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「やりたいけどできない」は人生の嘘

日記77日目。

昨年末に急に職場の所長が「若者は本を読め!!」と言い出し、我が営業所に課題図書が設置された。


30代までの社員は私のもとへ借りに来るようにと、エクセルで貸出一覧表まで作成し、メールで一斉送信された。


12月某日 所長からのメール

「貸出は1月からと言っていましたが、本は事務所に置いてありますので、年末年始の休みの間に読みたい方はぜひ私のもとに借りに来てください。」


私たち若者は所長の豆腐のようにやさしい圧力に屈し、本を順番に借りにいった。


その本をやっとこの日曜日に読み終えた。



その本がこちら。

めちゃくちゃ読みやすい。
読書が苦手な人でも簡単に読めてしまう。
物語形式で、営業マンである主人公の仕事の悩み(仕事への向き合い方や対人関係)に対し、上司がアドラー心理学の観点から指導やアドバイスをするというもの。
言葉も優しく簡単で、すらすらと読めてしまう。


アドラー心理学に基づく本を最近よく目にするが、実際に手にとって読むのは初めてだった。
自分を肯定する強い生き方みたいな印象を勝手に持っていて、私にはハードルが高いと思っていたが、この本を読んで、少しなら取り入れられそうだなと思った。

12章に分かれており、自分を受け入れ勇気を持つことから、共同体感覚を持つまでを段階的に導いてくれる。
この記事では、その中で私がいちばんしっくりきた取り入れたいことについてひとつピックアップする。

それは、

「やりたいけどできない」は人生の嘘

ということ。


例えば、物語の中で主人公たちは、仕事が山積みでやりたくないと話す場面がある。それに対し、上司は「やりたくないならやらなければ良い」と言うが、部下たちは「じゃあ他に誰がするのか?」「辞めてしまえば給料はなくなる」「生活ができなくなる」と次々とやらないといけない理由を並べ始める。そして、上司はこう返す。
「じゃあ、君はやりたいんだね?」と。


私はとても納得した。
あまりにもシンプルで、爽快な感じがした。


アドラー心理学では、人間はひとつであり、意識と無意識が葛藤することは無いとされ、これを「全体論」と言う。つまり、「やりたいけどできない」というのは存在せず、単に「やりたくない」だけであるということ。


そして、「自己決定性」に基づき、全ては自分が決めたことであり、自分で決められるということ。


当たり前のことと言えば当たり前のことだが、この考え方を知っておくだけで目の前のことに対してもっと前向きに行動できると思った。


私の場合も、仕事やりたくないと思うときがあるし、実際転職したいと思うときもある。それでも今その選択をしていないのは、「今の仕事を辞めたら生活していけないかもしれない」という不安があるからだ。
私は間違いなく理由があって、今の行動を選択していた。
仕事内容そのものは、会社や上司の方針や命令で行っているかもしれないが、本質的には自分の意思で今の仕事を選択しているのだ。


しかし、日々忙しく過ごしていると感情に流され、自分がやりたくてしていることでもめんどくさくなってしまう。
これからは、そうなってしまっていると気づいたときには、自分が今選択していることの理由を明確にして、自分が納得して行動できるように癖付けたいと思った。

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