【最高金額120億円】2023年8月の資金調達を調査してみた Part1
こんにちは!Preventure編集部です!
今回は8月前半の資金調達動向についてご紹介します。
これまでと同様、8月前半もシード~シリーズAでの資金調達が多くなっています。また、シリーズB以降の調達は小さな規模にとどまるなど、これまでと同じ傾向が続く形となっています。
一方で、エネルギー分野や研究領域での資金調達も実施されており今後に期待がかかります。
期間は8月1日〜15日、最高金額は120億円となっています!
〇8月資金調達動向 1日~15日
クリーンエナジーコネクト
事業内容
法人向けグリーン電力ソリューション事業、Non-FIT再エネ発電事業
金額
120億円
調達手段
プロジェクトファイナンス
資金調達概要
クリーンエナジーコネクト社は120億円の資金調達を実施したことを発表しました。
同社は、法人向けにグリーンエネルギーの導入やコストを抑えた運用の提案などの支援を行っています。グリーン電力の利用を、ワントップで支援しており、第一生命、清水建設、NTTアノードエナジー、Amazon様など名だたる企業の導入実績があります。
プロジェクトファイナンスとは、特定の事業に対して投資を行い、その事業の収益およびキャッシュフローを返済原資とするファイナンス手法です。
今回はオフサイトコーポレートPPAのプロジェクトにおいて出資が行われました。
Acall株式会社
事業内容
働く場所の最適化・コミュニケーション活性化・業務効率化を実現するクラウドサービス「Ascall」の開発および提供
金額
23億円
調達手段
第三者割当増資
資金調達概要
Acall社は、総額23億円の資金調達を実施したことを発表しました。
同社は、ワークスタイルプラットフォーム「Acall(アコール)」を開発・提供しており、これまでにオフィスワークとリモートワークを支えるインフラとして、国内外7000社以上の働き方を支援しています。
これからの働き方に関する、Future of Work市場は195兆円の市場規模が見込まれており、注目の市場です。IDCでは、Future of Work市場を「ワークモデルを根本的に変えるコンセプトであり、人とマシンの協働を促進し、従業員スキルと従業員エクスペリエンスを向上させ、時間や物理的な場所といった制約から解放されたインテリジェントでダイナミックな労働環境を実現すること」と定義しており、市場を、
・Space(場所と時間にとらわれずにつながり、セキュリティが確保された環境で働く)
・Augmentation(人とテクノロジーが協働する)
・Culture(新しいデジタルツールを使いこなし、エンゲージメントと自律性に富む従業員を育てる)
の3つの領域に分類しています。
Acall社はチェックインを起点に街全体を「オフィス」となる未来を目指し、誰もがどこでもフレキシブルに働ける世界を目指しています。
今回調達した資金については、「これに伴い、コーポレートアイデンティティ及びブランドアイデンティティの一新による新体制で事業展開を加速させてまいります。」としています。
ペイトナー
事業内容
振込まで自動化する請求書受領サービス「ペイトナー 請求書」
オンライン型ファクタリングサービス「ペイトナー ファクタリング」
を提供
金額
22億円
調達手段
第三者割当増資、デットファイナンス
資金調達概要
ペイトナー社は、シリーズBラウンドにて総額22億円の資金調達を実施したことを発表しました。
ペイトナー社は「成長する全てのビジネスの、お金のストレスをなくす」をミッションに振込まで自動化する請求書受領サービス「ペイトナー 請求書」、オンライン型ファクタリングサービス「ペイトナー ファクタリング」を提供しています。
これまでに、「ペイトナー 請求書」は2022年9月の提供開始より累計決済金額37億円を突破、「ペイトナー ファクタリング」は2019年9月の提供開始から累計申込数が10万件を突破しています。
BtoB決済領域において、フリーランスや中小企業などのスモールビジネス事業者の資金管理と。資金調達の負担を軽減するプロダクトとなっており、複数のメディアにも取り上げられるなど注目のベンチャー企業です。
ペイトナー社は、今回の資金調達より株式上場の準備を始めたことを発表しました。
今後については、スモールビジネスに最適な収支把握と迅速な資金調達を可能とする「キャッシュマネジメントプラットフォーム」の構築を目指してまいりますとしています。
ソーシャルインテリア
事業内容
家具のサブスクリプションサービス
オフプライスマーケット
を展開
金額
約20億円
調達手段
第三者割当増資、融資
資金調達概要
ソーシャルインテリア社はシリーズCラウンドで20億円の資金調達を実施したことを発表しました。
同社は、「よいものを長く使う、循環する社会の実現」をミッションにかかげ、新品家具・家電のサブスクリプションサービス「サブスクライフ」と、家具・家電がお得に買えるオフプライスマーケット「サブスクライフ オフプライス」を展開しています。
パートナーとよばれる、「メーカー」・「取引先」と、買い手である「お客様」に対して、ソーシャルインテリア社が、よいものを利用できるプラットフォームを提供しています。
同社は他にもサステイナブルな取り組みとして、国産製品の供給、認知の促進を促す、「地方創生47プロジェクト」など複数のプロジェクトを推進しています。
今回の調達について、「家具のサブスクリプションサービス「サブスクライフ」及び、家具のオフプライスマーケット「サブスクライフ オフプライス」のシェア拡大に加え、家具を所有せずに利用する選択肢と、家具の再利用を促し、家具の循環型社会作りの実現に向けた施策を加速してまいります。」としています。
エナジーグリッド
事業内容
電力の小売・卸売取引、商品先物取引等コモディティ、取引全般、および関連事業
金額
20億円
調達手段
コミットメントライン契約
資金調達概要
エナジーグリッド社は、20億円の資金調達を実施したことを発表しました。
今回の調達は、運転資金の増強が目的とのことです。調達目的について「増強により、①これまで資金効率の観点から、断念せざるを得なかった取引に踏み込むことができる ②増加する国内・海外プレーヤーからの取引ニーズに仕入れ・営業の両面から対応しやすくなる、といった効果が見込めます。」としています。
エナジーグリッド社は、電力の絆をつむぐをかかげ、電力の小売り・卸売取引、商品先物取引等コモディティ、取引全般、および関連事業を展開するスタートアップです。
二ーリー
事業内容
モビリティSaaS「Park Direct」の運営
金額
17億円
調達手段
シリーズA
Liberaware
事業内容
屋内空間専用の産業用小型ドローン「IBIS(アイビス)」を開発
金額
11.5億円
調達手段
第三者割当増資
IVA
事業内容
AI×ヒトによる真贋鑑定サービス「フェイクバスターズ」の開発、及び運営
金額
8億円
調達手段
J-KISS型新株予約権の発行、
複数の金融機関の融資
SPACE WALKER
事業内容
サブオービタルスペースプレーンの研究・開発。
コンポーネントの開発・製造・販売。宇宙関連イベント等の企画・提案,
その他関連事業。
金額
7.13億円
調達手段
シリーズA
マイキャン・テクノロジーズ
事業内容
再生医療技術を使用した「研究用血球様細胞(Mpv, Mylc)の提供」(販売)事業
同血球様細胞を用いた「薬系開発の評価サービス」(請負)事業
同血球様細胞を用いた、実験動物代替法に基づく「各種試験受託サービス」(請負)事業
金額
2億円
調達手段
第三者割当増資
株式会社リネクサス
事業内容
企業と社員のエンゲージメントを高める「暮らし場」ソリューション『社宅2.0』を提供
金額
不明
調達手段
第三者割当増資
株式会社エイトノット
事業内容
小型船向け自律航行技術の開発、オンデマンド型水上輸送システムの開発
金額
総額1.1億円
調達手段
第三者割当増資
株式会社Chain
事業内容
LINEで完結するオンラインショップ「BuyChat」を提供
金額
総額1.7億円
調達手段
第三者割当増資
株式会社リハサク
事業内容
「運動療法クラウドシステム リハサク」を提供
金額
約1.5億円
調達手段
増資
株式会社エニキャリ
事業内容
ラストワンマイル物流に特化した物流ソリューション事業
金額
不明
調達手段
第三者割当増資
渋谷ブレンドGE
事業内容
日本カーボンクレジット取引所を運営
金額
5000万円
調達手段
J-KISS型新株予約権発行
株式会社SPACE WALKER
事業内容
有翼式再使用型ロケット(以下「サブオービタルスペースプレーン」)の研究・開発
金額
7.13億円
調達手段
シリーズA
株式会社スタートアップコネクト
事業内容
成長性の高いスタートアップと支援者をつなげるプラットフォーム 「スタコネ」の開発、運営
金額
8500万円
調達手段
シード
株式会社issues
事業内容
政策作りプラットフォーム「issues」
金額
約2億円
調達手段
シリーズA 1stクローズ
株式会社ジラフ
事業内容
創業事業である買取比較サイト「ヒカカク!」
トレカ・スニーカーフリマアプリ「magi」
コレクター向けトレカ専門店「magi」
ポケモンカード専門店「magipoke」
スニーカーショップ「Magi Kicks」
など複数のサービス、実店舗を展開
金額
13億円
調達手段
第三者割当および借入によりシリーズDラウンド
amu株式会社
事業内容
廃漁網のアップサイクルで新しい製品を開発
金額
不明
調達手段
第三者割当増資
メトロウェザー
事業内容
突風や乱気流をリアルタイムに可視化する3次元風計測装置の開発・製造
金額
総額3.6億円
調達手段
第三者割当増資
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は「8月前半の資金調達動向」についてご紹介しました。全23社で最高金額は120億円となっています。
8月前半もシード~シリーズAでの資金調達が多くなっています。また、シリーズB以降の調達は小さな規模にとどまるなど、これまでと同じ傾向も続いています。一方で、エネルギー分野や研究領域での資金調達も実施されており今後に期待がかかります。
また、プロジェクトファイナンスやコミットメントライン契約、J-KISS型新株予約権など、調達手段の多様化も感じられます。ベンチャー企業柔にもファイナンス戦略の可能性が広がっています。
最後に。。。
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