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最近読んだ本たち

こんにちは、ぼぼこです。

去年の年末からお正月の間に読んだ本を何冊か紹介していきます。

紙魚の手帖

2021年10月に創刊号が発売された文芸誌「紙魚の手帖」。文芸誌「ミステリーズ!」の後継誌のようです。2ヶ月毎に発売されるみたいで、現在2号目の12月号まで発売されています。ミステリーやSF、ホラーなどのジャンルの小説や、エッセイ・書評が掲載されています。
書店で発見した12月号は、「感応グラン=ギニョル」で好きになった空木春宵さんや、米澤穂信さんの短編が掲載されていたので購入しました。他の作品も個性的なものが多くてすごく満足感がある内容でした。

文芸誌は好きな作家さんの作品が掲載されているときだけ単発で買うことが多かったのですが、掲載されているジャンルがどツボなのと、定期的な楽しみを増やしたいなと思い、毎月買ってみることにしました。
という訳で創刊号もAmazonで購入。創刊号は「紙魚の手帖」の名前の由来が語られていたり、櫻田智也さんの魞沢泉シリーズの短編があったりと、こちらもいろんな作品が読めて面白かったです。

人間たちの話

柞刈湯葉さんのSF小説。表紙のあらゐけいいちさんのイラストがゆるくてかわいい。柞刈湯葉さんの小説は何年か前に読んだ「横浜駅SF」以来でした。SFというジャンルの中でもディストピア小説がすごく好きなのですが、柞刈湯葉さんのディストピア小説はシリアスすぎずゆるい感じで読みやすいです。この「人間たちの話」もそんなディストピア世界が舞台の短編集で、ユーモアと皮肉と少しの寂しさが漂うお話が6話収録されています。SF小説に苦手意識がある方も読みやすい作品だと思います。

静かな終末

日本SFの巨匠、眉村卓さんのショートショートがいっぱい詰まった作品集。
こちらも表紙のイラストがすごくかわいい。
ありえない話の中に少しのリアルが潜んでいるような、そんな恐ろしさを感じる作品が多かったです。地球から離れた辺境で起こった奇妙な現象の話「錆びた温室」が特に印象的でした。”あれ”と呼ばれる奇妙な現象によって、次々と住民の人格や身体の様子が急変していくお話。集団と個人のあり方について考えさせられました。

この本は書店で竹書房のSF小説コーナーに並んでいて購入したのですが、竹書房のSF小説は他にも気になるものばかりで、特に「猫は宇宙で丸くなる:猫SF傑作選」という本がとても気になりました。帰りの電車の中で、猫SFってなんだろうっていう疑問がずっと頭の中をぐるぐるぐるぐるしていて、買えばよかったと後悔しました。

陰陽師 女蛇ノ巻

夢枕獏さんの陰陽師シリーズ最新刊。このシリーズ、私が中学生くらいのときから読み続けています。長年愛されてる作品ですよね。35周年ってすごすぎませんか。
妖物が引き起こす様々な事件を安倍晴明と源博雅が一緒に解決していく平安ミステリー。平安時代の雅な雰囲気の裏に潜む、鬼・呪い・悪霊という人間が生み出した闇と対峙する安倍晴明がとてもかっこいいです。
晴明と博雅が縁側で酒を飲みながら交わす会話に毎回心癒されます。
久しぶりの新刊でしたが、その世界観や雰囲気は変わらず。まだまだ続いてほしい作品です。


以上、最近読んだ本たちの紹介でした。
読んだ本の感想は出来るだけ記録しておきたいと思っているんですが、
なかなか一冊ずつ記録するのも大変なので、今後もまとめて記事にすることになりそうです。



お正月自堕落に過ごしまくって増加した体重を減らすために、最近は近場への移動は出来るだけ車を使わず歩くようにしています。
歩いていると車に乗っているときには見過ごしてしまうようなものが目についたりします。

道路の端のほうで雑草に紛れて咲いている季節の花。
いつの間にか閉店してしまった唐揚げ屋さん。
団地の下で寒そうにうずくまる黒猫。
近所の公園はブランコがぐるぐる巻かれて上で留められていて、使えないようになっていました。

家に帰ると体が温まっていて、冷たい部屋がいつもよりひんやりと気持ちよく感じられました。


ここまで読んでいただいてありがとうございました。


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