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言うなればそういうモノなんです

こんにちは。
株式会社プロタゴワークスあかねです。

「実際にやってみたら早速“変化”が出てきました」

ウチが組織開発で関わらせてもらっているパートナー企業の経営者の方から、先日、こんな話をしてもらえました。

何について“変化”が出てきたのかと言えば、その会社の社員さん達の“仕事への取り組み方”についてでした。

ウチが関わらせてもらう前の時点では、その経営者さんは自社の社員さん達について「もっと自分で考えて仕事をしてほしいんですよね」というニュアンスの話を会う度にしていたのを覚えています。

ウチが組織開発で関わらせてもらうようになってからもしばらくは同じようなニュアンスの話をしていましたが、徐々に話の内容が変化していって「ウチの社員が〇〇ができていないのは、自分の取り組みとか関わりが至っていないからなんですよね」という話をするようになっていました。

そうしてその経営者さんがいつも話しているような「こういう会社にしたい」というイメージに近づいていくためにどうしたらいいのか?何をしたらいいのか?という話になった時に、“とある取り組み”をしてみることを推奨しました。

“なぜそれをやった方がいいのか”や“それをやるとどういうことが起きるのか”についての説明とともに。

そうして、その話をした翌月には冒頭の話をしてくれました。

僕は、「どうしたらいいんですか?」という質問があった場合には、その質問をしてきた人の目的と状況をしっかり分析したうえでその目的に対して「役に立つこと」を考えた時にそれに取り組むことが現実的に可能なモノがあれば伝えるようにしています。

もちろん、目的や現在の状況がある程度わかる状態で「役に立つこと」も考えられて「こういうことをしてみたらいいのでは」と伝えることができたとしても、目の前の人が「“それ”をやらない」という選択をすることは当然あるのかもしれないとも考えています。

だけど、目的と現状が共有できたうえで「役に立つこと」を一緒に考えうえで「“それ”をやらない」のであれば当然ながら「どうしたらいいのか?」と解決したいコトに対しての有効打は打てませんし、逆に言えば「“それ”をそのまま実践する」んであれば「どうしたらいいのか?」と助けを求めてきたコトに対して何らかのアクションを起こすことになるので、必ず目の前の現状に“変化”が起きるわけです。これは、必ずです。

ただ、その起きた“変化”がその人にとって「望ましい“変化”である」かどうかはわかりません。

なぜなら、「どうにかして今目の前の現状を変えたいけど、今まで自分なりにやってきたつもりのコトでは現状は変わらなかったし、今の自分では何をどうしたらいいのかの方策が考えつかない」という状況の時に、“そのための方策”を考えられそうな誰かに「どうしたらいいのか?」を聞いて出てきた“何らかの方策”ととる際に、それがとても楽で簡単で精神的にも肉体的にも何一つとして“負荷”に感じないコトである可能性は万に一つもありません。

少なくとも、今まで“その人自身”が「やろう」とも思わなかったことでしょうし「やっていたコト」であるわけもありません。“考えもつかなかったこと”なのか、ただ“やりたくないこと”で避けてきたのかはわかりませんが、とにかく今まで実際には「やらなかったコト」だったのは間違いありません。

そんな“今までやってこなかったコト”が、「どうしたらいいのか?」の質問に対する「こうしたらいいんじゃないか」というアンサーとして出てくるわけですから、それはすなわちその人にとっての“適応課題”であり、それに立ち向かう際に感じるのは当然ながら“痛み”や“喪失感”なのは仕方ありません。

そして、“適応課題”に立ち向かい感じる“痛み”や“喪失感”は大抵は苦痛を伴う“嫌なコト”であるはずなので、そこにだけ反応してしまうのであればそれはその人にとっての「望ましい“変化”ではない」と感じられてしまうことが本当によくあります。

とってもわかりやすい例として、ウチではよく“ダイエット”とか“筋トレ”の話を比喩に使って説明することがあります。

例えば、僕のような「若い頃はそれなりに運動をしていて腹筋が割れてスマートな体型をしていたけど、40代になってお腹が出てきて服のサイズも以前と比べて上がってきてしまい、鏡に映った自分を見ると随分と“オッサン体型”になってきたのを自覚させられてしまうので、夏も目前になってきたので体脂肪を減らして筋肉を増やして割れた腹筋を取り戻したいと考えている40代の中年の男性」がいたとします。

この場合に「どうしたらいいのか?」という“問い”を誰かに投げかけるまでもなく、今の時代であればネットを少し検索すれば「体脂肪を減らして筋肉を増やし腹筋を割る方法」に辿り着くことは誰であっても可能です。

ネットの記事を幾つか読んでみれば、全く知識が無い人であっても容易に必要な情報が手に入ります。

「摂取カロリーよりも消費カロリーが多くなれば痩せる」という根本的な原理はもちろん、「消費カロリーを多くするための運動とそのための効率的なトレーニング」や「どのような食事が理想的なのか」なんかもかなりの短時間で手に入れることができます(というか、ダイエットやトレーニングに少しでも興味がある人であればこのあたりの情報はもはや“常識”のレベルで誰でも知っている時代になったんじゃないかなと思います)。

誰かが書いたネットの記事だけでなくYouTubeにはどんなフォームでどんな器具を使ってトレーニングをすればいいのかの情報が数えきれないほど出てきます。ジムに通うだけでなく自宅でできるトレーニングの情報も山ほど出てきます。誰でもいつでもそれらの情報にアクセスできるのが現状です。

だけど、ここまで“必要なこと”がわかっていて「適切な食事と運動とカロリーコントロールで自分の求める“かっこいい体”を手に入れることは誰にでも可能である」ということがハッキリしているのにもかかわらず、僕も含めた多くの人が「ああ、痩せたい」と思っている“現実”があるわけです。

そんなこの“現実”から立ち上ってくる「どうしたらいいのか?」は、「情報を教えてほしい」とか「やり方を教えてほしい」という意味ではなくて「どうしたら、この当たり前すぎる程わかりきっているけれども自分一人で立ち向かうにはツラすぎる“現実”と対峙する方法を乗り越えていけるのか?」ということなわけです。

つまり、「どうしたらいいのか?」という“問い”の意味は、「“痛み”や“喪失感”を伴うことがわかっている“適応課題”に立ち向かうためにはどうしたらいいのか?」ということだろうと考えています。

だからウチの会社、その点についてのサポートをしています。

「どうしたらいいのか?」という“問い”があった場合には、情報を伝えるだけであれば別に僕たちは必要ありません。ネットを検索したり本をパラパラと拾い読みをしたりすれば“そのための方策”は幾らでも見つけることが可能でしょう。

だけど、ネットや本の情報だけでは“適応課題”を乗り越えることはかなり難しいんじゃないかと思います。と言うか、それが自分でできるのであれば“困る”とか“悩む”ということとは無縁でやっていけるはずですから、僕たちがその人の話を聞かせてもらう機会も出てこないでしょう。

誰であっても「ダイエットの悩み」なのであれば取るべき道筋は「適切な食事と運動でカロリーコントロールをするだけ」という万人に共通のモノになるわけですが、でも、それぞれの個人の“目的”や“現状”によって“そのための手法や取り組み”は千差万別になるわけです。

「どのくらい痩せたいのか?痩せる必要があるのか?どのくらいの期間の猶予があるのか?体力や筋力の程度はどのくらいか?健康状態はどうか?生活環境はどうか?ジムには通えるのか?通えるとしたら週に何回か?運動する時間は週にどのくらいとれるのか?そのためにかけられるコストはどのくらいか?」などなど。

これらのとても“個人的な現状”によって、メニューもやれるコトも全てが変わっていくわけですし、これらすべての諸条件に対しての選択肢にも“痛み”や“喪失感”がついてまわるわけです。

だからこその「どうしたらいいのか?」という“問い”であり、そんな“適応課題”に立ち向かいそれを乗り越えるための取り組みをサポートしているのがウチの仕事です。

だからこそ、冒頭の話をしてくれた経営者の方のように、自ら自身と自社にとっての“適応課題”に真正面から取り組んでくれる方は、必ず“変化”が起きますし、逃げたり避けたりしない限りは確実にその“変化”の末に“目指すモノ”に近づいていくことができてしまいます。

それもダイエットやトレーニングの比喩と全く同じで、「必要なコトを必要なタイミングで適切にやれば、必ずそれに見合った結果が出て現状は“変化”するから」です。

この比喩を使って自分がやっている仕事を考えてみるたびに、いつも「ウチがやっていることは、“人と組織のパーソナルトレーナー”のようなことなんだろうな」と思っています。

実際に、苦しくてツラい思いをしながらトレーニングをするのも、その結果として理想の体を手に入れてその先にある“なにか”を獲得するのも、パーソナルトレーニングを受ける“その人自身”であり、僕やウチの会社にできるのは「是が非でも“それ”を手に入れたい」という思いのある人を全身全霊でサポートするだけ。

たったそれだけのことしかできないからこそ、「実際にやってみたら早速“変化”が出てきました」なんていうフィードバックをもらえるのがこの仕事をしていて何より嬉しいことだなぁと実感させてもらえます。

ここから先もまだまだ“痛み”と“喪失感”を伴うことが出てくると思うので、もうしばらく一緒に“適応課題”に取り組んでいくための伴走をさせてもらえたらと思っていますので何卒よろしくお願いします。



あかね

株式会社プロタゴワークス

https://www.protagoworks.com/

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