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「なんかいい」のなんかとは

こんにちは。

株式会社プロタゴワークスあかねです。

「えー、なんかいいんだよね」

うちの子供が学校で使う筆箱を買うために文房具屋さんで2種類の筆箱を前にして悩みながら、悩んでいる理由について質問をした時に返ってきた答えがこれでした。

1つは、何の変哲もない筆箱で蓋を開くと蓋の内側に小さな時間割表が入っている物。

もう1つは、蓋が真ん中から二つに折り曲げることができるようになっていて、折り曲げた状態のまま磁石でとめることができるので筆箱を開いたまま中身がすぐに取り出せる状態で置いておける物。

どっちにするかで悩んでいました。

僕とすると「どうしてこの2種類で悩んでいるのか?」の“そもそも”がわからなかったので最初にこんな質問をしてみました。

「他のイラストが入ってるペンケースとか布製の筆入れとかにしないの?」と。

すると、「勉強に集中できなくなるから無地の筆箱じゃないとダメだという決まりがある」というような回答が返ってきました。

今の学校はそういうものなんだなぁと思いつつ、続けて“2種類で悩んでいる理由”を聞いてみたところ、冒頭の答えが返ってきました。

「なんかいい」

確かにそういう理由で、“なにか”に対して「これいいなぁ」と思うことはあります。

そして、それ以上の理由を考えようとしなければ「なんかいい」ということだけでその“なにか”を手に入れてしまったこともこれまでにたくさんありました(その結果“お金の無駄遣い”になってしまったこともたくさんありました)。

もちろん、手に入れてからのことや、手に入れるまでのことをあまり考慮せずに“手に入れることができる”のであれば「なんかいい」以上のことを考える必要は無いのかもしれませんし、“手に入れることだけ”しか考えないのであればこれもまた「なんかいい」以上の理由を考える必要は無いのかもしれません。

だけど、「手に入れた後、それを何にどのように使うのか?」とか「そもそも、なんのために手に入れるのか?」という“問い”を立てて考えてみようとすると「なんかいい」という理由だけではなくて、それよりももっと先の(手前の?)コトを考えなければならなくなるので「なんかいい」ということだけで終わらせてしまうことは難しくなってきます。

そうなってくると例えば、「筆箱の蓋の内側に“時間割表”が入れられることについて、なぜ“なんかいい”と感じたのか?」とか、もう一方の筆箱について「蓋が折り曲げられて中身が見えることについて、なぜ“なんかいい”と感じたのか?」ということを考えてみると、「なんかいい」という自分自身の感想がどこからやってきたのかの理由が少し明確になってくるかもしれません。

もちろん、ハッキリと言語化できるかどうかは“言語化能力”にもよってくるので、例えばウチの子供のようにそこまで明確にする力が無かったとすれば「うーん、なんでだろう」と言いながら自分で何かを考えてみるくらいで終わってしまうのかもしれませんが、そういうことを考えることができたとすると、あとはもうちょっとで“どちらにするか”の悩みは解消に近づきます。

なぜなら、「なんかいい」の“その理由”が2つの選択肢に対して「それぞれ全然別の理由がある」ということが自分で認識できるわけですから、あとは「“その理由”のどちらの方が“今の自分”にとって必要なのか?」を考えてみるだけですから。

恐らく2種類の筆箱を前にして悩んでいた子供にも、投げかけた“問い”によってそんなことが起きたんじゃないかと思うんですが、あれだけ悩んでいたのが問いかけしてからほんの少しの時間で「こっちにする」とサッと決めていました。

「なんかいい」という理由で安易に“なにか”を決めてしまいそうになることは自分もたくさんありますし、結局あまりよく考えずに決めてしまうことも未だにありますが、大事なことやそれなりのお金が動くことについては「なんかいい」だけではなくて、「何を良いと感じたのか?それはなぜか?」を可能な限り言語化するようにしています。

後々で「ああ、もっとしっかり考えておけばよかった…」なんて後悔は、これまでにもう一生分したと思っていますので。

できれば後々にどんな状況になったとしても、「あの時、これ以上ないくらいしっかり考えたんだから」と納得できるように“問い”を立ててしっかり考えた末に選択して決断して行動していこうと肝に銘じています。



あかね

株式会社プロタゴワークス

https://www.protagoworks.com/

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