「ポッシブルゆうや/KAWAJIRI」セルフレビュー
前回のEP「トーキョースタイル」「10454」は2年前のリリースでしたし、フルアルバム「洛南ラプソディ」「近鉄エクスプレス」はもっと前のことです。つまり、長い間、新しい曲をリリースしていなかったわけです。
その2年間の潜伏期間は、夜間の大学院に通っていました。
本当に過酷な日々を送りましたが、。
そして、卒業記念として久しぶりのしっかりとしたアルバム「KAWAJIRI」を作りました。
今までで良い出来だと胸を張れる作品は、公家バイブスさんと作った『日本五輪』や、初アルバムの『洛南ラプソディ』なんですが、この「KAWAJIRI」もその2枚に劣らないほど、がんばりました。
『KAWAJIRI』
今回のアルバムについて、今までとは違うことがあります。それは、配信サイトでのリリースを控えていることです(その理由はシンプルで、自分を取り巻く環境が大きく変わったためなんですが)。
当分の間は、YouTubeとSoundCloudを主なプラットフォームとして、少しずつリリースしていきます。
でも、やっぱり「たくさんの人に聴いてもらいたい!」という気持ちは変わりません。
今回の制作を通じて、「ちょっとラップが上手くなったかも?」なんて思ったりもしています。笑
このnoteを読んで、少しでも興味を持っていただけたら、ぜひ聴いてみてください!
1.「いい恋させてもらったskit」
論文を書いているとき、致死量なほどに「melt bitter」「東京フラッシュ」「踊り子」を聴きました。これらの音楽は、自分にとっては、なんにも気にならない音楽なんで、論文向きでした。
日本語ラップで、勉強に向いてるのは、「山田ギャル神宮」「Shurkn Pap」です。Boombapは、全然勉強に向いていません。受験生は、注意してください。
若ちゃんが、「いい恋させてもらいました」っていうんですけど、春日が相方というよりも、同級生の顔を一瞬のぞかせて、お笑い的な突っ込みを放棄して、「いい恋だったんだろうけど」って同情しちゃうんですよね。
ANNの中でも、めっちゃ好きな場面です。
2.「超まじめBOY」
自己認識が周りと乖離していると、「生きる」行為にとても苦労します。
だからこそ、「自分がどういう人間か」を定期的に確認し、メンテナンスすることが重要だと思います。
そうしないと、「扱いづらいおじさん」や「使えないおじさん」になって、気が付いたら孤立してしまうんでしょうね。
自分のことは、心底、優秀だと思いませんし、恵まれた能力も、メンタルも実力もないです。ぼくは、ただ、「真面目」で、「考えることが好き」っていうことぐらいです。
そんなノリのコンセプトで、自分の周りの人や芸人の真面目さをラップしてます。
それにしても、31歳で、27時間テレビなんて、本当にすごいですよね~~~。
霜降りを見てると、もっと働いたり、努力しないと、自分のことを「真面目」だなんて言えないなと思えてきます。なので、ぼくにとっての「心の中のISSUGI」は、「霜降り明星」の2人です。
3.「ドミネーターゆうや」
年末に、朝倉未来と戦って、知名度がさらに増した「会社員」こと、「弥益ドミネーター聡志」選手ですね。みっくんに、負けちゃいましたけど、大学院卒の会社員で、格闘家です。ぼくの一つ上の年齢です。
ココ直近で、平本蓮や、新居すぐるといった20代の選手に負け越していて、それまた30代の悲哀。やむなしです。勝手に、自分を投影してます。笑
18scottは、自分のことを、「平本蓮」って言ったり
Kaneeは、自分のことを「萩原京平」って言ったり
ぼくは、ゴリゴリのおじさんなので、「弥益ドミネーター聡志」ですね。笑
普通の人は、人生を通して考えたら、負ける方が多いだろうし、「負けるのもちゃんと、役割の一つだし(誰も、平本蓮が、ドミネーターに勝つなんて思ってなかったもんなぁ。)。負けることで、人生が豊かになり、味が出る。それが老いですね。
でも、そもそも、弥益ドミネーター聡志は、強いんですよね、DEEPフェザー級チャンピオンです。超憧れますね。大好きです。
サラリーマンや勉強を頑張ってるからこそ、格闘技も一線で頑張れる。
ぼくも、そんな生き方をしたいと思ってみたり。
ドミネーターに、この曲を認知してもらえるように、ラップ頑張りたいです。
4.「KAWAJIRI」
さっきの曲のフックでは、「おれは、ドミネーター!(弥益聡志!)」って言ってるんで忙しいやつなんですが、この曲がアルバム名にもなってます。
川尻達也も強くて夢見させてもらえるんですが、やっぱり、「負け」が似合ってしまう男でもあります。五味、青木真也、魔裟斗にも負け、大一番、全部負ける男がいます。
要は、みんな、「ヤング川尻」で、「ヤング若林正恭」なんです。本当に。
思い通りに生きる人は、極わずかです。
自分の器は、自分が一番わかってるけど、
みんな、生きなきゃならんのです!!!!!!なんとかして、幸せにならないと、ダメなんです。さぁ、、、人間活動しますよ!!
なお、ぼくが、Jinmenusagiの「SAKURABA」が好きなのは、内緒。
5.「ライムスキームは、この曲を動画にして」
ラップスキームに、動画載せてもらうには、どうしたらええんでしょうね。
6.「二兎追う」
PPV(ペイ・パー・ビュー)という文化が生まれ、確実に僕たちの時間とお金を吸い取られている。
さらに、radikoのようなサービスの存在によって、人との交流が減り、ひとりで過ごす内省的な時間が劇的に増えていると思う。
それはとても楽しいことなんです。しかし、ふと考えることがある。こうしたコンテンツがなかった時代、人々はどのように過ごしていたのだろうと(関係ないけど)。
振り返ってみると、日々の生活がコンテンツに追われているのが現実で。良いか悪いかは分からないが、僕にとってはこの忙しさが心地よい。常にやるべきことがたくさんある方が、生きている実感が湧きます。
現代の多様なコンテンツは、ぼくたちに多くの選択肢を提供し、個々の楽しみ方を広げてくれます。その一方で、人間関係や他者との直接的な交流が減少するというデメリットもある。
それでも、既婚者でサラリーマンのような僕には、この忙しさが自分に合っていると感じる。家族がいる分、すでに、人間活動は過剰に満たされているし、その分、無機質で、自分とは関係がない世界のコンテンツに、常に追われている方が、充実感を得られるんですね。
好きすぎるコント。
自分にもう関係がないコンテンツ。
7.「メルトビター夏合宿skit」
なんか疲れたなぁ。って思うと、ふと見る動画がある。
もっと頑張らないとなぁと勇気づけられる。
こうやって、自分の感情・モチベーションをコントロールするのも、技術のうち。
8.「全然ちがう」
めっちゃ軽い気持ちで、即興的なレベルで、リリック書いて、ラップした曲。ほんとうは、めっちゃかっこつけて「…freestyle」って収録したいくらい(ラッパー的過ぎて好きすぎる所作)。
でも、こういう曲のわりには、お褒めのお言葉もらえるので、うれしい限り。
9.「杉並ユートピア」
オードリーの聖地こと、中央線沿い・西武線沿い、正確には、荻窪、井荻、上井草。そこら辺に住んでいた時に、作った曲です(もう引っ越してるのですが)。
ちなみに、VaVaも井荻ですね。
10.「Good Die Young」
ダイアンのかっこよさって、時事ネタ一切なくて、本当に、漫才もラジオもまじですっと同じことしか話してないんですよね。
ずっと、天気とか、タクシー、新幹線の話から始まって、ルミネの話、師匠の話、ノンスタ井上の話、おかんの話、高校落ちた話、にんにくの話、男のやのに短大の話…それでも人生が豊かになるほどに、楽しませてくれる。
やっぱり笑いは有限じゃなくて、無限。
霜降りみたいに、常に技術を見せつけたり、オードリーみたいに圧巻の話術とか努力・成果を見せつけたり、するんでなくて、、、
常に、何にも考えず、50~55付近の偏差値を、苦労せず取り続けるみたいな。笑
11.「makimono」
最後の最後に、ラップが強めな曲です。なんでこんな変な曲を作ったか覚えてないけど。笑
アルコ&ピースも、「川尻達也」感あって、全然勝ちきれないし、大勝負弱めなんですが、でも今も絶大な人気あるし(ラジオで)、テレビでもまぁまぁ見る(テレビ東京、abema、静岡強め)。
すごく大好きな芸人です。
追記:録音からマスタリング、HOW TOラップ
録音、ミックス、マスタリングは、「洛南ラプソディ」まで方法は、変わっておりません。
録音は、Studio One、そしてミックスも、同じStudio Oneで(時間がある限り、)自分でやりきます。
マスタリングは、もっぱら、AIに全任せで、いくつか注文した中で、いいやつをピックするイメージです。
今回の『KAWAJIRI』のうち、「二兎追う」と「makimono」を、HIGEくんにミックスからマスタリングをお願いしました。いつも、素晴らしいです。ありがとうございます。
マイクは、超安いものなんですが
可能な限り、湿気を嫌い、シリカゲルとともに、保存してます。
環境は、自宅でして、ウォークインクローゼットの中で、声を絞りながら(自宅なのであんまり声を張らない)、ラップしてます。この方が、器用にラップできたり、ミックスの映えもいいです。
あんまり、声をはったり、力100%でラップしても、音源としてぼやける印象です。ラップの仕方は、一部、webnokusoyaroを参考にしています。
さいごに
やっぱりラップって楽しいです。
人生には「負け」や「失敗」がつきものですが、本当は、そんな勝敗はどうでもよくて(一部の人を除いては)、そういうのも受け入れるしかないですよね。凡才も、凡才で。
でも、どんな人生でも、少しでも楽しく生きないといけないと思います。それが「人間」ってものだと思うんです。
そんな「人生」を少しでも楽しくするための手段として、ラップは最高のツールだと思います。ラップを通じて自分を表現して、感情を吐き出すことで心が軽くなるんです。ついでに、聴いてもらった人から、「やばいね」、とか「いいね」とかほめてもらえたら、もっと嬉しくなるし、人生が楽しくなります。
ラップってただの音楽以上のものですよね。リズムに乗せて言葉を紡ぐことで、自分を再発見したり、他の人とつながったりできる。まるで言葉の魔法みたいです。
もしよければ、ぜひ私のラップを聴いてください。そして、良かったら直接コメントをくれると嬉しいです。笑
ポッシブルゆうや