新しい朝が来た希望とは言い難い朝が
こんにちは。
株式会社プロタゴワークスあかねです。
朝、階下から聞こえる子どもの声で目が覚めました。
昨晩は、僕の帰宅が遅かったので気が付きませんでしたが、どうやら、姪っ子が遊びにきてそのまま泊まっていったみたいです。
ウチの子どもと同じ歳の姪っ子、つまり、ウチの子どもからすると従姉妹で、且つ、同じ学校に通っている同級生。毎日、学校で会っているはずなのに、家に泊まりに来てくれるのは嬉しくて楽しいらしく、朝からワーワー言いながら遊んでいるようです。
休日の朝、子ども達の楽しそうな声が階下から聞こえてきて、「微笑ましいなあ」と思いました。
だけど、それ以上に「もっと寝ていたかった」という気持ちの方が、微笑ましさよりも遙かに大きく湧いてきました。
そんな自分の気持ちのギャップを自覚して、「自分てヤツは、なんて狭量な男なんだろうか」という自分に対する落胆も感じつつも、ここ数日の寝不足から来る疲労感が、微動だにせず横たわっていてもハッキリと自覚できるような今の状態においては、もっと寝ていたかったけど子ども達の声で起きてしまった事に対する“悲しさ”の方が勝っていました。
指一本動かすのにも多大なエネルギーを要する今の状態で、何とか寝返りを打ち壁にかかった時計を見ると、朝の7時。この時間で、まだ寝ているというのはまともな大人のする事なのかどうなのか。世間の大人達の平均値について一瞬は考えを巡らせようとしましたが、「今日は休日だから起床は遅くてもよしとしよう」。とにかくそう決めて、窓の外の明るさから逃れる為に、枕元に装備してあるアイマスクを装着しました。
このアイマスクは、なかなか性能の良い物で、形状に工夫がされていて顔の起伏に隙間無くフィットして光をかなりの割合遮断してくれる優れものです。明かりを落とした部屋でなのに、なかなか寝付けない時に着用すると、目を開けても視覚からの情報が一切入ってこなくなるのでいつの間にか寝る事ができるんです。
なので、今日もこのアイマスクを着けてみると、朝の明るさもほとんど遮断できるのでその性能の高さに感心しつつ、再び寝ようとしますが当然ながら、音は聞こえてくるのです。
そして、残念な事に、「音を遮断する道具」は装備していませんでした。
そうこうしている間にも時間は進んでいます。もちろん、時間の経過とともに子ども達のボルテージは増加の一途を辿ります。階下から聞こえてくるのは、もはや“音”ではなく、“音声”として一言一句まで聞き取れるような状態になってきました。
そろそろ意を決して布団から出ていこうかとも思いますが、「もうちょっと寝ていたい」という気持ちは一向に消え去らず、自分の両目の辺りに漂う眠気と体の疲労感が、自分の中の「そろそろ起き上がろうかな」という気持ちを湧き上がらせないようにしているようにすら感じます。
だけど、僕の耳と脳みそは階下の音声をハッキリと認識して、その飛び交う会話を意味のあるものとして捉えてしまっています。
このままだと脳みそが覚醒してしまいそうな気がしたので、音声以外の物で気を紛らわすためにスマホを眺める事にしました。いつもチェックしているとあるブログを読みつつそのまま寝落ちする事を目論んだのです。
スマホ画面の文字を追っていると首尾良く眠気が襲ってきたのでそのままアイマスクの中で目を閉じてあちらの世界へ誘われるのを待っていると、どうしたって時々湧き起こる子ども達の嬌声によって現実世界に引き戻されてしまうのです。
そんな、人知れず繰り返される攻防を何度も行った末に、もうこれ以上「寝たい」という願望を抱えている事が途轍もなく無駄な事だと自覚できるタイミングがやってきたので、いよいよ寝床から起き出す事にして、階下に降りていきました。
そこで待っていたのは、「休日の穏やかな朝、遅めに起きてきた父親に優しく暖かい眼差しで声をかける家族」という図式なわけは無く、唐突に、日輪刀(スポンジ製)で斬りかかってくる、どうやら鬼殺隊士らしき子ども達がそこにいました。
その刹那、どこからともなく僕の中に降りてくる“鬼の魂”。
「ヴァオーーーー!グヮァアアーーー!」
歯をむき出して(僕のイメージする)猛る鬼をイメージした動きで襲いかかるオジサン鬼
そんなオジサンの首を正確に薙ぎ払いにくる子ども隊士。
すんでのところで躱し、反撃の“頭掴み”を繰り出すオジサン鬼。
その手を切り払う子ども隊士。
そんな攻防を繰り返しながら、「これ以上は疲労で動けなくなる」というところまで子ども達とバトルをし、すぐさま隣の部屋に逃げ込み停戦を求める休日のおじさん。
もっと寝ていたかったのに、何故なのか、呼吸が荒い状態でソファに佇んでいる祝日の午前9時。
平穏に迎える休日の朝というのは、どうやったら手に入れる事ができるんでしょうか?
そんな「問い」について考える事から1日が始まりました。
あかね
株式会社プロタゴワークス
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