紫山星竹

29歳元OL現在無職。 自分の気持ちを整理する為に書き始めました。 初めて物語を書くの…

紫山星竹

29歳元OL現在無職。 自分の気持ちを整理する為に書き始めました。 初めて物語を書くのですが、とても楽しいです。 誤字、脱字があり申し訳ございません。 余裕が出て来たら、改めて修正します。 現在、ワーカーホリック 心酔する愚者 を執筆中です。

最近の記事

ワーカーホリック 心酔する愚者2章-13

「ここは築地から直接お魚を仕入れているから、本当にお寿司が美味しいんだ」 「ほんと…すっごく美味しい」 正直、お寿司は会食で食べまくっているから何が良いか私は分からなかったけど、反社の事務所徹夜で潰した後のお寿司を豊洲市場で食べたときは美味しかったな…と思っていたところ、カトウアイはお箸を置いて話しかけてきた。 「サキコちゃんって…今日の朝の打ち合わせのときにいたよね。普通の事務員って言っていたけど、本当はどんな仕事をしているの?」 カトウアイは真っ直ぐ私をみる。 「私

    • ワーカーホリック 心酔する愚者2章-⑫

      本当に眠い。そしてお金の無駄。 タクシーに揺られながら、食事に向かうお店に向かったが、直線距離で100mしか歩かないのに、タクシーに乗って個室のお寿司屋さんに辿りついた。 そこからお店に入って、注文の前にカトウアイが少し席をたったので、私はメラニン剤を飲んだ。 カトウアイがすぐに戻り、堀ごたつになっている席に並んで座ると、慣れた手つきで商品を選びはじめた。 わたしは正直そこまでお腹ががすいていなかったので、真鯛とうに軍艦のお寿司を頼んだ。 カトウアイは何か察したのか、一緒

      • ワーカーホリック 心酔する愚者2章-⑫

        23時40分になり、急に雰囲気の違う音楽がかかりはじめた。 そしてお店のモニターというモニターにカトウアイがうつっている。 どうやらカトウアイが今日の一番の売上をとったらしい。 確か今日の一番の売上の人は歌うってきいていたようなきがしたが、不思議そうな顔をしているとカトウアイが戻ってきた。 「ありがとう。サキコちゃんのお陰でラスソンとれたよ」 「本当におめでとう。そういえばアイ君は歌わないんだね」 「最近のホストは歌わない人も多いんだよ、あと俺、この曲がすきだし」 カトウア

        • ワーカーホリック 心酔する愚者2章-⑪

          そこから23時までは、Sのサポートのもとでゲーム好き女子という設定で色んな話をさせられた。 なんだか小学生男子と話しているようで、少し和んだがそれでも疲れた。 カトウアイも話題に入りながたら、5分するとまた席を立って20分後に戻るを繰り返していた。 売れっ子ホストも大変だな・・と思いながら、わたしは100万円で飲めるお酒を考えていた。 となりのお客様は70万のシャンパンをいれたらしい、わたしはそのタイミングに合わせて、夏樹に耳打ちする。 「ねぇ・・・100万ぐらいのお酒ある

        ワーカーホリック 心酔する愚者2章-13

          ワーカーホリック 心酔する愚者2章-⑩

          22時になり、ボスが席を立つ。そのタイミングでスマホを開いた瞬間、カトウアイが戻ってきて、私の隣に座る。 「サキコちゃんってお酒強い?」 「どうだろう。最近あまり飲んでいないから良くわからないけれど、仕事で会食も多いから苦手なお酒はないよ」 「そうなんだ。サキコちゃんシャンパンこんなに飲んでいるから、てっきり強いかと思ってたよ」 「でも飲むお酒にもよるかな?日本酒はお水飲まないとすぐ酔っぱらうし」 「そうなんだ。俺あんまりお酒飲まないからな。あっレモンサワー頼んでいい?」

          ワーカーホリック 心酔する愚者2章-⑩

          ワーカーホリック 心酔する愚者2章-⑩

          ホストクラブにきて思ったのは、自分が指名したホストより、ヘルプと呼ばれる男の子と話す時間が長いことだ。 夏樹もカイトも私やボスの様子をみて察したのか、当たり障りのない会話をしてきた。 今日Sが買った私のブランドカバンや洋服、ボスのスーツなど、どこで買ったのかや好きなブランドの話などをしていたとき、カトウアイがやってきた。 「はじめまして、カトウアイです」そう言ってカトウアイは名刺をわたしとボスに渡してきた。 「サキコちゃん、今日はきてくれてありがとう。」 「こちらこそ、ア

          ワーカーホリック 心酔する愚者2章-⑩

          ワーカーホリック 心酔する愚者2章-⑨

          9階につくと、朝みたときのパネルからカトウアイがの映像が流れていた。廊下は暗く、店内にも暗い様子がわかる。 私は店内の受付に向かい黒服と思われる人に予約名をつげる。 「ご予約のサキコ様ですね。いまご案内いたしますので、コートお預かりいたします。」 わたしは受付傍の椅子に座りスマホを確認した。 今日のサキコさんの設定は28歳高級官僚の事務官。後からくる官僚役のボスの愛人。カトウアイとのやり取りでは今日初めてお店にいくこと、じつはお店のリアリティ動画で知っていたこと、好きなゲーム

          ワーカーホリック 心酔する愚者2章-⑨

          ワーカーホリック 心酔する愚者2章-⑧

          午後21時、私は朝にきたクラブキャロルのビルにSときていた。 ここに来る前に美容室とネイルサロンに連れていかれ、その後百貨店でなぜかハイブランドのバック、コート、ワンピースとハイヒールとカバン、マフラーをほぼ一式で揃えて購入したあと、外商スペースの個室で着替えて、Sが運転する車で連れてこられた。 美容室とネイルで約3時間、洋服たちを購入するだけで2時間。 Sが段取りを組んてくれたから、まだ楽だけど、正直すこしつかれた。 「そういえば、このお金ってどこから出したの?」 「あぁ

          ワーカーホリック 心酔する愚者2章-⑧

          ワーカーホリック 心酔する愚者2章-⑦

          「先輩方は相変わらずハードワークですね」 花房は慣れた手つきで私とSの前にティーカップを置く、ふんわりと香るダージリンがたまらなく良い。 「お前も、前は同じ仕事してただろう。いつでも戻ってきていいぞ」 Sが脚を上に伸ばしながら声をかける。 「僕は諜報活動は得意でしたが、それ以外はちっとも向いていませんでしたし。ほれに今は事務所の1階のカフェやりながら、ここでみなさんの手伝いさせてもらっている方がやり甲斐があります」 「あれ、最近花ちゃんが事務所のカフェ休む日があるから

          ワーカーホリック 心酔する愚者2章-⑦

          ワーカーホリック 心酔する愚者2章-⑥

          Sによる根回しのような脅迫が終わったあと、私たちはそのまま神社に向かうことにした。 この事務所の入り口から神社までは徒歩5分ぐらい、敷地内を歩かないといけないが自分たちで作った土地だからか、道は舗装され幅は広く作られている。今年の夏は神社から敷地内の大通りを屋台を呼んでお祭りしたいと考えていたが、なかなか上から許可がおりない。 「なんでお祭りしたいんだよ」 「だって何もない神社があっても不気味じゃない、広いスペース、備品がたくさんあるのなら行事を増やして観光地ぽくしたほう

          ワーカーホリック 心酔する愚者2章-⑥

          ワーカーホリック 心酔する愚者2章-⑤

          Sが喫煙所に向かって進む。ここのビルは喫煙所が2箇所ある。1つは地下の喫煙所。ビルのほとんどの人が利用する。 もう1つは4階専用のセキュリティーカードを持っている人が使える喫煙所だ。 私はたちはセキュリティーカードで扉を2回開けたあと、さらに奥にすすむと吹き抜けのある空間にきた。 クラシックな机や椅子の他にバーカウンターがあり、グランドピアノまである。 一見ホテルのレフトランのような場所だ。 外にはテーブルと椅子もあり、ガーデンも可愛く夜でも外でも食事したら楽しそうな場所

          ワーカーホリック 心酔する愚者2章-⑤

          ワーカーホリック 心酔する愚者2章-④

          かみさま わたしが好きになった人は理想の人でした。カッコ良くて、優しくて、わたしの王子様でした。いつか結婚して子供が出来て、ずっとずっと一緒にいられると思っていました。 しかし王子様は約束を守りません。 お金を使わないと一緒にいてはくれません。 だからわたしは彼の為にたくさん、お金を稼ぎました。知らないおじさんたちにたくさん脚を開きました。たくさんおじさんたちも舐めました。 わたしがこんなに頑張っているのに、王子様は3日に1回は他の女の子と朝までデートします。 わたし

          ワーカーホリック 心酔する愚者2章-④

          ワーカーホリック 心酔する愚者 2章-③

          本部がこの場所に移ってから、セキュリティはかなり上がったのではないかと思う。 以前は5階建てのビルをだったが、私の襲撃で使えなくなったからだ。上階はそこまで壊さなかったが、1階と地下は念入りに壊したので、ビルごとの移転が必要になったのだ。 現在の本部は廃墟当然だった神社を買い取って、改修と名目で本尊から母屋まで、また周辺近くの土地も買い取り、幼稚園と屋内プール付きフィットネスクラブを設営、その運営会社という表向きの会社ということで、敷地内の7階のビルを建設した。 主に私

          ワーカーホリック 心酔する愚者 2章-③

          ワーカーホリック 心酔する愚者 2章ー②

          私と佐藤は、お蕎麦屋さんに到着後、女将さんの案内で、2階の個室席に座った。掘りごたつになっているので、足が伸ばせて嬉しい。 ここは事務所から近く、お昼のランチのお蕎麦が美味しくてよく使っている。 席に座り、女将さんが温かいお茶とお手拭きを渡しながら、注文を聞いてきた。 私と佐藤は季節のお蕎麦御膳を頼んだ。佐藤は盛り蕎麦を大盛りにし、私は盛りからかけに変更する。 女将さんが扉をしめたタイミングで、私は佐藤に話しかけた。 「それで、ターゲットはいまどこにいるの?私がエレベー

          ワーカーホリック 心酔する愚者 2章ー②

          ワーカーホリック 心酔する愚者 2章ー①

          11月19日 8時00分 スマートフォンのアラーム音で起きる。 だがユリカは起き上がらず、下半身に手を伸ばす。 がりがりがりがりがり。 ユリカは今右手の伸びっ切ったジェルネイルの爪を見ながら、左手パンツの上から、下から上に掻きむしっていた。掻きむしるのに丁度良い。あぁ股が痒いって本当に面倒だ。17日の接客後に風呂場で小陰茎に白い出来物ができたから、また何かの性病だろうと思い、また病院に行かないと、その前に店に休みの連絡をいれないと。 でもそれは、あとででいい。 今日はカ

          ワーカーホリック 心酔する愚者 2章ー①

          ワーカーホリック 心酔する愚者⑪

          「精液ホストって・・・、なんかもう、あの掲示板の資料みてから嫌悪感より、疲労感の方がつよいわ」 わたしは眉間を押す。赤の他人の性事情なんて、仕事が関係なかったら知りたくもない。さすが有名なクラブのホストだからか、ターゲットが書き込みした内容に対するコメントの嵐がすごかった。ホストに対する嘆き、怒り、コメント主に対する批判、そしてそれでもホストを信じるコメント、よく橋本さんは5枚にまとめたよな。と感心してしまった。恐らくもっと書かれていて、だいぶピックアップした枚数だろうと思う

          ワーカーホリック 心酔する愚者⑪