大人って先輩って何だろう
こんにちは。
株式会社プロタゴワークスあかねです。
昨日、知り合いと話をしていたらこの4月に入社してきた新入社員の方様子についての話を聞きました。
知り合いが勤めているのはとても大きな組織の中の支店の一つで、その知り合いは部下はいませんがある程度のベテランです。
その知り合いが開口一番に
「金曜日の帰り際に、新入社員と上司が一週間の振り返りをしていたらいきなり大泣きしはじめたんだ」
そんな話をしてくれました。
僕からすると「そりゃあそうだろうな」という感想が真っ先に浮かびましたが、育成を担っている上司がどんな関りをしているのかを聞いてみました。
すると、業務については上司が丁寧に教えているが“業務の振り返り”は週末にだけ実施しているとのことでした。
その職場は基本的にはベテランがほとんどで、みんな歴が長いのでツーカーで仕事を進めるような状況がずっと続いていたようです。そんな職場に「今年は新人が来るんだ」と知り合いが少し前から言っていたので、一応のアドバイスとして「上司だけじゃなくて職場のみんなで育てる関りをしてあげないと早めに辞めちゃうかもよ」なんてことは伝えていました。
それに対して知り合いは「仕事なんて自分で覚えていかないとできるようにならないからなぁ」なんて言っていたのを思い出します。
そうして迎えた4月の2度目の週末には、入社したばかりの新入社員が上司との一週間の振り返りで「もう無理です。全部大変過ぎてツラすぎて何のために生きているのかわからなくなってきました」と言ってワンワンと泣き出すような状況です。
「今どきの若い者は」なんてことを新入社員の“若者”に向けて言うつもりはサラサラありません。
何しろ、新入社員である“若者”は、このご時世なので“働く先”を選び放題にできるにもかかわらず、その中からわざわざそこを選んで入ってきてくれたわけですし、これからの社会人生活に対して色んな希望を胸に抱いて“社会”に出てきて働きはじめてくれたわけです。
正直に言って、これはどんな組織であっても「有り難いこと」であることは間違いありません。何しろ“若者”が入ってきてくれないことには組織が存続していくことができなくなるし、そうなれば組織の存在意義も目的も何も無くなってしまいます。
そう考えると、とてもシンプルに「働いてくれる人がいるから組織も仕事も顧客も存在することができている」という事実が浮かび上がってきます。
この考え方については、是非や良し悪しについて様々な考え方があるのかもしれませんが、何をどう言ったとしても「今はそういう時代になった」という現実があって、これを変えることは誰にもできない現状があるわけです。
だから“変わる”必要があるのは“若者”ではなくて、“若者”を受け入れる側の“大人たち”であるというのは考えるまでもありません。
“変わる”ができない大人がそろっている組織は“若者”に選んでもらうことができなくなってしまうだけです。
だからこそ、「仕事なんて自分で覚えていかないとできるようにならないからなぁ」なんて言っている場合じゃありませんし、学校でも家庭でもないからこそ先生や親よりも親身になって一生懸命に“新入社員”というせっかく組織に入ってきてくれた“若者”を組織全体で育てていかなければいけないんじゃないかと考えています。
それはもちろん「“新入社員”のため」でもありますが、一番は「“組織”と“組織を構成している自分達”のため」ですし、「今後も組織の仕事の成果によって顧客が便益を享受するため」でもあります。
そうやって考えてみると、この時代にはとても貴重な人材である“若者”がせっかく入ってきてくれたのであれば、まずは環境に馴染めるように、そして、新しく始まった“社会人生活”における不安などを感じていないか、感じていればそれはどこからくるのかなどの“振り返り”を毎日実施しながら少しずつ組織に馴染んでいけるようなサポートが絶対に必要なんじゃないかなと思っています。
特に、この知り合いの組織のように既に働いている人達が「ハードな仕事だよ」と感じている仕事なら尚更です。
“若者”としても自分なりに考えたうえで“就職する先”を選んで来てくれたんでしょうから、希望も期待もたくさんあったはずですが、入社して2週間目の週末に大泣きして「もう無理です」と言っている自分なんて想像もしていなかったんじゃないでしょうか。
そして、そんな状態になっている本人には「何を問題だと感じているのか?」や「なぜ泣いているのか?」に自問自答で考えを進めることはかなり難しいと思うので、他者によるサポートをしてあげて欲しいなと思っています。
そして、知り合いの職場の上司やサポート役になるであろう先輩にあたる方々にも「せっかく入ってきてくれた若者を育てるのは自分達全員の役割だ」という意識を持って関わってあげて欲しいなと思っています。
辛いコトも大変なコトも泣きたくなるようなコトも山ほどあるのが“仕事”かもしれませんが、「マジでこの仕事やっててよかった!」を心底感じられるのも“仕事”の一面なんじゃないかと思っているので、そういう“仕事の面白さ”も味わえるように周囲で育てる関りをしてあげられる組織ばっかりになったらいいのになぁ、なんて。
「”若者”を育てる」っていうのは、上司という役割だけじゃなくて、先に大人になった人達や先輩と言われる人達の責務なんじゃないかなとずっと強く思っています。
そうやって創られて行く未来は、きっと今よりも明るい未来になるはずですから。
あかね
株式会社プロタゴワークス
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