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アドバイスを実行して学力アップ   【エッセイ】よもやま子育て話17

今の時代がそうなのか
住んでいる地域がそうなのか
塾に通い始める年齢が早いことに驚きます

夕方になると いくつもの塾の送迎バスが行きかい
小学生の子供たちが 塾のカバンを抱えて
あっちにもこっちにも 集まっています

私自身は学習塾に通ったことが無いし
小学生の歳から通っている友達はいませんでした

そのせいか自分の子供を小学生のうちから
学習塾に通わせることに抵抗があり
周りの流れに逆らって
塾でお勉強するより外で思いっきり遊ばせたい
と思っていたのです

願い通り息子も娘も
平日は近くの公園や田んぼや川で
ドロドロになるまで遊んで
休みの日はスポ少で
ヘトヘトになるまで動き回っていました
(勿論ゲームもしっかりしていました)

おかげで運動だけは得意な 
お元気小僧 に育ったのですが
気づけば お勉強の方がかなり疎かに、、


息子が中学一年生になって
初めての定期テストの点数を見て
『あらーこれはヤバいんじゃないですかぁー』
と焦ったのを覚えています

その後の個別懇談で担任の先生に
「どのように勉強したらいいですか」
とアドバイスを求めました
その時受けたアドバイスを信じて実行したら
息子の成績がみるみる上がっていったのです



「ここは県内でも教育熱心で有名な地域です
 教師の中にも塾に行っていることを前提に
 少し高度な問題を出したり
 時には学校でやったことのないような
 問題を出題される方がいるのも事実です」

「でも私は必ずしも塾に通う必要はない
 と思っています
 学校で習った事をしっかりと身につけることが
 大切だと思っていますから
 私は学校で学習したことだけを出題します 
 基礎ができていなければ 
 応用問題ができるはずありませんし
 逆に基礎ができていれば
 どんな難問も解けるはずです」

「学校でやったプリントや練習問題(ドリル)を
 繰り返し解いてください
 朝の学習時間にやるような小さな小テストから
 大きなテストプリントまで
 何度も何度も復習してもらえばいいです」

担当教科が数学のその担任の先生は
こうアドバイスしてくださったのです



『やってやろうじゃないのー』

私の闘争心に火が付きました

立ち向かう壁が高ければ高いほど
燃えてしまう性格です

「これは無理でしょー」と
言われれば言われるほど
俄然やる気が出てくる私です


底辺に届きそうなこの学力を
グイーンと てっぺん近くまで
持っていってやろうじゃないですか!


「やるべきことに全力で挑む」
自身の信条に従って
全力で頑張ろうじゃないですか!


「塾に通わせた方がいいやろ」と言う主人に
「塾はもっと後でいいと思う
 今はまだ 外で遊ぶ方が絶対大切やと思う」と
言った手前
何とかしなければという焦りもありました(;^ω^)




早速 今までやったプリントを全て提出させました
カバンの中から3㎝程の
プレスされたプリントの塊が出てきました


《小学校の時からそうなのですが
 学校からのプリントをちゃんと
 ランドセルから出したことがなく
 いつも学期の終わりになると
 ランドセルの底に押し込まれプレスされた
 プリントの塊が見つかるのです(;^ω^)》


プリントを見ながら考えました

全て解答欄には答えが書き込まれてあり
マルやバツがつけてある
それが目に入れば意味がないよなぁ

この状態のプリントを何度解いても
分かったつもりで分かっていないという
結果になってしまう

これはすべて作り直すしかない!



すべてのプリントの問題をパソコンで打ち
解答欄を空白の状態のものに作り直しました
大小全部のプリントと
冊子になっている練習問題(ドリル)を
全て作り直しました


それをコピーしたものを3セット準備します

まず1セット目のプリントを息子に渡し
解いてもらいます
それを採点し

2セット目のプリントを使って
間違えた問題だけを解いてもらいます
それを採点し

3セット目のプリントを使って
また間違えた問題だけを解いてもらうという方法で
分からない問題が無くなるまで繰り返しました


小学生の時から
宿題をまともにしたことがなく
忘れてばかり
夏休みの宿題も最後の一日ですべてやるという
暴挙を繰り返していた息子

中学校に入ってからも家で教科書を開いた姿は
見たことがなく
宿題は授業が始まる前のわずかな休憩時間にやる
という無茶ぶり男子でしたから
毎日コツコツなんて到底無理です

なので
この三回連続強制プリント地獄
テスト三週間前に
テスト範囲が出て部活が休みに入ってから
急ピッチで進めるしかありませんでした

プリントの塊を全て打ち直す作業は
かなりの量でした
教科も5教科作っていたので
膨大な時間がかかりました

パソコンに卓越しているわけでもない
私には
図形やグラフをパソコン上で作るのに
とても苦労しました
毎日夜中二時三時までかかる作業でした

でもそれが良かったようです
黙々とパソコンに向かう母の姿を見て
息子は勉強を拒否することができず
溜息をつきながらでもプリントに向かっていたのです


黙々と作業をすることが好きな私は
プリントづくりに
苦痛を感じることはなかったのですが

大変だったのは
息子がつまづいた問題をしっかり説明できるように
私自身が勉強しなければならない事でした


中学生なんて何十年前のことか、、、

教科書に書かれていることは
『そういえば昔に勉強したことがあったなぁ』
ぐらいの記憶にしか残っていません(´;ω;`)ウゥゥ

しかも相手は反抗期真っただ中
ただでさえ 素直に聞いてくれる相手ではありません
簡潔に正確に分かりやすく説明しなければなりません
私自身が完璧に理解しないと
できることではなかったのです
それがとってもきつかったのです

一回目のプリントを見て
間違えた個所の教科書を読み 
パソコンで検索し
どんな質問が来ても答えられるように
何十年かぶりの猛勉強です

それでも
現役中学生には敵わず
どうしても説明できないときは
「明日まで時間頂戴 調べておくから」
と言って 保留にしてもらいました


こうして
毎回定期テスト前の三週間は
大きな戦に挑む覚悟で過ごしたのです


その甲斐あって
息子の成績は 面白いぐらいに伸びていきました
息子も自分の頑張りが 
ちゃんと結果に表れると
楽しくなってきたみたいで
集中して勉強するようになりました
勿論 テスト前三週間に限ってですが(;^ω^)

本人がやる気になったときの
集中力は驚くものがあります
恐るべし 子どもの底力 です

自分に自信が持てたら もう最強です
なんでもかんでも吸収していきました


こうして中学三年生になり
頑張ってきた部活が終わると同時に
学習塾に通うようになりました

私の役目も終わりです



この二年間で身につけた学力と頑張りは
息子の自信となり
学習塾でも一年間頑張りぬくことができました


息子の頑張りはちゃんと報われて
中学一年生の時には考えもしなかった
難関校への合格も叶い

努力すれば夢は叶う
身を以て体験できたと思います

息子にそんな大切なことを知るチャンスをくださった
先生に感謝しています
あの時のあのアドバイスがなければ
息子は大切なことを知らずに生きていたと思います
有難うございました


大変だったけど私にとっては
堪らなく楽しくて大切な思い出です





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