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EP.18 新卒1期生発掘(採用)プロジェクト ~侍プロジェクト前編~

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いつもお読み頂きありがとうございます。今回は、EP.17 未来を創る!社運を賭け、新卒採用へ挑戦!!から続くエピソードです。こちらをご確認ください。

 今年、新卒11期生を迎え、新卒採用も丸10年が経ちました。現在は新卒入社メンバーの活躍により組織が活性化されていることに誇りを思います。
 採用から育成まで様々なノウハウを持っていますが何事にも始まりはあります。社内の反対勢力を抑えつつ、企業の未来を創るべく発足された新卒採用チーム、侍プロジェクトとその行方についてのエピソードです。



◆有志メンバーでのプロジェクト始動

侍PJキックオフ

 理解してもらった数名の管理者が名乗りを上げてくれて有志プロジェクトチームを発足することになりました。このプロジェクトにかける思いや背景を再度メンバーに伝え、新卒1期生発掘(採用)プロジェクトは、

「侍(サムライ)プロジェクト」

コンセプト(侍)

と命名。死ぬときは前に倒れる、愚直なまでの志を持ったサムライのような人財を見つけ出すことを目標に活動スタートです。
※今でも、無茶な・・・と思います(笑)。

 通常月1回くらい、多いときで月4回のペースで集まり、どういう人材がいきいきらいふの将来を変えていくのに必要なのかという議論をしました。あとは、入ってくる新卒の育成方法に関連して、今の職場環境の課題を話したりもしました。他には例えば収益の問題だとか、どれだけの投資コストが必要だとかも。それからそもそも、全員の共通認識として、会社のビジョンや理念が本当に社員に落とし込まれているかとか。採用という視点を切り口に、とにかく会社全体のことを話し合いました。

 そんな新卒採用プロジェクトで特に気をつけていたこととしては社内の不満へのフォローです。「会社全体の動きがわからない」といった声はやっぱり多くもらっていました。只でさえ、反対派が多かった状況だからこそ、私のほうから、意図的にプロジェクトメンバーに送るメールを全社に配信して「今、会社はこういう考えを持ってこういう動きをしています」というプロジェクト情報の共有に気を付けて活動してました。

 プロジェクトメンバーにはとにかく楽しいとしか言わなかった。だって採用は楽しいですから(笑)。面接も、「楽しんでやろうよ」っていうふうにしか言っていませんでした。


◆プロセスの巻き込みが当事者意識を醸成する

 これは、ラウンドテーブルミーティング(RTM)で経験していたことですが、対話をもって共通の目標に向かってディスカッションを繰り返すことで様々な取り組みが決まっていきます。そこに自身の意見が反映されていくわけですから、プロジェクトメンバーの熱量は徐々に上がっていきます。

〇採用すべき人物像
〇ナビ媒体の打ち出し方やPR記事内容
〇会社説明会の目的や内容
〇選考フローと選考基準
〇内定者フォロー方法
〇内定者育成計画
〇内定式&懇親会企画 etc.

 やるべきことは盛りだくさん、みんな現場業務を兼務ですのでそれは大変です。出来る限りの準備や資料作成などはすべて私が行いました。メンバーにはアイディア出しやコンテンツ担当をお願いしてできる限り負担を少なく、かつ効果的に関わってもらうことを意識しました。

 全員でアイディア出しすることで、採用された案は、発案者が責任者となってまとめていく流れは、当事者意識を強く生む結果となりました。このことは、組織内で新しい活動を行う際に引き継がれています。


◆必死に練習した会社説明会!

 見るは易し、行うは難しの言葉通り、今までやったことがない新卒向け会社説明会。ぶっつけ本番と言う訳にはいかないのでリハーサル・・・。

 とにかく人前で話をした経験の少ない当時のメンバーは悪戦苦闘。赤面、フリーズ、思考の迷子と子供の学芸会でみるシーンのオンパレード。

「声が小さくて、聞こえませ~ん。腹から出してますか!!会場の端から端までしっかりと声が通らないと印象悪いですよ!」とコンサルよりダメ出し。

30分の時間配分を割り当てられた、社長パートでは10分持たず、撃沈・・・。
コンサルタントが連れてきた学生さんから、はっきり「話の内容がわかりません、もっと学生にわかるように目線を下げて話してください!」「内容がくどくて、わからない上に時間オーバーです。」と修正指示が・・・。

 今では、1時間でも2時間でも話ができますが、当時は本当に恥も外聞も捨てて必死に練習したものです。大人になって人前で話をする場面は減れば、より逃げてやらなくなりますよね。アウトプットの練習はとっても大事です。

 本番当日には、何とか形になったものの1日3回の説明会の合間に、常に反省会。毎回修正をしながらこなしていきました。

 当時はリーマンショックの煽りを受けて、新卒採用はかなり冷え込んでいました。とは言え、新卒採用はじめて、介護業界かつ無名の中小企業「いきいきらいふ」、当日の説明会に本当に学生は来てくれるのか・・・

 2010年2月、定員20名の会場で、午前、午後、夕方の3セット、なんとすべての回で定員を上回る参加となり1日で60名以上もの学生と会うことができました。時代背景もさることながら、これは株式会社ソリューションメンバーの支援のおかげです。

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 有難いことに会社説明会は、大盛況で終わりました。アンケート結果は概ね好評、90%以上が選考を希望してくれました。


◆惨敗だった、第一クール選考

 確かな手応えを感じて、選考会に進むことになりました。本当に無名の会社にこれほど多くの学生が興味をもって話を聞きにくれたことを嬉しく思い、一人ひとりと丁寧に連絡をとり、これでもかと言うくらいWelcomeで迎えました。

 選考会も、1次を集団面接、2次をグループワーク、最終社長面接と過程はスタンダードでありましが、選考内容を工夫して学生が選考を通して成長できる仕掛けを用意しました。

 この成長選考フローについては、その後、他の介護事業会社の人事と交流する機会で、特異性が明らかになりました。

 「いきいきらいふさんでは、学生とどんな関りを持っているのですか?何か特別なことされているのですか?」

 「⁉、特段普通だと思いますけど・・・。どうしてですか?」

 「いや、当社と御社を並行して選考進めている学生のテンションが異様に高くて。一人じゃないんですよ、テンション高めの学生に聞くと大体いきいきさんを受けてるんです。」

 確かに、当社を受ける学生は、説明会時点でエントリーシートを出してもらいますが、最終選考の時には内容がガラッと変わっているか、深みが増しているので選考や面談を通じて多くの気づきがあるのだと実感ていたことが証明された瞬間でした。

さて、新卒1期生は6名内定の4名入社が目標でしたので、最終選考を終了した学生の内定だし会議を経て、6名を決定。

 どの学生も甲乙つけがたい、素直で活躍のイメージできるよい子たちだったので、これから一緒に働く仲間として受け入れることに期待が膨らんでいきました。人事部長の私としては、すぐにでも伝えたい気持ちを抑え、合否を翌日電話することに。

 が、しかし・・・。

 合格の連絡をすると結果は、6名中4名の辞退・・・、2名の承諾でした。
※後日談ですが、最終的にその後残り2名も辞退となりました。

 いや、最終選考時、メチャクチャテンション高くて、絶対御社に入社します!と・・・、あの発言は一体何だったのか・・・。

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 脆くも私の期待は打ち砕かれた瞬間でした。今は新卒採用の経験も豊富にあるので珍しいことでないのはわかりますが、初尽くしの私には、相当のダメージがありました。

 ただ、ここで分かったことがあるのです。合格を辞退した4名全員、同じことを言ったのです。

 「いきいきらいふともう一社(A社)悩んで、どちらも第一志望で入社したいと思っています。すごい悩みましたがA社に行きます。本当に素晴らしい企業だと思うので、申し訳ないのですが辞退させてください」

そうなのです、2社悩んで、他社に決めたと全員から言われたのです。

 私の反省は「優しくし過ぎたこと、Welcome感を前面に出し過ぎたこと」この2点。無名のいきいきらいふに応募してくれたことに感謝しすぎたのではないか、私たちの覚悟や本気さが伝わっていない、これではダメだと改善に動き出します。

さて、今回のエピソードからどんな気づきがありますか?失敗から得られる経験はたくさんあるというのが私の実感値です。

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