あの時食べたあの一杯の衝撃は忘れない
こんにちは。
株式会社プロタゴワークスあかねです。
初めて食べた時の衝撃を、今でも覚えている食べ物が幾つかあります。
美味しかったからという理由で覚えているのは、博多豚骨ラーメン、横浜家系ラーメン、魚介豚骨系つけ麺、らーめん二郎、カレーパン、もつ鍋、パンナコッタetc。
他にもまだありそうな感じはしていますが、今この瞬間にパッと思い出せる物だけだとこの位。
こうやってあらためて書いてみただけでも、あの瞬間の場所とその時の空気感とその物の味が一遍に思い出されて、なんとも言えない気持ちになってきました。特に、ラーメンが多かったんだなと、あらためて。
それまでの人生で一度も食べた事の無かった味なのに、「これを待っていたんだ」とか「これ、好きなんだよ」という感覚がありました。
それからそれらの食べ物を何度も繰り返し食べてきて、そのどれもに対して「とても美味しい」と感じるのはあの時と同じでしたが、初回の衝撃のような感覚は無かったなあと思っています。
これまでの人生の中で、食べ物についての衝撃は数えるくらいしかありませんが、あの時初めてそれらを口にした時と同じような衝撃を、それ以外の場面では何度も何度も味わってきました。
「新しい理論や手法等の概念」に出会った瞬間です。
初めて、“傾聴”に出会った時。
初めて、“他者の変容”に出会った時。
初めて、“ブレイクスルー”に出会った時。
初めて、“マネジメント”に出会った時。
初めて、“行動科学マネジメント”に出会った時。
初めて、“計画的偶発性理論”に出会った時。
初めて、“哲学対話”に出会った時。
などなど、挙げて言ったらどんどん出て来るのでこの位にしておこうと思うんですが、それらの瞬間に自分の内側で起きた“あの感覚”を、いつでも鮮明に思い出せるくらいにはハッキリと覚えています。
そんな“あの感覚”を、先日またもや味わう事ができました。
それは、今度実施する研修の内容を作っていた時の事です。
誤解の無いように書いておくと、メインで研修の内容を作っていたのは僕ではありません。ウチの仲間です。でも、内容を作り始める段階にはそれなりに深く関わっているので、いつものように今回の研修の趣旨に沿っているのかいないのか、とにかく思いつくままに、「あーでもないこーでもない」と色んな話をしていました。それを仲間が聞いてくれて、そこから取捨選択して使える物を拾い上げて加工したり作り始めたり編集したり磨き上げたりしていって、その過程で意見を求められると、また、「あーでもないこーでもない」と色んな事を言って、の繰り返し。
そんな流れが大抵いつも行われていって、大まかに出来た物を見せてもらった時に、やってきました。“あの感覚”が。
確かに、そこにあるのは僕も一緒に話していたような内容ではあります。ニュアンス的には、確かにそんなような事を言ったと言えば言いました。
だけど、こうやって「明確な言葉」として形になっていたわけではありません。僕が話すのは、いつだって、「言葉」ではあるけれど、それは受け取る人によってどうとでも形が変わってしまうような内容だったりするわけで、現に「そういう事が言いたかったわけじゃない」という状況もよく起こしてしまっています。なので、僕が自分の伝えたい事を伝えるためには、とにかく思いつく事を話続ける事で、徐々に「自分の言いたかった事が自分で分かってくる」という状態になるんです。
でも、この時は、目の前にある研修資料に書いてある事こそ、まさに、「あの時自分が言いたかったのはこういう事だったんだ」というのが、その時はじめてわかったし、その時に“あの感覚”と同じモノが自分の中に走り抜けたんです。
「ああ、これはきっと新しい概念なんだなあ」
これまで組織開発の書籍や、それ以外のいわゆるビジネス書もたくさん読んできましたし、現在進行形で「学びは継続していますがまだまだ全然足りていません」と言い切れる程度には学んでいるつもりですが、今のところ、今回の研修資料として作成した内容について言及している書籍に出会った事はありません。
もちろん、僕たちが勉強不足なのかもしれませんが、今回仲間が産み出した「新しい概念」と言えるような考え方を提唱している人の話を聞いた事は、まだありません。
そんな「新しい概念」を、しっかりと体系立てた流れの中に、破綻無く、既存の概念とも並べて接続して伝える事のできる研修を作った仲間の凄さを、あらためて実感しています。
というような事を、本人にも伝えてはいるんですが、「そうなんですかね?」と返ってくるばかりですし、特にこれについては「当たり前に作った」という感じのようなので、その自然体に恐れおののいているところです。
僕にとっては「初めて食べた博多ラーメン」と同じような衝撃だったけど、仲間にとっては「常に全力投球で作っている同じクオリティの1杯」だったからなのかもしれません。
だからこその、この衝撃度の違いなんだとすれば、これから先も僕は“あの衝撃”を何度も味わえるのかもしれないと思って、今まで以上にこの仕事が楽しみになってきているところです。
もちろん、“あの衝撃”を味わえるかもしれない「新しい概念」が盛り込まれた研修の内容については、今回依頼をいただいた企業様に対して初蔵出しになるわけです。
さて、どんな反応が返ってくるのか、いまから楽しみです。
“あの衝撃”はオマケみたいなモノだとしても、この研修の内容が、これを受ける人達にとって「実際に自分達の仕事と会社の役に立った」という未来に繋がりますように。
あかね
株式会社プロタゴワークス
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