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伝説の宮大工に学ぶ子育て・人材育成論

「育てるということは型に押し込むのではなく、個性を伸ばしてやることでしょう。それには急いだらあきませんな。」

いつから私たちは「育てる」ことを急ぐようになったのでしょうか。

子供のためと思い、小さいうちからたくさんの習い事をさせる。

小学校になるともう午後のスケジュールはパンパン。

水泳、英会話、ダンス・・・。そして塾。

人材育成を担当する方でしたら、

来期までこれぐらい出来るようになるだろうと

無茶な課題を押しつる。

新人は毎日終電生活。

近く引越しをするので、

本の整理をしていると昔恩師から教えて頂いた本が出てきました。

何度も何度も読み返し、本当に大好きな本です。

皆さんにもご紹介したいと思い、

宮大工・西岡常一さんの言葉をお借りしながら子育てや教育、

人材育成について考えてみたいと思います。


感謝して生きるのを忘れていませんか?

まずは自然の命というものに対して、もっと感謝して暮らさななりませんな。今の人は空気があって当たり前、木があって当たり前と思っていますけど、水がなかったら命がありませんのやし、生命も育ちませんな。今の人は自分で生きていると思うていますが、自分が生きているんやなしに天地の間に命をもらっている木や草や他の動物と同じように生かされているということ、それを深く理解せなあきません。
自分だけで勝手に生きていると思っていると、ろくなことになりませんな。


教えすぎていませんか?


幅の広い羽物が研げるようになったら、次は刃の狭いものへといくんです。これがまた今までのとは違いますのや。ただ、刃が狭くなっただけで、それまではできたというものができんのですわ。また「なぜやろ」と思いますわな。この繰り返しですが、自分でも少しずつ上手になっていくのがわかりますから、やるほうも楽しいですな。・・・ものや技術は教えておそわるものやおまへんのや。その人が覚えたいと思って、やる気にさせて、個性に合わせて伸びるように助けてやるんですな。

「全て」教えるのではなく、考えさせ、やって見せ、適切なアドバイスをすることが重要です。

褒めすぎていませんか?

褒めて励ますというのはあるでしょうが、褒めておだてて仕事を覚えてもらわないことなんて何もないんです。嫌なら覚えんでいいんです。仕事を覚えるのは義務教育やないんです。途中でだめやなと思うて辞めていく人はいます。だめやなと思うた時点で、もうあかんのです。その代わり辞めずに、覚えが悪くても覚えようという者にはじっくりつきあいます。

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褒めることも大切ですが、それよりも目の前の子(部下)とじっくりと真剣に向き合うことが重要なんですね。

目の前の子(部下)を見失っていませんか?

世間と競争することばかりを考え、自分の子をそこに押し込んでいるうちに、その子の本当の姿を見るはずの母親の目が見えんようになってしまっているでないすかな。

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これは今の時代で言えば「母親」ではなく、両親だと思います。

社会で活躍することを願うのはいいことだが、他の子供との比較ばかりして、自分の子供が持っている本来の素晴らしさを見失っているのではないでしょうか。

私自身も親としてもう一度自分自身を振り返ってみなければならない言葉です。

法隆寺から学ぶ強いチームの作り方

「建物は良い木ばかりでは建たない。北側で育った「アテ」というどうしようもない木がある。しかし、日当たりの悪い場所に使うと何百年も我慢する良い木になる」

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いつの時代も「いい」人材ばかりを集めるといいチームが出来ると思われています。

良い人材ばかりではなく、凸凹が適材適所にぴったりとはまることの大切さですね。

何度読み返しても新しい発見がある本です。

内容がじゃっかん職人気質のところがあるのですが、

それでも十分に今の時代においても必要な金言が

ちりばめられています。

ぜひ皆さんも手にとってみてください。

オススメです。

それではよい1日を!


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