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COVID19のなか日本に住む外国人
すでにニュースでも取り上げられているが,日本に住む外国人の多くが,COVID19の感染拡大に伴って職を失い,職とともに住まいも失ったり,海外との往来が止められたため母国に帰国することもできないでいる人が増えている。名古屋の徳林寺というお寺は,生活困窮に陥ったベトナム人たちを受け入れ,寄付によって支援を続けているという。また国士舘大学の鈴木江理子先生が代表を務める東京のNPOでは,募金を募りながら
もっとみる悼むことは不正義だろうか
昨日(6月4日)は,天安門事件が起こった日でした。当時大学生だった私は,改革開放が進み身近になりつつあった中国で起こったこの事件で多くの同世代の若者が死傷し,亡命したことにショックを受けました。それからの年月は,現在の中国共産党政権が一国2制度をとる香港への介入を強めていくこと,台湾への国際的圧力を強めている事など,民主主義にとって大きな懸念を抱かせるものでした。とくに香港では,激しい抵抗にかか
もっとみる一人ひとりとの関わり-刑務官にエールを送ろう-
ふだん授業を配信するのは,勤め先のwebサービスへテキストデータとそれを読み上げながら講義するMP3の音声ファイルだ。学生が提出してくれる小レポートで出席をチェックする,という日々が続く。150人規模の講義では提出物チェックがやっとこさで,コメントを返すまでに至らず申し訳ないなと思っている。また,ゼミはさすがにしんどいのでweb会議システムをあれこれ試して,顔を合わせ話をしている。でもネット環境
もっとみる生まれた環境やその時代で差があっていいのだろうか
いまCOVID19の感染対策で全国の学校が休校や授業をおこなえないでいる。少しずつ登校の機会を作っているのだけれど,それでも全国的には大きな問題だ。
これを機に9月入学にしては,という意見があり,賛否が色々議論されている。だが一番大切なのは,人生は一度きりで,学ぶべき時に学べなかったことがあとあとに響くんじゃないかという事だ。これを誰も強調しない。やれ入試だの就職の機会だの,果てはインターハ
自粛をどう考えようか
COVID19のパンデミックに対し,日本は個人の権利を規制する法制度をもたないため,外出の自粛やお店の営業自粛などが呼びかけられている。ちょっと前まで同じことを「マナー」とか心がけようというアナウンスで扱ってきたのとは,ずいぶん違うレベルで扱われるようになってきた。これに対する違和感を持つ人も多いんじゃないかと思う。
司法と福祉に関わらせて考えてみると,少しその理由が読み解けるように思う。何
ようこそ,司法と福祉のマガジンへ
ふだん大学での授業は,朝一番が多い。私が朝型だからというのもあるが,本当に関心をもっている学生が受講してくれるとうれしいからだ。でも今年は,COVID19の影響で勤め先の大学もweb授業となり,この科目も開講延期の末,結局webでおこなうことになった。少し残念だが,別のかたちで受講する学生とともにあれこれ考えていく場にしたいと思って,noteのブログとマガジンを活用することにした。
朝型の人
障害者施設での新型ウィルス感染と差別
いま世界中で蔓延している新型コロナウィルス(COVID-19)だが,国内の感染確認数も増えている。そんな中,千葉県の障害者施設に暮らす人たちと職員の集団感染が確認されたと報じられた。真っ先に思い浮かんだのは,ここで暮らす人たちの治療で入院受け入れ先は見つかるだろうか,差別が露骨にぶつけられないかという心配だった。
たぶん多くの人は,街中で暮らしている障害者が増えているとしても,自分で自分を傷