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【小説】叙述トリック

📚101号室の女
🖋️折原一

旧市街近くの雑木林に建つ寂れたラブホテル。そこへ1人の女がやって来る。ホテルを経営するのは42歳独身のひとり息子とその母親。
母親は女を訝しむが、息子はやっと来たお客だと反対する。一方の女は、親子のやり取りに不信感を抱き始め…

9つの短編小説集。どれも全然タイプの違った小説で全編オススメしたいくらい面白かった。
作者の折原一さんは叙述トリックで有名だそうで、そもそも"叙述トリック"という言葉を初めて知ったのですが、

小説という形式自体が持つ暗黙の前提や、偏見を利用したトリック。典型的な例としては、前提条件として記述される文章は、地の文や形式において無批判に鵜呑みにしてもいいという認識を逆手にとったものが多い。登場人物の話し方や名前で性別や年齢を誤認させる、作中作(劇中劇)を交える、無断で章ごと(時には段落ごと)の時系列を変えることで誤認させるなどがある。

Wikipedia 叙述トリック

読んでいると、物語が根本から覆されます。登場人物達に裏切られて読み始めとラストがまるで別人格になってしまうのが叙述トリック。どんでん返しが好きな人は必読です。

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