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お金のにおいがする|ブランディングと商売

Voicy No.276   2023年2月13日放送
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ビジネスの成功には、利益追求と価値提供のバランスが不可欠です。儲かるビジネスがどのように周囲を豊かにするのか、また「お金のにおい」がどれほど重要かについて、実体験を交えて考えます。



儲けとビジネスの種類の選び方


今日は「お金のにおいがする」というテーマでお話しします。

経営者とかビジネスをやっている種類があって、儲かるなら何でもいいという人もいれば、やりたいことだけをやりたい人もいます。趣味的なことだけやって全く儲けを追わない人もいて、どのスタイルでもいいと思っているのを先に伝えておきますね。

オレは正直、やりたい仕事をしている認識はありません。

自分が価値を出せて、それでいて需要がある事柄にプロとして全力を尽くそうと思っているので、オレが趣味の話をしないのは、趣味と仕事が一致しないからです。

1つめの会社がいちばん規模的にも人数的にも年商的にも大きくなったのですが、そのときに感じたのは、儲かったら商品の品質も上げられるし、給料もたくさん払えるという事実。

これだけは本当に強く感じました。

だからといって、どんなビジネスでもいいわけではありません。それを明言すると角が立つので言いませんが、全く個人的な基準で「こういうビジネスは、楽して儲かってもやらない」というものがあって。

だから儲けが全てではないけれど、周りを豊かにしていくなら、絶対儲かるビジネスのほうがいいと思っています。

社員とかご家族もそうだけど、関わっている周辺の人たちの生活のクオリティーを上げていくのは本当に難しいから、ビジネスをやるからには、絶対に儲かったほうがいいと思っていると言いつつ、次の話に入っていきます。


メチャクチャお客が、来てる店


2023年2月の夜、レストランにクライアントと遅めの新年会に行きました。

フード関連の仕事をされているオーナーと息子さんで、オーナーは60歳超えで息子さんも30歳ぐらいなので、その先継ぐ可能性があるかなと思って、その方たちの参考になるだろうと体験するために一緒に行ったわけ。

クライアントが経営しているお店ではなくて、普通にお客さんとしてクライアントと飯に行きました。それが300席ぐらいある大箱の料理屋で、火曜の夜でしたが満席です。おそらく3回転はしていると思います。

もちろん4面席に2人で座ったりもするから、300席のうち250席が稼働していたとして、深夜までやっているので3回転はすると思います。

すると250席3回転で250人。
客単価は8000円かな。
でも、このご時世に数百万売れているのです。

そのフード関連の仕事をしている人たちも「すごいですね!」となって。
いろいろな工夫がなされているので、そのムードを体感してもらいたかったのです。

今回は、アドバイザーフィーを頂いているスケジュールとは別に「プラスアルファで食事に」ということで行っています。

世間話や近況報告をしながらやっているけれど、どうしても席数と客単価と回転数で電卓をたたいてしまいます。3人が口をそろえて「これはむちゃくちゃ儲かっているね」という話です。


価値を提供して、お客様の心が動くとき


料理も美味しいし、決して安い食材を使っているわけではないけれど、お客さんが楽しくて盛り上がっていて、どんどん追加オーダーしている。

トイレに行く道すがら、それぞれが店内をぐるぐる回って「こんなものを頼んでましたよ」「お客さんはこんな感じですね」と、変じゃない観察眼でいました。

お客さんの背広にある社章を見て「何々会社の人たちが来ているな」とか、持ち物もわかる。でも、そこは高級店ではないのです。


「お金のにおい」がする場所では


何の話かというと、コロナがあって飲食が調子悪いといわれている中、こんな感じですね!という話です。

商売をしてお客さんが喜んだり興奮してくれたり気持ちが上がるから、お金もお支払いいただけるわけ。日本人は真面目だから、説明をきちっとして買っていただくのはいいことだし、やったほうがいい。ただ、そっちに寄りすぎています。

人が喜んでお金を払いたくなるのはどういうことか。

ビジネスをやっていて「お金のにおい」がしないところには、
いい人も来ないし取引先も寄ってこない。

なので、たまには人とお金が集まっているところに行ったほうがいい、
という話です。

その感覚をそのクライアントに感じてもらいたくて、お互いビジネスしている領域とは離れていたんだけど、移動時間をかけて来ていただきました。

消費者向けビジネスやBtoBでもいいですが、最後に相手が気持ち的に「やってみたい」とか「買ってみたい」「これ面白そう」とならないと、うまくまとまらない。

ビジネスを提供する側が、あまりに遊んでいないし真面目すぎると、やっぱりアイデアが出にくいと思います。消費者向けビジネスは、世の中の楽しいところの雰囲気を見て、なぜ人が喜んでお金を払っているのかを知る必要があります。

ディズニーランドやUSJもそうですね。


ブランドに興奮すると


清貧という言葉があります。
生活を清貧にしたいという考えはいいと思う。

ただ、ブランドは、触れたとき、手にしたとき、お取引したとき、サービスを受けたときに興奮があるかないかだから、清貧とは真逆のものです。

今の時代の言い方だと「バイブスが高まる」となりますが、それをつくっていくには、お金のにおいがして、人が集まっていて、熱狂があるところの体験はしたほうがいいです。

以上、久々野智小哲津でした。

本文は
コテツがVoicyの「ブランディングと商売の話」で語った内容を
文章化し加筆したものです。
Voicyアプリをダウンロードして『コテツ』で検索、無料で聴けます。
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久々野智小哲津
二十数年にわたり、のべ7社ほど(8社目準備中)会社を経営。ITの会社を大きく成長させた後、新規事業でさまざまな事業を立ち上げ、フランス、イタリアを中心にヨーロッパからブランドを日本に持ってきたことをきっかけに、ブランドづくりができるようになった。
海外ブランドの日本進出や、日本国内の会社、サービス、商品、人(タレントさん、議員さん、スポーツ選手など)のブランドプロデュースにも関わっている。
Instagram https://instagram.com/q.kotetsu/?hl=ja
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