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1日1冊オススメ本レビュー

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ブックコーディネーターが毎日1冊、サクッと読めるオススメ本ブックレビューを公開していきます。
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2020年8月の記事一覧

テツケン

"私は解釈という方法で古典を読み解いていくのが好きです。自分の疑問を著作にぶつけて、その…

○○○○○○○○殺人事件

"今回諸君に取り組んでいただくのは、犯人当てでも、トリック当てでも、動機当てでもなく、タ…

ふしぎの国のアリス

"アリスは、あーあ、つまんないなと思い始めていたんだ(中略)『絵ぬき、会話ぬきの本なんて、…

あなたを選んでくれるもの

"きっとわたしはこの経験を下手くそに再現するだろう。本物よりもちょっと不出来で面白くない…

イニシエーション・ラブ

"『じゃあさ、夕方の夕って、カタカナのタと同じに見えるじゃない?たがらタキでーたっくんっ…

屍人荘の殺人

"『葉村君。私は君を口説きたくてこの合宿に誘ったんだよ』『ーは?』予想外の答えにフリーズ…

有頂天家族

"我々は狸である。狸は如何に生くべきか、と問われれば、つねに私は答えるー面白く生きるほかに、何もすべきことはない。洛中をうごうごする狸たちよ、一切の高望みを捨てよ。"2007年発刊の本書は、人間と狸と天狗の三つ巴の京都の街を疾走するかの様に描いた傑作・毛玉ファンタジー。 個人的には京都の大学を卒業した事から、著者の描く"ヘンテコな京都"が楽しい事もあり、アニメ化もされた本書も手にとりました。 さて、そんな本書は著者初の動物(狸)を主人公とした一冊で、現代京都には【

かがみの孤城

"どうしてかわからない。けれど、ずっとこの時を待っていた気がする。腕に、強く引っ張られる…

ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。

"私は心の中で繰り返す、いつの日かニーチェが言っていた言葉を。『打ち勝つための道と方法は…

怒りの葡萄

"飢えたひとびとの目には、つのる怒りがあった。ひとびとの心の奥底で、憤りのぶどうがあふれ…

美女と竹林

"いざ、理想の竹林実現へ向かって第一歩を踏み出すのだ。『二十一世紀は竹林の時代じゃき』登…

人間とは何か

"そうさ。人間即機械ー人間もまた非人格的な機関にすぎん。人間が何かってことは、すべてその…

あの頃、君を追いかけた

"『このストーリーに、意味深くて優しく羽ばたくような名前が必要だな』俺は笑った。あの頃、…

青春は美わし

"青年が数年異郷にいて、それからある日、一応相当なものになって帰って来たとすると、どんなに慎重な親類でも微笑を浮べ、喜んで握手するものである。"1916年発刊の本書は、20世紀ドイツを代表する著者による不器用な青年の心を繊細に描いた青春小説の名作。 個人的にはお盆休み、実家に帰るタイミングで何年かぶりに同じく【故郷に戻る青年を描く】約60ページの本書を思い出し再読してみました。 さて、そんな本書は汽車を使って故郷に戻った青年が駅に出迎えてくれた妹と弟、そして母親の"試験"