以心伝心テレパシー
こんにちは。
株式会社プロタゴワークスあかねです。
「自分が楽に仕事をするためです」
とある企業の社員Aさんがこんな話をしてくれました。
その時のテーマは“タイムマネジメント”についてでしたが、そのAさんが仕事でタイムマネジメントする理由について聞いた時のことでした。
「楽に仕事をする」
こういう話をしてくれる方々にこれまでもたくさん会ってきましたが、ここで使われる「楽」という言葉には使う人によって幾つもの定義があるんだなと常に考えさせられます。
例えば、過去に出会ったBさんはこんなことを言っていました。
「この会社は楽なんで居心地いいんですよ」と。
話を聞かせてもらった中でBさんの言っていた「楽」というのを総合するとこんな内容でした。
「楽なのは、周囲の人とムダな話をしたり茶化し合ったりからかったりしながら、手を抜いて気を緩めて仕事をしていても誰からも何も言われず自分のできる範囲のレベルの仕事をしていればそれなりの給料がもらえるから」
もちろん、僕のような外部の第三者はその人の実際の日常を知らない人間なので話をする際に多少オーバーに表現をするというのはあるあるなのである程度の誇張が含まれているんだろうとは思っていますが、概ねこういう内容でした。
かと思えば、冒頭の話をしてくれたAさんの言う「楽」というのは全く別の意味を持っていました。
「楽っていうのは、日々の仕事の中で発生するムリ・ムダ・ムラを極力減らしてお互いにストレスを少なくして効率的に成果をあげること」
まとめるとこういう意味の話をしてくれました。
おなじ「楽」という言葉でも全然意味合いが違う言葉なので、実現することはありませんがこのAさんとBさんの両者がもしも一緒に仕事をすることになって、お互いに「楽に仕事をしましょう」という話をしたとしたら、お互いに面食らうことになるのかもしれません。
でも、実際にはAさんとBさんくらい「楽」の定義が違う人同士が「使っている言葉の認識が全くズレている」ということに気が付かないまま同じ組織で働いているということが様々なところで起きています。
そしてこの“ズレ”によって仕事の成果が生まれにくい環境が出来上がってしまっているのを見聞きします。
そんな時には、冒頭からここまで書いてきたような話をその状況に合わせた形で伝えながら、「だから説明をもっと丁寧にしてあげてください」と話したりすることがあります。
自分が使っている言葉の定義や意味を、自分自身で認識して、細かく噛み砕いたうえで伝える。
これが大変だしめんどくさい取り組みだと感じるのはよくわかります。その証拠にこれまで数えきれないくらいこんな風に言われました。
「そんなことまで説明するの?それくらいは言わなくてもわかるでしょ?」なんて。
でも、よくよく考えてみて下さい。
もしも仰る通りに「それくらい言わなくてもわかる」のであれば、当然ながらその相手はあなたがイメージした通りの行動をしているはずであって、そうであればもう既に“とって欲しい行動”をとっていて“欲しい成果”は得られているはずです。
だけど、実際には「イメージした通りの行動はとられておらず、欲しい成果が得られていない」という現実があるから“こういう話”になっている現状があるんじゃないでしょうか。
そうやって考えてみれば、
「そんなことまで説明する必要があるし、それくらいも言わなければ伝わりません」ということがよくよく理解できてしまうんじゃないでしょうか。受け入れずらいことかもしれませんが、それが今目の前で起きている現実から見えてくる“事実”なんじゃないかと思うんです。
誰もエスパーではありませんから、テレパシーで相手の考えていることを受け取ることも伝えることもできません。“言葉”を駆使しないと何かを共有することはできませんし、本当の意味で「全く同じモノを寸分違わず共有する」ということもできません。
だからこそ“言葉”を丁寧に使って、丁寧に伝える必要があるし、丁寧に聴く必要があるんじゃないかと思うんです。
そうやって「大変だしめんどくさいこと」をやっていくからこそ最終的には「楽」が実現するんじゃないかと思っています。
「もしもテレパシーが使えたらどんなに楽なんだろうか?」と想像してみたんですが、テレパシー機能の電源やボリューム調節ができるかできないかによってその便利さが変わってしまうような気がしています。
あかね
株式会社プロタゴワークス
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