/365
『ザ・ビートルズ〜EIGHT DAYS A WEEK〜』
音楽ドキュメンタリーは当時の時代背景も学べるからオヌヌメ。
ロン・ハワード監督

68/365 『ザ・ビートルズ〜EIGHT DAYS A WEEK〜』 音楽ドキュメンタリーは当時の時代背景も学べるからオヌヌメ。 ロン・ハワード監督

ビートルズがコンサートツアーをしていた1963年〜1966年までを中心に構成されたドキュメンタリー映画。

今では日本武道館といえばコンサート会場となっているが、1966年ビートルズ以前に音楽イベントで武道館を使用した経歴はなく

神聖なる武道の殿堂を音楽で使うなんてとビートルズの来日反対運動や排斥運動が見受けられ、物騒がせな犯行予告もあったそう。

日本は伝統保守主義と言われてるが

そもそも日

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69/365
『C.C. ライダー』
経済力があれば偉いとか歳食ってるから偉いなんて
誰かに植え付けられた物差に過ぎないんだなと。
シーモア・ロビー監督

69/365 『C.C. ライダー』 経済力があれば偉いとか歳食ってるから偉いなんて 誰かに植え付けられた物差に過ぎないんだなと。 シーモア・ロビー監督

アメリカン・ニューシネマの当時の代表作とも言える映画『イージー★ライダー』のようなベトナム戦争が長期化する中

ベトナム戦争反対派の社会からはみ出したヒッピー達が"love&peace""freedom"を掲げているけど

ニューシネマのハッピーエンドを回避した作品とは違い、ニューシネマというよりは内容が無くB級映画に近い。

前提によって映画すら見方が変わってしまうのだから、改めて勝手に構築され

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70/365
『ボブ・ディラン 我が道は変る ~1961-1965 フォークの時代~』
キャラ作りに必要なのは…を学べる作品。
ロブ・ジョンストーン監督、トム・オーディル監督

70/365 『ボブ・ディラン 我が道は変る ~1961-1965 フォークの時代~』 キャラ作りに必要なのは…を学べる作品。 ロブ・ジョンストーン監督、トム・オーディル監督

ノーベル文化賞にまで上り詰めたボブディランの数々の名曲がどのようにして生まれたのか、そのルーツを知れる作品。

ルーツこそが人のキャラを確立させるなと思う。

そのルーツとは…社会問題を知る事でもあると。

ニューシネマと呼ばれる1960年代以降はベトナム戦争長期化や人種差別といった社会問題が浮き彫りになり、64年にはケネディが暗殺され、

その中でも自分なりの表現でボブ・ディランは音楽で反社会的

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71/365
『シーズ・ガッタ・ハブ・イット』
多くの人は気づかないうちにカテゴライズされた中の人になってしまっているからつまらない。
スパイク・リー監督

71/365 『シーズ・ガッタ・ハブ・イット』 多くの人は気づかないうちにカテゴライズされた中の人になってしまっているからつまらない。 スパイク・リー監督

スパイク・リー監督の黒人がテーマな作品はメッセージ性が強いイメージがあるが今作はその心算は必要ない。

主人公の女の子が同時に3人の男性と付き合い、レズの親友からも迫られているがピッチにも見えず至って普通に感じられ

この場合、《遊んでいるが実はピュア》か

《完全に病気で常軌を逸しているか》のどちらかの白か黒かの極端になりがち。

だけど今作から感じられるのは、人は人と対面した時に無意識の内に脳

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72/365
『愛と青春の旅だち』
やりたい事なんて幻想だ。
テイラー・ハックフォード監督

72/365 『愛と青春の旅だち』 やりたい事なんて幻想だ。 テイラー・ハックフォード監督

まず邦題がダサい。タイトルって重要だなと。

本作はラブストーリーなんかじゃないのに、タイトルが愛と青春とか入ってるとそういう観点でしか見れなくなる。

だから映画を選ぶ上で重要なのは監督だったり出演者だったり時代背景や撮影当時の時代を汲み取る事が重要なんだと思う。

本作では格差社会から抜け出す事がテーマなのかなと思う。

格差社会のせいで親とか上司の影響で自分のやりたい事だと思っている事までも

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73/365
『ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります』
政治という宗教。
リチャード・ロンクレイン監督

73/365 『ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります』 政治という宗教。 リチャード・ロンクレイン監督

失いそうにならなければ人はそのものの、ありがたさに気づけない。

それが人間なんだし、自分自身そんなに強くないはずだ。

結局、世の中の仕組みはメディアの影響が強く、言わば政治が宗教そのものなのだも思う。

特に今の日本なんかまさに。

政治における信仰心が強すぎるがあまりに、世間が騒げば同じように騒ぎ、世間が基準、社会を知った気になりすぎている。

何を信じるかは自分で決めればいいけど、トレンド

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74/365
『ミスアメリカーナ』
表情を殺してまでいい人を演じる必要はない。
ラナ・ウィルソン監督

74/365 『ミスアメリカーナ』 表情を殺してまでいい人を演じる必要はない。 ラナ・ウィルソン監督

テイラー・スウィフトが"いい子"を辞めるまでを描いたドキュメンタリー映画。

リアルタイムで聴いてたのは高校生くらいの時なんだけど、久々にテイラー・スウィフトに魅力を感じた。

というのは、一曲一曲のルーツが社会問題から提起されている事が多く、メッセージもストレートに伝えている。

今後を担う若者が選挙に行かなかったり、もうすぐ亡くなるような爺ちゃん婆ちゃんが今後の政治を決めたりする。

そして歳

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75/365
『ライフ・アズ・ファニータ』 決断はとにかく早く決めろと。
クラーク・ジョンソン監督

75/365 『ライフ・アズ・ファニータ』 決断はとにかく早く決めろと。 クラーク・ジョンソン監督

いつもと変わらない日常に嫌気をさし、目的地も決めずとりあえず家を飛び出す流れなんだけど

人生の選択肢はとにかく早く決める事が重要だなと。

とにかく早く決めればまた次の選択肢も出来るし、なってから考えればいいし。

うまくいかないやつは選択を決めるのが遅ければ、その選択がどうだったのかを考える。

「AかBか」言われたら「A」と。

「右か左か」だったら「右」と。

「はいかいいえ」なら「はい」

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76/365
『レッドツリー:ホロコースト生存者の記憶』
他人事を自分事に。
マリーナ・ウィラー監督

76/365 『レッドツリー:ホロコースト生存者の記憶』 他人事を自分事に。 マリーナ・ウィラー監督

父がチェコで受けたユダヤ人迫害を娘が映画化した作品。

本人が建築家で娘がデザイナーということもあり描写が綺麗。

父が受けた迫害はナチにパスポートを取られたが、ヨーロッパから追い出されブラジルに行く事になるがビザが通らなかったり、チェコ在中の時に家の窓から見る景色が赤い森だったりと異様な光景を見せつけられたと。

この世の人間が色盲なら人種差別は起こらず、ホロコーストも起こらなかったのか。と孫が

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