軽やかに、シンプルに

GWもいよいよ最終日。
振り返ってみると穏やかな気持ちで過ごせる時間が多かったような気がします。
さみしく見えるかもしれないけど、
ひとりの時間が多めに必要な人間なんだなあって。


なかなか外には行けないですから、とにかく内省内省内省。
改めて気づいたのは、やっぱり「ちゃんと」生きたい。ここでいう「ちゃんと」は自分が思う道を描く道を歩みたいの意です。


わたしはとにかく何をするにもブレーキをかけてしまうんです。
「あれを作ろう！」と意気込んでスーパーで買い出しする時も、楽しみにしてた友達とランチする時も、インスタでひとめぼれしたものをいざ買いに行こうとする時も。
目の前で手に入る、となると決まって「これ手に入れていいのかな」ってなるんです。
もう急ブレーキも急ブレーキ。
結局「もういいや」と適当に決めてしまって
愛着がそんなに湧かない→ただの消費になる→気持ちが落ちるを繰り返してしまってます。


熱しやすく冷めやすい、という性分とはまた違うんですよね。飽きっぽいというよりは恐怖というか。
ひとりで何やってんだ？って思いますよね。
わたしも常々思ってます。

急ブレーキがかかる時、決まって母の声がするんです。
「そんなくだらんものばっかり」「それだけで○円？ばかじゃないの？」「いいね、金持ちは」


今は一人暮らしなので、聞こえるのは全て幻聴です。
声がした瞬間、全判断力がスイッチオフ。思考停止。

「いやいや、わたしが欲しいんだから何買ったって別にいいでしょ」ただ、こう返せばいいものを。

「いけないことをしてるんだ」「意味のないことしてるんだ」「ごめんなさい」

見えない母に謝りながら、見えない母が嫌な顔しないものを選んで帰るのです。

離れて暮らしているのに、まだまだ染みついている、いや実は目を背けている母との関係。
実家にいる時は何をするにも口を出され、
できないことがあれば責められ、脅され、
好奇心をもとに動けば否定され。
まるで成長を拒まれているようなそんな気持ちでした。

もちろん全てが嫌いなわけではありません。
特にわたしは長女なのでたっぷりと愛されて育ったと思います。
だからこそ母の言うことにいちいち傷ついてしまうのかもしれません。
跳ね返せる強さがない自分がだめなんだ、
完璧になれない自分がだめなんだ、
子供っぽい行動しかできない自分がだめなんだ。
自分が間違ってる間違ってる…
そうやって心の奥底に気持ちを隠して
見えないふりをしてずっと乗り切ってきたつもりが
どうも最近限界が来ているような気がしてます。

幼い頃からわたしは【おりこうさん】でした。
そして【真面目】で【しっかり者】
何でもできて当たり前。
小さい頃は褒めらるのが嬉しくて嬉しくて。
親の求める想いや言葉をすらすら言うような子供でした。だってそうすると喜ぶから。
喧嘩ばかりの我が家の殺伐とした空気を壊せたから。
すぐにあの緊張感と大きな音と目を瞑ってひたすら耐える時間は戻ってくるけど
母が笑ってると安心するのです。

「周りが喜ぶ」から自分の行動を選んでたと気づいたのは、ほんとに最近のことです。
いや、遅っ。
冒頭にも書いた急ブレーキへのもやもやがずっと晴れなくて、自分にはどうしてこう強い意志がないんだろうと悩むようになってから、ここに辿り着きました。

「自分がこうしたい」と思って選んだ行動はもちろんゼロではないですが、素直にその行動を取れた回数は少ないかもしれません。

さて、なぜ先ほど「そろそろ目を背けるのが限界かも」と書いたのか。
それは、単純に自分がかわいそうになったから。大罪を犯したわけでもなく、借金しまくってるわけでもなく、きちんと働いているのに。何をそんなに卑屈に思う必要があるのか。

人生はまさかの連続です。思いもよらないことだらけです。思い描いた通りにはほとんどなりません。大人になればなるほど。
きっと母も「将来苦労しないように」「転ばないように」と育ててくれたのだと思います。
でもいざ思う通りにならなかった時、「あーあ。何してるのよ。これまでが無駄になった」ではなく、「こっちの道に行ってみようか」「意外とここから先楽しいかもよ」「ちょっと休憩」とまた立ち上がる術を教えて欲しかった。
転ばない、しか答えを知らないのがこんなに苦しいとは。いろんな選択肢があっていいとしなやかに動けることがどれだけ人生を謳歌できるか。

30歳も半分以上過ぎ、軽やかにシンプルに生きたいと強く思うようになりました。
理想を思い浮かべてみるとやっぱりあの声は聞こえます。
だからもう少し自分の心の整理も必要です。
でももう無視もしないし気持ちに蓋もしない。わたしが悪いんだ、で思考停止はしません。
凝り固まったこの思考を解いていくのはまだまだ時間がかかると思います。

「わたしが」どうしたいのか、どう生きたいのか。
自分との向き合い方もまだまだひよっこです。
「自分らしさ」なんてわかりません。
周りから求められてるものはなんとなくわかるけど。
自分のやりたいことをやる喜びをもっと知りたい。
自分に対して罪悪感を持たずのびのび生きたい。

何かにぶつかっても、
「そんなのまた立ち上がればいいだけでしょ」
って軽やかに笑って言える人を目指して。