【短編小説】ラベンダーのあと
↓読むと解像度が上がる話
ノアが寝ている。
疲労がたまるとよくあることなのだが、問題はその場所である。最初のうちは「またか」と思っていたラスターも、最近では「おっ」と思うことが増えていた。足音を消してそっと近づくが、起きる気配はない。このパターンの場合、起きるのはいつだって少し遅めの朝だ。そこでノアは初めて気が付く。
「また、間違えてラスターの部屋で寝た」と。
様々な依頼をこなしているうちに、様々な悪意にも触れる。昔に比べたら「些細」だと笑っていても、その棘は確実に