見出し画像

5kgしか増やさなかった1人目と増やしたくても増やせなかった2人目~妊娠中の体重管理

私の初めての妊娠と出産は26歳。
もう10年以上も前で今はわからないが、当時体重増加にうるさい病院は実に多かった。

妊娠前半で1kgでも増えようものならめちゃくちゃデブになるぞと脅してくる。1週間に1㎏増えた時は、このペースなら…みたいな計算をされてMAX●●㎏になるよと言われた事もあった。

そりゃ、急に生活強度が変われば現代人は1kgぐらい増えるだろうよ、と今なら思うが、妊婦1年生は先生のいう事は絶対。

また、当時は妊婦受け入れ問題の渦中で、検診日は予約したって待合室で3時間待たされるような状況。妊婦なのに長椅子にも座れない。
(そんな中、あの時堂々と座っていた付き添いの夫どもの心理を聞きたいものだが)

そんな3時間もの待機時間を経て、確認される「体重」。言及される「体重」。体重の話は必ず入ってくるので、妊婦はとんでもないプレッシャーを与えられる。

しかし、当時の私はというと、結婚式のために始めたダイエットを続けていて、人生最高潮の体を(多分)手に入れていた。

その最高潮からの妊娠だったため、ボディに対して非常に意識高い系になっており、先生の指導は真面目に受け取り、さらにその意識が妊娠生活でも功を奏していた。

体重を注意されれば、「コントロールすればいいのよね」ぐらいの対応力である。

妊娠前も食事制限というよりはHIPHOPダンスや運動で体を絞る方法で、妊娠後も赤ちゃんのために建国的な食事を維持しながら、運動で太りすぎないように気を配った。出産後は元のスタイルに戻したかったし。

そして妊娠当初1週間でプラス1kgの注意は受けたものの、結果、臨月で体重は5kg増。

妊娠中のトラブルもなく、それはダイエットではなく、質の高い食事と軽い運動をコツコツと続けた結果だったと思う。

なので私は検診のたびに体重管理ができていると褒められていた。
妊娠経過も臨月まで問題なかったこともあるだろうが、5kgでも順調という判断?何事もなく「はい、いいですよ~」で毎回検診は終わっていった。
(尚、順調快調すぎて、実母からはスーパー妊婦とあだ名がつけられた。)

2度目になるが、私は頑張っていた。レシピにも気を遣い、扱ったことのない生レバー調理にまで手を出した。運動は本当にコツコツと。

健康的で太りすぎず、血圧なども問題ない優良妊婦。
産後もすぐにスタイルは戻るだろう。

しかし。

実際生まれてきた長女は、2200gだった。
まあ、私も2500gギリギリで生まれてきた身なので、300g足りないくらいで、すぐ挽回するくらいだろうと思ったが問題は娘の肺に穴があいていた。

(その肺に穴があいていた話は、次回
「私の子供は肺に穴があいて生まれてきた」
に続きます。)

若い未熟な母親は泣いた。
NICUに入院してしまった我が子を抱くこともできず、我が子に申し訳なくて、自分を責めに責めて出産直後からその夜まで死ぬほど泣いた。

泣きすぎて目の上が腫れまくってしまい、結果お岩さんになった。
大病院だったため教授+研修医の回診があったのだが、
翌日、その白い巨塔で私は産後の産婦としてではなく完全にお岩顔のサンプル患者としてとして公開されたのはいい思い出。(よくないかw)

あの研修医たち、私のお岩を見て何をメモってたんだろうか…

話を戻すと、とにかく私は体重を5㎏に抑えたことも、健康に10ヶ月過ごしたことも妊婦として成功したと思っていたし、意気揚々としていたのに、
出産はかなしい思い出となったのである。

そして2年後の2人目妊娠。
今度は自宅そばの中規模医院を選んだ。
そしたらアッサリ言われたよ。

「ママも7kgくらいは増やさないと赤ちゃんおっきくなんないからね~」

え!!!!

なにそれ。晴天の霹靂、目からウロコなんですけど!!!!

あの厳しい体重管理は何だったの!!

そして私は長女を2500に至らず生んでしまったこと(それ自体は多分そんな問題ではなかったが気胸の同時発生で体重不足も問題視してしまっていたのだと思う、多分。)をずっと懺悔していたため、二度と同じことは起こすまいと、「体重10kgは増やすべし」を2回目の最重要課題とした。

そして今回は自分のスタイルとかそんなことは一切考えず、バランスだけ気を付けて量は気にせず食べに食べまくった。

1人目は怒涛の育児で痩せる人が多い。私もすごく痩せた。
でも、2人目以降は痩せにくいなんて話も聞いたことがあったし、実母も我が兄弟を生むたびに太っていったのは確かだ。
本当は、せっかく結婚式で痩せた体はそのままキープしておきたかった。
2人目もまだ20代での出産だったし。

そんな女性としては当たり前の感情も、葛藤の末、子供のためにとにかく栄養を取ろう!赤ちゃんを大きくおなかで育てよう!という決意が勝った。

でも結局私の体のしくみなのか、1人目の倍の量食べても7kg増やすのが関の山だった。なんという結末。1人目めちゃくちゃ頑張ったと思ったのになぁ。

しかも今回は貧血と妊娠高血圧症候群っぽくなってしまい、太りすぎもダメとなり、赤ちゃんのためには増やしたいのに自分のためには増やせないという状況に陥った。食べるのも、食べすぎるのも、苦しかったし怖かった。

それでも、臨月までになんとか8kgほど増やし、「赤ちゃんもギリギリ大丈夫そうね」と言われ、いざ出産!

結局次女は本当にギリギリ2500gだった。
(一応セーフ)(そして先生すげえ~~!!)

やはり妊娠中は自分がどう意識しようと、これぞと思ってやっていても、何が起き、何があるかはわからない。結末も。

体重や体型も、赤ちゃんのため、自分のためにと、一生懸命気にしたが、何がどう結果として繋がるかも(少なくとも私の場合は)わからなかったし、思い通りになったことが1つもなかった。最初は自分のスタイルまで心配したけど、2回目はそんなことはどうでもよくなったし。

経験によって考え方も過ごし方も全く変わったのである。

でも、何より、お母さんは、こうして子供のためになりふり構わずになっていくんだな。としみじみ思うのである…

幸せなことだけど、何かを失っているのかもしれない…
でも、幸せなことかな。どうだろう。もうすぐ中学生になろうという私オン身長をすでに超えた目の前にいる子供はめちゃくちゃ可愛いけど。

しかし、これを書いている今、一番の問題はハッキリしている。
当時自分のスタイルのため、赤ちゃんのためにと体重管理をあんなに必死に頑張ったのに、これを書いている私は、当時より●●kg増加したまま、もはや産後ではない産後太りを10年以上も続けているということです。あ~痩せたいな!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?