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【全業界必見】MaaSってなんだろう?最近話題のMaaSについてまとめてみました!!業界の常識が変わります。

こんにちは!PreVenture編集部です

今回は「MaaS」について解説します。SaaSに続き話題となっている「MaaS」ですが、その可能性は私たちの想像を大きく超えるものがあります。自動運転やカーシェアリングなどのモビリティの域を超え、私たちの生活におけるあらゆる常識が変わるかもしれません。ITやモビリティだけでなく、観光業や広告業、不動産業界に関わる方も必見です。

MaaSとは

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ます始めに、MaaSの定義や考え方について確認します。

MaaSとは、Mobility as a Serviceの略称で、日本語だとサービスとしての移動と訳されます。従来の交通手段にテクノロジーを組み合わせ、交通手段をサービスとして捉えた言葉です。つまり、目的地までに必要な移動手段を個人に合わせて最適化し、予約から支払いまでをまとめて行えるサービスと言えます。

日常生活を振り返ればわかるように、電車やバスなどの公共交通機関や車、タクシーなどは生活を送る上で必要不可欠なインフラとなっています。その他、関連サービスを含めると世界での市場規模は650兆円とも言われています。さらに、自動運転やAI技術の導入により、2050年には1500兆円にまで拡大することが予想され、そのうち、MaaSの市場規模は900兆円に達するとも言われています。

2016年には、自国では自動車メーカーを持たないフィンランドで世界初のMaaSプラットフォーム「Whim(ウィム)」が開発、実装されました。MaaSには、交通渋滞の緩和や交通弱者に対して多くのメリットがあります。一方で、システム障害など不具合により命の危険につながったりするなど、多くの問題も抱えています。

三菱総研によると、MaaSには「Door to Door」「パーソナライズ」「付加価値の向上」の3つのキーワードが含まれていると説明しています。Door to Doorとは、車と鉄道、鉄道と航空機などの全ての公共交通機関をスムーズに繋げ、パーソナライズで一人ひとりの目的や趣味嗜好に合わせたサービスが提案されます。そして、付加価値の向上とは、従来、移動をするための時間だったものが、今後は仕事やエンタメを提供する空間となっていくでしょう。

MaaSの日本の現状

MaaSレベルと言われる5段階のレベルが存在しており、レベル0が現時点で普及しているタクシーやバスなどがそれぞれサービスを提供している状態です。レベル1では乗り換え案内のような移動手段をまとめて情報提供されている状態を表しています。

レベル2からは出発から目的地までの移動手段を一括で予約から発券までできます。

レベル3になると、別々のサービスを統合し、月額で電車やバスに乗り放題も可能になります。

最終段階のレベル4は、行政がMaaSを取り込み国全体をあげて、推進していきます。

自動車大国である日本ですが、MaaS領域では他の国と比べ、未成熟なのが現状です。日本は機械技術は優れていますが、ITという点では遅れを取っていることになります。

MaaS領域では、欧州が先行しておりレベル2、3が当然のように行われています。一方、日本ではまだレベル1が主流となっており、遅れてレベル2、3に取り組んでいます。

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日本での活用事例

このような状況のなか、日本でも遅れを取り返そうと、MaaS導入への動きは進んでいます。

SUICA

既に活用されている事例として、交通手段と決済を統合している「SUICA」があります。公共交通機関である電車やバスの乗車料を一括で支払うことができるサービスです。

mobi

ネット上で交通手段のチケット予約から支払いまでWILLERは、町おこしや環境に焦点をあて、車を所有せずとも手軽に移動ができるモビリティサービス「mobi」の提供を行っています。

また、目的地まで最適な方法を提案してくれるサービスなど、移動手段を効率化させるサービスも数多くでてきています。

海外事例と比較

次に海外のMaaSについて見てみましょう。各国で画期的なソフトウェア・アプリケーションが生み出されています。

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国際的なモビリティアプリケーション/WHIM(フィンランド)

MaaSサービスのはじまりは、前述したようにフィンランドのMaaS Global社が開発したWhim(ウィム)というアプリでした。Whimは、ヘルシンキ内の公共交通機関からレンタカーまで、あらゆる移動手段を最適に選択し、目的地まで向かうことができます。

シームレスな移動体験を実現/Trafi(リトアニア)

ヨーロッパの小国リトアニアでは、複数の公共交通機関やシェアカーなどを統合したサービスとして「Trafi(トラフィ)」が開発されています。リアルタイムの交通状況を加味したルート検索と決済までできます。

相乗りという新しい選択/Via(イスラエル)

イスラエル発のMaaSサービス「Via」。他の配車アプリとは異なり、同じ方面に向かう人と車をマッチングさせ、相乗りにより同時に移動できることが最大の特徴です。料金体系も魅力で、相乗りをすることで低価格に抑え、ニューヨークでも月額約550円で乗り放題です

ビックデータを活用したモビリティアプリ/UMAJI(イスラエル)

台湾のMaaSアプリUMAJIは、ルート検索から決済までのフローをスムーズに行えるだけでなく、乗車券の読み取りやお店の割引クーポンを付与するサービスも付いています。

MaaSのビジネスモデル

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MaaSのビジネスモデルにおいて、キーワードとなるのがビッグデータです。ビッグデータとMaaSを掛け合わせることで、あらゆる事が可能になります。

例えば、リアルタイムの交通状況を把握することで、自動的に最適なルートを提案してくれたり燃料が無くなりそうな時に通知をして教えてくれたりとビッグデータを活用することで、より便利により快適に日常生活を送ることができます。

逆をいえば、ビッグデータがなければMaaSビジネスの良さは最大限発揮できないともいえます。

日本の大手自動車メーカーであるTOYOTAも通信型ドライブレコーダーからの映像や車の速度、エンジン回転数などの情報を解析し、メンテナンスのタイミングや車両の非稼働時間の短縮など、安全に効率よく運転ができる仕組みづくりに利用しています。

中国のモバイクを美団が買収

海外でのビッグデータを活用したMaaSサービスの事例としてシェアリングサービスを展開する「モバイク」があります。

最終的に、モバイクは中国版食べログ美団店評に買収されました。中国で1,2を争うほどの大企業でテンセンからも出資を受けている美団店評の買収は、MaaSの将来性を感じさせました。

モバイクは、自転車のシェアリングサービスで予約から決済までを一元的に行うことができます。美団店評は、モバイクのサービスはもちろんのことそれ以上にモバイクを多くのユーザーが利用したことで得られるビッグデータ、エンドユーザーの情報を活用するためにモバイクを買収したのです。

それほど、ビッグデータの価値は世界的にも高く評価されています。

今後の活用法

MaaSサービスの普及により、自動車産業の産業構造に変化が起こっています。自動車業界とその他の業界との境界線がなくなり、自動車だけをつくるメーカーは廃れていくことが予想されます。他業種やときには、競合とも協力することで発展させていく必要があります。

不動産価格

MaaSのサービスを結びつけることで、不動産の価値を高める動きなどもでてきています。マンション住民のみに公共交通機関のサブスクリプションサービスを付与するなどの実証も進んでいます。

観光地の活性化

また、MaaSを導入することで観光地でも移動が便利になり観光業が活性化するとも言われています。MaaSサービスに割引クーポンや案内などをつけることで、より観光を便利にすることが期待できます。

キャッシュレスの促進

日本で遅れているキャッシュレス化もまた、MaaSの普及によって推進します。移動手段の予約から決済までを一括で行うことが可能になり、よりキャッシュレス決済が日本に馴染んでくることでしょう。

新たなメディア・広告媒体

そして、MaaSは新たなメディア、広告としての役割も担います。現在電車で行われているような広告や移動時間に最適化された広告など新たなビジネスチャンスも生まれることでしょう。

日本のMaaS ベンチャー企業

ここからは、日本で闘うMaaSベンチャー企業を3つ紹介します。

株式会社Mobility Technologies

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まずは、タクシー配車アプリサービス「GO」を展開する株式会社Mobility Technologiesです。株式会社DeNAにて社長室室長を経験した中島宏氏が代表取締役をつとめ、2020年には国内スタートアップ資金調達ランキングで1位になるほど、注目度の高いMaaS企業です。

株式会社MaaS Tech Japan

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JP東日本にてアプリ開発などの業務に従事した日高洋祐氏が2018年に設立した株式会社MaaS Tech Japanは、MaaSに取り組む企業や自治体のコンサルティングやソリューション開発を行っています。2020年には、日本Microsoft株式会社の「マイクロソフトジャパン・パートナー・オブザイヤー」を受賞するなど、国内でも評価の高いMaaSベンチャー企業のひとつです。

akippa株式会社

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最後は、異色の経歴を持つ金谷元気氏が2009年に設立したakippa株式会社です。akippaは、駐車場予約サービスで契約のない月極駐車場や個人宅の車庫、商業施設などの空きスペースをアプリで検索・予約することで誰でもシェアできるサービスです。大手鉄道会社である西日本鉄道株式会社とも連携を取りサービス展開しており、将来性のあるMaaSベンチャー企業です。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は「MaaS」についてまとめてみました。自動車業界含め、デリバリー業界や物流業界などはMaaSによって業界構造が変わる可能性があります。それだけでなく、MaaSによってデータの収集が効率化すると、不動産業界や観光業界など様々な業界の構造を変えることもできます。このようにMaaSには業界の構造を変化させる可能性があります。そのため、あらゆる業界に関わる方に注目していただきたいトレンドです。ぜひ、ご自身でもMaaSについて情報収集してみてください!

最後に。。。

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