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「日本赤ちゃん学会第24回学術集会」に行ってきた。レポート第一弾。

2024年8月24(土)、25(日)東京大学を会場として第24回日本赤ちゃん学会学術集会が行われ、参加してきた。


このレポートでは、一参加者の視線で第一弾とし全体像をご紹介し、具体的内容についてはレポート第二弾で書きたいと思う。

観光地と化している東京大学


赤ちゃん学会の大きな特徴は、“異分野研究の融合”や“基礎研究と現場を結ぶ”と言ったことにあり、「赤ちゃん」をターゲットとした保育、脳科学、神経科学、心理学、薬学、医学、人工知能、ロボット工学、等学際的な集いが大きな特徴で、他に類を見ないエキサイティングな集会であると思われる。


イチョウ並木の先に

今回の主催は東京大学ニューロインテリジェンス国際研究機構の長井 志江特任教授が担当だったので会場を東京大学で行われ、参加者は全国各地、招待発表者はシンガポール大学、スタンフォード大学(レポート第二弾で触れる)からネットによる発表があった。
今回のテーマは「AIと歩む赤ちゃん学」という今現在では「赤ちゃん」と子育て世代、乳幼児に携わる人たちにには無視できない課題(直視しなければならない課題)となっている。

暗く映っているが「赤門」

近年のAI発展は目覚ましく、特に研究分野では、データの蓄積から分析、分析手法に至るまで、AIを活用した科学的アプローチが飛躍的に進歩している。大規模言語モデル(以下LLM)の利用や今後の発展は、子どもの生活の質向上や学習効果、教育者のアプローチにも大きな影響を与えると予想される。
このことから、今後の赤ちゃん学研究においても、AIなどの先端技術の概念に対する理解は不可欠になると感じた。

古い校内に立つ近代的建築校舎

レポートの構成


レポートでは全トピックを取り上げるつもりはない。
レポート第二弾、第三弾で気になったところについてご紹介と自分ながらの見解を示してみたいと思う。
コロナ禍のネット学会の時期を経てようやく学会も新時代を迎えるのかと期待して参加した今回の第24回集会。
個々人の努力は様々あれど、団体としての変貌の姿は観察できなかったのは残念。
新時代のテーマが山積しているだけに、団体としての在り方は旧態依然としてていいのだろうか。

シンポジウムでは最新の研究結果と質疑応答が

2日目の特別セッション

ではオンラインによるスタンフォード大学Michael C. Frank教授「Bridging The Data Gap Between Children and AI」をテーマに会場にいる指定討論者及び出席者との質疑応答があり、学会らしいやり取りの側面が垣間見られた。
これについてはレポート第二弾で述べてみたいと思う。

若い人達の積極的な発表が目立つ

ポスターセッションでは、若い人達の発表の姿が目立ち学際的な交流があったようだ。ここでもAIによるデータの蓄積から分析が大いに活用されているのが窺える。今後の研究の在り方を予測しているようだ
ただし、近年徐々に赤ちゃん学会は、亡くなられた小西行郎先生がずっと提唱されていた“基礎研究と現場を結ぶ”という案件に関しては、薄れつつあるのが残念に思う。

感想

現場に返さずして何を研究するのだろうか、という根本的な問いをズシッと心に残し帰阪した。


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