非嘔吐過食に悩まされる毎日

私は現在摂食障害に悩まされている。
主な症状としては非嘔吐過食で日に日に体重増加することでさらなるストレスとなって悪循環の毎日だ。
始まりは1回目の緊急事態宣言で高校が休校になり、毎日家にこもっていたら見る見るうちに太りそれを家族に指摘されたことで始めたダイエットだった。
ダイエットも始めのうちはうまくいってみるみる体重は減り、あの時あれだけ馬鹿にしてきた家族からも痩せたと言われるようになった。
しかし、だんだん大学受験のストレスもあり過食の傾向が出てくるようになった。
それでも大学受験が無事に終了してからは過食が若干ありながらもさらにするする痩せていった。
高校を卒業するころにはダイエットを始めてから12きろキロもの減量に成功していた。
前までは太っているせいで着たい服が着られず悔しい思いをするばかりだったが、痩せたおかげで服のサイズはLからXSにまで下がった。むしろ、XSやXXSだと大きくなってしまうくらいに痩せていた。
しかし、大学生活はなかなか慣れず、毎日訳の分からない課題と授業に追われ、しまいには試験で合格点以下の点数をとって落単寸前科目すらあった。
ろくに友達もいなかったから課題や授業で分からないことがあっても聞けなかったし、先生に聞く勇気もなかった。
そんな状況から学校行くことがだんだんかなり苦痛になって休むことも増えてきた。休まなくても過食することが増えたり生活がめちゃくちゃになっていた。
なんとか大学1年を終えて一安心していたところ、約2か月もある春休みに入った。
やっと毎日ゆっくり好きなことをして過ごせると思っていたが実際はそうではなった。
毎朝家族がそれぞれ仕事や学校に出かけて行ったあとから過食は始まった。しっかり朝食を食べたはずなのに過食衝動が出てきたらそんなことお構いなしに詰め込むように食べてしまう。
止めたいし本当は痩せたいのにこれは自分の意志ではやめられない。でもこんなことを続けていたらどんどん太ってしまう。そんなことだってわかっているのに本当にどうにもならないのだ。
そんなこんなで何とか2か月の春休みを終えるころには3キロも体重が増加していた。服もきつくなってしまい、新学期の大学に行くことが非常に嫌だった。
でもクラス替えがあったり対面授業が増えて人との関りが増えたりと生活に変化があったからか春休みほどひどい過食は減っていった。少し安心していると春休みに増えた体重もだんだん戻ってきていた。

なんだ、もう過食でも何でもないじゃん。

と思っていた矢先、また過食がぶり返した。
定期試験が近づいていたころだった。
勉強にそもそもついていけてなかったからこの時期はかなり憂鬱でしんどい。
大学の授業を終えてから帰りにファストフード店に駆け込み、スイーツやフライドポテトをむさぼる。でもそんな量じゃ足りなくて追加注文をしたり違う店に行ってまた違うものを詰め込んだり。なんどやっても心は満足しない。胃はもうパンパンなのに心だけがずーっと満たされない。もちろんこんなことを繰り返していたらお金もかなりかかる。もともとケチな自分にとってこの出費は痛かった。でもそんなケチな自分でもお金を出してしまうほどこの過食衝動の威力は強いのだ。

そんなことを繰り返してなんとか前期の授業と定期試験が全て終了して夏休みに入った。
これもまた地獄の始まりだった。
夏休みはたまにある部活と土日だけのアルバイトしか予定がなく、予定のない日はしたくなくてもこの強すぎる過食衝動によって過食の毎日だった。
そんなことを毎日続けていたら春休みにきつくなってしまった服がきついどころか入らなくなってしまった。
それに、夏休み初日に買った服は2週間ほどで入らなくなってしまった。
もう日に日に太っていく体を見るのがつらくてたまらないし、制御が一切きかない自分が怖かった。

とうとう耐え切れなくなったから親に言わずに心療内科を受診した。
診断名は摂食障害、醜形恐怖症、複雑性PTSDだった。他にもADHDの傾向やHSPなんかもカルテに書かれていた。

やっとこの病気を治療できる、もう過食に振り回されなくなるかも!とその時はすこし希望が見えていた。
でも実際そんなことはなかった。
初めての心療内科の帰りにもう過食していたし、病院に行ったということをなかなか親に打ち明けられない葛藤もあってさらにストレスになっていた。
あと少しで後期が始まるのにどんどん太っていくのが怖った。

でも2回目の診察のあと、摂食障害とは別で違う病院に行って精密検査を受けることになってしまった。
これはかなりお金もかかるしとうとう自分一人では抱えきれなくなって親にLINEで報告した。
そうすると、意外にもあっさり受け止めてくれた。なんだ、もっと早く言えばよかったな。
3回目の診察は検査の結果のこともあるからと母も同席した。
先生は病状について自分の代わりに丁寧に母に説明してくれた。
母は先生の話を聞きながら涙を流していた。この時ばかりはかなりイラっとした。今まで気づきもしなかったくせにと。

このあとから自分と母の距離は今までよりも近づいた気がする。
今までなかなか甘えることができず無理してきたんだからもうこれからは少し甘えたっていいよね、と。

でもやっぱり摂食障害を経験した人とそうでない人では理解度が違うなと思うことが多々ある。そのたびにどこにも発散できない感情を抱いていた。

大学の相談室には前期の初めごろから通っていたが正直週1程度では足りなかった。
毎日話を聞いてほしかった。ありのままの自分を話せるのはここだけだから。
毎日過食衝動に悩まされ、大学のストレスもあり本当に毎日しんどかったしこれは現在進行形だ。
ついこの前も診療内科へ行ったが効果の感じられていない薬をまた処方されてまた4週間後にきてくれと言われた。
効果を感じられないのに飲むのはなかなか面倒だと思う。
そして自分は摂食障害が関係しているのかは分からないが無月経にもなっていた。こちらも治療すべきなのは十分承知であるが正直整理がないのは快適である。もちろんホルモンバランスなど気にするべき点があるのはわかる。まずは婦人科に行くことが次の診察までの目標だね、なんて主治医にも言われてしまったし。

そしてここ数週間は過食のせいで授業を休むことが前よりも増えたし抑うつ状態で大学へ行っても人とかかわる気になれずに自ら孤立してさらに生きにくい状況になってしまった。
一度落ち着いたと思ってもすぐに過食はぶり返してくる。
もう何度振り回されればいいのか。さっさと死んでしまいたいとすら思う。

誰かの何気ないたった一言が人の人生をいとも簡単に狂わせた。
もうこんな思いをする人が増えて欲しくないと願うばかりだ。

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