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遊びのベンチャーで7億円調達した社長が語る コロナに殺されコロナで成長しまた殺されまた成長する3年の軌跡


遊びのメディアとコミュニティが死に
1億5000万消失

2013年遊びのモデルコース投稿メディアで起業した。
クックパッドの遊び版のような
遊びのノウハウ・実体験を投稿できるメディアだ。
当時はキュレーションブームと地方創生の流れと
Googleがオリジナルコンテンツを評価するトレンドもあり、
最大で月間利用者数400万を超えるメディアに成長できた。

メディアだけではなくホテル向けのプロモーションサービスや
コミュニティビジネスにも幅を広げていった。

遊びで世の中を元気にしよう。
遊びで日本を創生しよう。
しかし、コロナであっけなくその夢も崩れ去った。
決まっていたプロモーション案件がどんどん無くなり、
気づけば広告案件がほぼゼロになっていった。


遊びのチームビルディングを3日で立上げ
2年で売上100倍成長

2011年の立上げから9年間、
遊びにすべてを捧げてきました。
まるで翼を折られた気持ちでしたが、
メディアビジネスの限界を感じていたこともあります。
・圧倒的情報量とユーザー数のインスタには勝てない
・マネタイズから逆算していなかった(ユーザー数至上主義)
・KnowクエリとActionクエリを考えていなかった
・ターゲットが20~40代と幅広過ぎる
・オリジナルコンテンツを謳ってもユーザーには理解しづらい
・タイアップ広告だと売上が安定しない
すべてが中途半端でいっぱいいっぱいで走ってきたのも事実です。
メディアが乱立するなかで
"遊びのモデルコース投稿メディア:PLAYLIFE"が
オンリーワンになることは難しいと思っていました。

だから、コロナをターニングポイントと捉え、
遊びで社会を良くするなにかにピポットすることに前向きでした。
どうせやるなら真逆のことをやろう。
2020年のゴールデンウイーク前に社員全員に
「みんなのゴールデンウィークを俺にくれ」と言い放ち
みんなが納得して協力してくれたのは昨日のように覚えています。
アソビの軸はブラさずに、
リアル→オンライン、BtoC→BtoBと領域を変えて、
できたのが今の「バヅクリ」でした。

最初から順調というわけではありませんでした。
オンライン体験型福利厚生、中小向け社内コミュニケーションを経て、
オンライン内定者フォローイベントに進化し、アイシン精機、みずほ銀行、三井住友海上などの大手を獲得するに至りました。
そこからは社内イベントと労組イベントも付随して取れるようになり、
オンラインイベント会社としての地位が確立できました。

オンライン内定者フォローとオンラインイベントだけでは
継続率も単価も低くビジネス基盤が弱いので、
研修とエンゲージメント/ウェルビーイング施策をはじめました。
研修の方が圧倒的にマーケットも提案機会も大きく、
人的資本経営のトレンドでエンゲージメントニーズもあったので、
事業範囲を広げていきました。

コロナが終わり売上が1/4 アクティブラーニング×チームビルディング×行動変容の人材育成/組織開発の会社

資金調達もできて順調に思われていた頃、
ついにコロナが終わりました。

オンラインイベントよりも飲み会やBBQのほうが
一体感もつながりも生まれるということで、
お客さん離れが加速していきました。

それまで社内イベントと労組イベントが占める
売上割合が2/3ほどだったので、
単純に売上が1/3になりました。

またかと思いながらも
ここで諦めるわけにはいきません。

むしろPLAYLIFEからバヅクリにピポットした
あの頃に比べたら、

馬力ある営業部隊、ファシリテーション力が高い講師
知的体育会系開発部隊、安定した運営/サポート部隊
700社の実績、数千社の潜在顧客リード
研修/ワークショップを1日で作る開発力
あるあるづくしでかじ取りを変えるだけでした。

・全社的な大規模なコストカット。
・全オペレーションの見直し。
・全リソースを研修とエンゲージメントに集中。
・密な1on1コミュニケーション

起業してはじめて役員報酬の減額も経験し、
徹底的にメンバーとお客さんに向き合い、
等身大の僕らができる人材育成と組織開発で
他社ができないバリューを作りだしてきました。

そのかいあってか売上は2ヶ月で戻り、
さらなる成長余地を残しながら今に至ります。
まだまだ予断を許さない状態ではありますが、
時代の波に影響されることなく
確実に持続的な成長へ向けた一歩を歩めている実感はあります。

遊びで上場を目指すためには「成長マーケットを噛ませる、1.5歩先、3割の力で勝つ、一石四鳥以上」

このように僕は、遊びで起業して7億円資金調達して
上場を目指して10回以上ピポットしてきました。

起業した当初のモチベーションは、
・自分の命を救ってくれた遊びに恩返しをしたい
・最高の遊びを追求したい
・遊びで世の中をワクワクさせたい
という単純で浅はかな動機でした。

でも今のモチベーションは、
・眠たい研修や息が詰まる組織から救ってあげたい
・苦楽を共できる一生涯の仲間を作りたい
・バヅクリを受けた人の人生を変えたい
遊びはあくまで手段であり、
大事なのは"人を変えたい"と"人をつなげたい"。

もちろん遊びも大好きだけど、
ビジネスとして上場を狙う戦い方と、
エグジットを狙う戦い方と、
好きなことを追求する戦い方は全然違う。

好きなことで上場を狙うというは本当に難しい。
絶妙なバランス感覚の調整か
稼げる事業と好きな事業を切り分ける他はないと思う。

みんなのウェディングの上場責任者を経験した僕が、
今度は自分の会社で上場を狙っている中で最近感じていることは、
以下の4つです。

1.成長マーケット
2.1.5歩先
3.3割の力で勝てる
4.一石四鳥以上

マーケットや1.5歩先は当たり前だが、
3割の力で勝つというのはめちゃくちゃ重要で特に気をつけている。
自分がサービスを作って営業して受注するのだけではなく、
自分じゃない誰でも売れてバリュー出すサービスを作る。

サービスがシンプルでわかりやすく、
そのメリットと競合優位性が小学生にも伝わるように作りこみ
誰もがサービスをデリバリーできる。

社員は社長の営業力の30%と言われている。
つまり最新のiphoneを作るのではなく、
ニーズのある業界に合わせてiphone SEを作る。
説明書不要でも売れる使えるサービスがスケールには重要です。

そして意外にも、
経営者の意思決定として重要なのは、「一石四鳥以上」です。
例えば、この研修を作ると業界別で横展開もしやすくなり、
他の研修も売れやすくなり、PRにも使えるし、オペレーションも楽になる。

つまり一石四鳥だからこれはやろう!
これは一石一鳥で部分最適だからやらないというような意思決定です。
これを日常から各部門でやると自乗効果を生み出せます。
これを変えると○○になり、○○も○○もできる。
これを作ると○○ができ、○○や○○にもメリットがある。

起業当初からのミッションである
「この世から孤独を無くす」は変わりません。
その手段が遊びだけではなく、
コンサルティング、SaaS、AI、教育、ブロックチェーンなど
様々な手法になったというだけです。

まずは人材育成と組織課題の永遠の課題である
学習定着、行動変容、エンゲージメント、風土改革を
バヅクリが大事にしている
アクティブラーニング、チームビルディング、コミットメントで
解決していきます。

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