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ハプスブルクを感じる(オーストリア・ウィーン)

ウィーン編①

クラクフから列車に乗ってウィーンへ移動した。″漠然と″ハプスブルクを感じたいがために。 (ハプスブルクは複雑なのでwipediaでどうぞ笑 )列車は謎の停止を繰り返すも時刻表通り正確に運行し、7時間で到着。

夜着のため宿で寝るだけのつもりだったが、寝るには早かったのでウィーン中心街を散歩した。歩きながら、「″漠然と″ハプスブルクを感じるためだけにウィーンに来たけど、物価も高いし失敗したなぁ…」と絶望していた。

その上、都会故か中心街から少し離れた宿周辺の空気は殺伐とし、人間もドライだった。その日はゲーテとシラーの像を撮って帰ってきた。最悪のウィーン滞在1日目となった。

2日目、真っ先にホーフブルク宮殿へ向かった。この中に有名な、悲劇に見舞われた絶世の美女、シシィ(エリーザベト)のミュージアムと旧王宮がある。着いた瞬間に前夜の悪夢から目が覚めた。 宮殿の美しさと壮大さに圧倒された。建築様式はその時代の支配者ごとに左右されたため、ゴシック・バロック・ロココ様式など幅広く採用されている。

中に入るとハプスブルク家が所有していた食器コレクションにもうっとり。

シシィミュージアムでは展示品とともにその生涯を知ることができる。堅苦しい宮廷生活に苦悩した末に暗殺されてしまう皇女だが、その人気はなく、人気の高かった夫のフランツヨーゼフへの同情があって悲劇の女王に仕立て上げられるマーケティングがされていた、というのは興味深かった。ちなみに当時のヨーロッパで最も美しい女性ともされている。(僕も😍終始こんな顔)

そのまま旧王宮へ。まずフランツヨーゼフの部屋を見学。どの部屋にもシシィの肖像画が飾ってあり、どれほど妻を愛していたかが一目瞭然。彼が妻の訃報を聞かされた時こう言ったそう。「私がどれほど彼女を愛していたか君には分かるまい」(決して相思相愛ではなく、夫婦とはいえ疎遠だった)
シシィの部屋も作りはあまり変わらない。僕は窓から差し込む光に当たりながら、ここで彼女がどれだけ宮廷生活に苦悩していたか思いを巡らせた。

**シュテファン大聖堂へ **

人生初のゴシック様式と対面。ゴシック様式の凄さは、リブヴォールトとフライング・バットレスによって力の分散が可能になり、高い聖堂の建築と大きなステンドグラスの設計が可能になった。因みにステンドグラスから差し込む光は神の光と見なされている。

何より驚いたのが都会の雑踏から一歩聖堂に入ると、そこには荘厳で幻想的なキリスト教の世界が広がっていることだ。キリスト教徒は見慣れていると思いきや、物珍しそうに写真を撮りまくっていることにも驚いた。
シュテファン大聖堂はウィーン中心街に位置しており、通るたびについつい入ってしまい、毎度「はぁ…」と感動のため息が自然と出てきた。

アウグスティーナ礼拝堂

歴史好きとしてフランツヨーゼフとエリーザベト、マリーアントワネットとルイ16世、マリアテレジアとフランツ1世等々の挙式が行われたということでワクワクしながら訪れた。
堂内は僕1人で静けさに包まれていたが、当時華やかな挙式が行われたかと思うと無常感と幸福感が混ざった不思議な感覚になった。そんな歴史的な空間を独り占めできたのはより一層その感覚を強くした。

美術史美術館

ハプスブルク家が所有していたコレクションを見ることが出来る。ハプスブルク家はスペインやイタリア、オランダなども領土としていたため、それらの地の作品も見ることができる。

絵画の間に入る時に感じる絵の具(?)の香りが心地いい。絵については詳しくないのでブリューゲルやルーベンス、フェルメールなどの有名な絵で興奮するミーハー的な楽しみ方しか出来なかった。楽しみ方は人それぞれだし、これでも良いのかなと笑

カプツィーナ礼拝堂

ここが凄い!僕はウィーンでここが一番好きかも。というのはハプスブルク家代々の皇帝・皇后の墓がある。挙げるとキリがないが、礼拝堂の最後に展示されているフランツヨーゼフとエリーザベトの墓はずっと去るのが惜しくて、30分ほど立ち止まって見ていた。

フランツヨーゼフの弟でメキシコ皇帝のマクシミリアンはその地で暗殺されたが、彼の墓前に置いてあったメッセージから、今でも国民から愛されているんだなぁと。

エリーザベトの墓の前に手向けられた枯れたバラは悲劇に見舞われた彼女を表しているかのようであった。

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