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定期考査と朝課外をやめた与論高校の「総合的な探究の時間」

情報教育支援プラットフォーム ELDI(エルディ) 事務局員の寺西です。

2022年末に、定期考査と朝課外をやめたことで高校教育の領域で話題になっている与論高校の「総合的な探究の時間」がニュースになっていました。

担当教諭から「とにかく楽しめ!」と声をかけられての発表で、生き生きと発表した姿がニュースからも垣間見れます。
また、結果として、楽しみながら問題解決をする、という、まさにVUCAの時代に必要な資質・能力も磨かれていることが感じられますね。


冒頭でも述べましたが、与論高校は、定期考査と朝課外をやめた高校として話題になっています。
そして、2022年度の鹿児島県優秀教職員表彰を、団体として受賞しており、表彰式の様子が「【朝課外と定期考査を廃止】学習評価を見直し!与論高校の取り組みって? ~与論高校モデル~」として報道されました。 

上記動画では下記のように報道されています。

今年から学習指導要領が新しくなり新たな評価の観点が示されました。 与論高校では導入に先立って去年から、朝課外と定期考査を取りやめたのです。 各教科の単元ごとに分けた単元テストなどを短いスパンで実施することで、「知識・技能」や「思考・判断・表現」などどの部分で、各生徒が得意・不得意を感じているかをより正確に評価でき、改善にも生かしやすいといいます。

【朝課外と定期考査を廃止】学習評価を見直し!与論高校の取り組みって? ~与論高校モデル~

つまり、定期考査と朝課外をやめる、という手段が先にあるのではなく、2022年度から高校の教育課程で始まった学習指導要領における観点別評価に対応するため、「目標に準拠した評価」や「指導と評価の一体化」の着実な実施に向けて、定期考査と朝課外をやめる、という手段を選び、実行に移したわけです。

より詳しく過程を知りたい方は、『与論高校はなぜ定期考査と朝課外をやめたのか』(学事出版)をご覧いただければと思います。
そして、本著に紹介されている下記記述こそが、与論高校の姿勢を表していると思えます。

もし我々が、今日の子どもたちを昨日までの子どもたちと同じように教えているなら、それは彼らの未来を奪うことになるだろう─アメリカの哲学者で教育者のジョン・デューイの言葉は、変化が激しく予測が困難な時代の学校教育において、まさに至言である。

与論高校はなぜ定期考査と朝課外をやめたのか

VUCAの時代の生徒の未来のために。
学習指導要領における観点別評価の導入、定期考査等の意味の再考、そして廃止、さらには「総合的な探究の時間」の充実。

結果として、これからの社会で大切になる「問題解決力」を身につけた生徒たち。

高校教育のあり方は、今の大人たちが経験した高校教育から確実に、そしてダイナミックに変わりつつあります。


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