中学生にとっては入試があと1ヶ月ちょい、高校生にとっては共通テストまでちょうど1ヶ月となりました。
入試と聞くと、難しい問題が出てきそうなのですが、もしJRの駅の表示が問題で出てきたら、みなさんどう思いますか。
面白中学入試の意図は?
実は、これ、ちょっと前にもネット上で話題になりましたが、実際に2017年に開成中学で出題された入試問題なのです。
問題はこのように続きます。
1 この図の中には日本語、英語、中国語以外の文字による表示が1つあります。その文字を使用する言語は何語か答えなさい。
2 「目黒」の文字の横に「JY22」という表示がみられます。この表示のなかで「JY」が表しているものを具体的に答えなさい。
都内に生活しているならば、土の路線に乗っても似たような駅名表示を目にしていると思います。そして何気なく、あるのが当たり前のように過ごしていますよね。
駅ナンバリングを出題した狙いを開成中学・高校の社会科分科長、吉野修司先生が説明する。<記事はこちら>
「いわゆる知識を覚えるだけではなくて、世の中や普段の生活で起きていることをいろいろな面から知ってほしい。あれ、これ何かな? 様子が変わっているな、どういうことなんだろう? 番号をつけることで何が改善されるのだろう? と、だんだん深く考える人になってほしい」
この問題のポイントは「当たり前」の中に疑問を持つことが重要というメッセージが込められた問題なのです。
大学入試では?
2019年度の慶應義塾大学環境の問題はキャンパスの写真を観察し、問題を発見して、改善点を書く、というものでした。
ちなみに問はこのように続きます。
こちらも開成の問題と同じく、身の回りのものを観察し、何気ないことに疑問をもつ大切さが重要ですね。さらに、その疑問を深掘りし自分なりの解決案まで出すことが大学入試では求められているのです。
身の回りのものを観察し,分析する練習にぴったりの本がこちら!何とタイトルもそのまんま!名著ですよ。
菅俊一さんの御著書『観察の練習』
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ーーーー追記
開成の問題は、業界で『東京問題』と言われているものです。開成の入学試験には関西から「開成入試ツアー」が組まれ、関西の塾の合格実績を作るために数十名の力試し受験生が訪れると言われています。
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