見出し画像

相談内容:死ぬのが怖い!

皆さんこんにちは。

たまーに、死ぬ時が怖いんです!とか、死んだ後どうなるか不安で辛いです!という方が、コミュニティに来ます。

今回は、喪失体験とその回復についてをまとめながら、答えを模索して行きたいと思います。

普通なら、何でそんなこと考えるのかな?って確認すると大抵、死と別の話になるので、その話を進めるのですが

今回は、喪失体験というテーマを扱います

長いので、結論だけ読みたい人は、目次使って飛ばしてね!

1、おかしくない 

そういった状況のひとがくると、皆が大慌てになって「それは大変なことだ」と言い始めます。皆はいつも考えないことなので、大変な事だ!に繋がるんですね。

しかし、死への不安感などを感じる事は、おかしいことではありません。

特に、コロナや大震災など、最近は、死を身近に感じる事が多くあります。その中で、ふと考えてしまうのは、おかしいことではないでしょう。

2.死生学という学問がある

私は、大学の時に付き合っていた人がパワハラからの自死で亡くなっているため、そういった事を考える機会が他の人よりも早くありました。

当時大学の図書館で見つけたのが、アルフォンスデーケン先生の、『死とどう向き合うか』という本でした。

ここで、死生学という分野に触れます。アルフォンスデーケン先生は、上智大学で教鞭を取る方でした。

死生学とは、死を考えることで、生を考える学問です。

エリザベスキュブラーロスの『死ぬ瞬間』 という書籍が大変有名です。

これは、癌の緩和ケアをしていく中で、患者が死を受け入れるまでの過程を示したものでした。しかし残念な事に、続編では著者がカルトみたいな方向に行ってしまいます。_(:3 」∠)_

『死とどう向き合うか』では、悲嘆のプロセスというものが出てきます。

3.悲嘆のプロセスって何?

最近悲嘆のプロセスを検索すると、この10年で研究する方が増えたみたいでまた色々と書籍も増えていました。

当時でも、葬儀屋さんのホームページに解説が載り、遺族のケアの一環として利用はされていました。

研究者によって、段階設定の数は様々ですが、何か悲しみがあった時に、そこから人間はどう回復していくのか?を考えているのが、悲嘆のプロセスです。

4.様々な悲嘆のプロセスの考え方

キュブラーロスの『死ぬ瞬間』では、悲嘆のプロセスが5段階でてきて、その流れで患者は死を受け入れると考えられていました。

画像1

アルフォンスデーケン先生の『死とどう向き合うか』では12段階でした。

画像2

5.個人的に皆さんにオススメしたい良書

ロバートAニーメヤー先生の『「大切なもの」を失ったあなたに-喪失を乗り越えるガイド-』 という書籍があります。

悲嘆のプロセスを固定の流れと考えず、反応は流動的に出現してくると考えているのが、ニーメヤー先生の特徴だと思います。3段階を提唱していた事もあるようなので、研究を重ねる中で変わっていったんだと思います。

5.喪失体験から生きる事を考える

ニーメヤー先生の書籍の中でひとつの大きな発見がありました。それは、喪失体験の定義です。

喪失体験というのは、死別だけではなく、離婚、失恋、ペットとの別れ、失業、病気など、何かを失うことだけではない。例えば、結婚や昇進などめでたい事でも、喪失体験になる。結婚はこれまでの自分の喪失だし、昇進はこれまでの立場の喪失。引越しは慣れ親しんだ土地の喪失になる。

というような内容になっています。↑は、自分が解釈して噛み砕いていますが、皆さんが思っているよりも、喪失体験という物は広くあるんだという事が分かってもらえると嬉しいと思います。

またその中で、喪失体験に思われない喪失を経験して苦しむ場合があるという事を認識し、知識を蓄えておくのは大変重要なことでしょう。

喪失体験を3つ経験すると〇〇

恋人が自死をした事で、自殺予防学という分野も興味をもち、同時に独学をしていました。

その際で、『自殺白書』という、行政が発行した書籍を発見します。これは、どのような経緯で自死に至るのかを研究したものでした。

この中で、平均で3つの喪失体験を経験すると、最終的にうつ病のような状態になり自死に至る。というデータが出ているのです。

例えば、病気→失業→離婚。なんてよくありそうな話ですが、これでもう3つの喪失体験を満たしてしまいます。

結婚→退社→引越し→就職。なんて言ったら4つです。かなりの負荷がかかります。

しかも最近はコロナもあるので、これまでの生活の喪失というプラス1がついてしまったりします。

そりゃー、皆体調わるくなりますよね。

喪失体験からの回復を考える

まず、悲嘆のプロセスからの回復には、とても沢山の時間がかかる事が分かっています。大切な人の死別ですら、まず、2年はかかります。2年でもこの反応なので、この先も緩く長く続いていくでしょう。

画像3

そして、喪に服せない人達は、もっと時間がかかる事がわかっています。

悲嘆のプロセスを理解し、自分の状況の把握に務めていきましょう。

喪に服す期間をもつ

喪に服す期間はとても大切な時間になります。これは、悲しむタイミングでしっかりと悲しむ事と、周囲と思い出の共有を図ることで故人を受け入れ、新しい自分のアイデンティティを創造していく土台になります。

これはきっと、失恋やペットとの別れ、離婚などでも同じ事が言えます。

喪に服す期間をきちんと持てなかった場合の予後は悪いです。

様々な取り組みをする

ニーメヤー先生の著書の素晴らしい所は、ワークショップの部分が入っていることです。

どうすれば、自分自身と向き合っていけるのか?を教えてくれています。

例えば、失恋とかだと、擬似プチ葬儀を自分の中で開催するとか。

芸術関係、詩・小説・絵画などもよいです。

喪失体験から、生と向き合う

これまで書いた内容を辿って、恐らく大抵の人は、喪失を受け入れ、生きる事に前向きになっていけます。様々な人生の喪失を体験し、喪失体験って何なのか?生きていくって何なのか?を考えて行けると思います。

また、今回のコロナ騒動のような、当たり前だった環境の喪失をキッカケに、自分の死生観を見直すことも良いでしょう。

しかし

死ぬのが怖い!死後どうなるんだろう?!私は、自分が愛した人の元に行けるんだろうか。行けないならそんなに怖いことは無い!!

そんな風に、自分は思っていました。こういう時に、無神教って弱いんですよねヽ(゚∀。)ノウェ 私は私が納得できる死生観も特に作れなかったです。

けれど、先の分からない事への不安感というのは、とても精神をすり減らすものです。そこで、自分は、解離が発動してしまったんですが。

本来であれば、悲嘆のプロセスのキモである「喪失体験を、当たり前だった世界を考え直す機会にする」という回復過程が、あまりのストレスでなかなか受け入れられない訳ですね。

同じ明日が来ないかもしれないそんな事が不安で不安でしょうがない。となる訳です。

「この素晴らしい世界に祝福を!」

という、腑抜けた感じの異世界転生アニメがあります。そこで、ダメな女神として設定されている女神アクアを信仰するアクシズ教の教義がでてきます。

自分を抑えて真面目に生きても
頑張らないまま生きても
明日は何が起こるか分からない。
なら、分からない明日の事よりも、
確かな今を楽に行きなさい
汝、老後を恐れるなかれ。
未来のあなたが笑っているか、
それは神ですら分からない。
なら、今だけでも笑いなさい

などです。正直とてもよく出来ている。アクシズ教に入会したい。

死ぬ瞬間がどうなのか、死後の世界がどうなのかは、誰も分かりません。

わかる人も一定数居るでしょうが、本物かどうかを見極めるのは非常に困難です。

その中で不安を募らせ思い悩むよりも、様々な喪失体験から自分の価値観を死生学を使い作り上げながら、楽して楽しく生きれたらいいんじゃない?

今まざ散々苦労してきたんだから、自分の不安感で自分の首を締めるのをやめよう。なるようにしかならないのだから。

と、最近は思ったりします。だって、誰も答えは教えてくれないからね。

おわり

いかがでしたか?駆け足でざくっと内容を見ていきました。 

コロナで生活様式が変わる今、様々な情報が皆さんが自分自身を考えるキッカケになると良いなーと思っています。


患者自身も、きちんと知識を持たないといけない。という考えの元、コミュニティでは、様々な知識をみんなに伝えて、病院を上手に使うコツを教えているよ。

気になった人はぜひ、コミュニティに参加してね
オープンチャット「メンタルが辛い人の居場所」参加はこちらから!

https://line.me/ti/g2/I5SLLrxUlpfJ8gO0DjQmmA?utm_source=invitation&utm_medium=link_copy&utm_campaign=default


各種案内

火曜日隔週で、20時~ プロの臨床心理さんとラジオ配信をします。2時間お話をします皆さんぜひ、ご参加ください。

ホームページ: https://www.pomhc.net/
電話相談:
無料個別相談: https://line.me/R/ti/p/%40620pwwza#~
ツイッター: https://mobile.twitter.com/pomhc_net
ツイキャス: https://twitcasting.tv/pomhc_net




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?