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『雨上がりの午後』

雨上がり

風が止まった

濡れた路面

ムッとした空気

戯れ嘲る女子の声

カラッと通り抜ける

指導者が檄を飛ばす

元気よく返事をする

じとっと汗が流れる

はっと我に返る瞬間

この上なく風が恋しく

潮の匂いを追い求める

雨上がりの午後

こんなにも風に恋して

愛しむ己を感じる

恥ずかしげもなく

風を想う


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雨上がりに、活動を始める人々

ジョギング、スポーツや釣り

一斉に動き出す

風が止まっているのに、誰も気づかない

気づいていない

自分のことしか見ていない

周りを見渡すと自分自分だらけの世界

風が運ぶものも全てが止まっている

潮の香りも漂ってこない

物寂しく感じる自分が恥ずかしい

こんなにも風を好きだったとは

強風を嫌い、微風を好むなんて

わがまま過ぎる

風は風なのだから、姿形や表現方法を変えても

中身は一向に変わらない

風が止まったことを、不思議に思わない輩たち

自分だけが寂しく感じる

雨上がりの午後



「言葉たち、ありがとう」


「最後まで読んでいただき、ありがとうございました」

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