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有給8日使って海外旅行に行ってきた【行き先を決める編】

海外に行きたい。
新卒で入社して1年半以上が経ち、その思いは募るばかりだった。

毎日日常を生きていて、情熱が沸騰するような感覚を味わうことはないけれど
海外に行くことを考えると、もう沸々とエネルギーが湧いてきて溢れて、壊れそうになる。

この情熱があるうちに、海外で行きたいところを行き尽くしたい。

私はずっと、そう思っていた。

でも、なんだかんだ仕事をして長期で休むようなことはできていなかったし
仕事を辞めるのもなんだかなあと引きずって、「お金を貯める」という名目のもと
興奮を忘れかけるほどに月日が経ってしまっていた。

そろそろ行かないと情熱が枯れてしまいそうだ。そう思い焦って、
キューバ&ガラパゴスに行こうと考えた。

なぜその2カ国かというと、
キューバに関しては社会主義で幸せそうな国を見てみたかったから。
社会主義なのでキューバには広告がない、というのを聞いたことがあった。
仕事中は広告の仕方を考えて、大量の広告に目を止めながら通勤し、寝る前にネットサーフィンをする私からするとありえない世界だろうと思い、気になっていた。
私のなかの常識をぶっ壊して、新しい考え方に触れてみたかった。

ガラパゴスは、パートナーが生物が好きなので、キューバに行くついでに行ってこようと思っていた。

行くと決まると楽しみになって、頭はキューバとガラパゴスでいっぱい。
ビーチでアザラシやイグアナを眺めながら、モヒートを飲む自分を想像し

まだ予約もしていないのに、会社の社長や上司や友達や家族に「キューバとガラパゴス行くんだ!」と自慢していた。

みんな口を揃えて、「なんでそんなところ行くの?」というリアクションをしてくるので面白く、未開の土地に足を踏み入れる勇敢な冒険家にでもなった気分だった。

2024年1月3日。
旅行を予定していたのは2024年の2月で、あと1ヶ月まで迫っていた。
そろそろ飛行機を取るぞと自分のお尻を叩き、観光名所や注意事項などの詳しいリサーチを始めた。
調べ始めると少しずつ、冒険家としての自信がなくなってきているのを感じた。

キューバに行くのはそんな簡単ではないみたいだ。

スカイスキャナーを使うと、キューバ行きのフライトはアメリカ経由しか見つからなかったのだが
アメリカとキューバの仲がものすごく悪く、キューバに一度入国すると、ビザを取らなければアメリカに入国できなくなってしまうらしい(日本人は普通、ESTAの申請だけすればアメリカに入国できる)。

よくわからないけれどなんだか大変そうだ。

しかも、ガラパゴスの入国のためにはエクアドルの首都キトに立ち寄らねばならぬのだが、キトは治安がよろしくなく、こわ〜い事件もたくさん起こっているらしい。

小心者の私はすぐにビクついて、たった一晩のリサーチで
「キューバとガラパゴはやっぱりやめよう・・・」と頭を切り替えたのであった。


そして行き先に選んだのは日本人も大好きな有名観光地、バルセロナである。
冒険者気分から一点、観光客気分にはなってしまったが、悪いことではない。

なぜバルセロナかといえば、パートナーがその街をとっても気に入っていたから。

いつか私とバルセロナに行きたいと、何度も言ってくれていた。

元々バルセロナのことはよく知らなかったのだが、イタリア・ローマもフランス・パリもドイツ・ミュンヘンも行った彼がバルセロナをそんなに良いと言うのだから、相当良いのだろう。

ということで、決まれば早い。

すぐに飛行機を取って、旅程を考え始めた。

私はヨーロッパの街並みや人の雰囲気が好きだ。ヨーロッパで行きたい国はたくさんある。
ポルトガル、クロアチア、イタリア、イギリス、アイスランド、ジョージア、デンマーク、スウェーデン、トルコ、ギリシャ、チェコ、ハンガリー、スイス・・・

こんなに行きたい場所があるのだし、せっかく何十時間もかけてヨーロッパに行くなら、もう1カ国ぐらい行きたいものだ。

そう思い、スカイスキャナーで行き先を指定せず、期間だけ指定してフライトを検索すると
最も安い行き先に、ロンドンが出てきた。

はぁ〜ロンドン。ロンドンか。
ロンドンといえば、シャーロック・ホームズの舞台だ。それにハリーポッターの9と3/4番線もあるらしい。

大好きなテレビ番組「世界ふれあい街歩き」のロンドン編をみた時は、パブの雰囲気に憧れていたなあ。そこで1杯、大人っぽくお酒を飲んでみたい。

そして何より、私の尊敬するイラストレータのfoxcoさんが住んでいる場所だ。

うん、やっぱり、死ぬまでには絶対1回は訪れてみたい!

ほぼスカイスキャナーに行き先を決めてもらったみたいな感じで、もう1カ国が決まった。

さあ、ロンドン&バルセロナの旅の始まりだ!


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