リトルリーグから学童軟式に戻ってみた
春に地元の学童軟式チームから思い切ってリトルリーグへ移籍しましたが、夏の終わりに元々いた学童軟式チームへ復帰しました。
理由としては色々とありますが、父としては偏に「大変」だったことが理由です。
遠征が多過ぎて。。。
リトルリーグはシーズン中はほぼ毎週試合です。
硬式野球がゆえに対戦チーム、試合ができるグラウンドも少ないため、遠征が基本です。
私たちは川崎市に在住しているのですがそこから1時間〜1時間半くらいの郊外、時には2時間かけて埼玉県へ行ったりと。
ですので集合も6時台ということもザラです。そこから現地で3試合くらいやって終わると夕方でまた遠方から帰路に着くといった感じでした。
練習場所も近い時は良いのですが時には高速に乗って1時間くらいかけて現地集合するような場合も月一くらいの頻度でありました。
練習とアウトプットに対する意味の違い
またその結果、相対的に練習時間は少なくなり練習して上手くなるということもあまり多くを望めないです。いかんせん試合が多いのと平日どれだけ意識高く鍛錬を積めるかの世界になってきます。
基本チームには「できて当たり前の子たち」が集まってきているので仕方ありません。既にみんなこれから上手くなっていく子たちではなくある程度仕上がった上手い子たちなのです。ですので過度に練習をするのではなく練習してきたことを発揮することに重きを置いて土日の活動に挑んでいるわけです。
練習時にコーチからも口頭で「もう少しこうした方がいい」などを伝えられることもありますが、その辺りの弱点をきっちり直すという改善は個々に委ねられることが基本です。
ですので4年生途中でポッと入団したところで平日の練習を他の選手の倍以上やっていかないと追いつけない世界でした。
当然、そんな「できて当たり前の選手」の父たちも意識が高いです。
そのためずっと学童軟式をやってきた身としては面食らうところも多かったです。
練習=インプットは日々の鍛錬でチームでの活動はアウトプットといった感じのため、学童軟式とは意識の面でも大きく異なりました。
父と父コーチの立場の違い
学童とリトルリーグでは父の関わり方が大きく異なります。
リトルリーグでは「父コーチ」というような関わり方はないです。良く言えばそこまでグラウンドへ入らず練習には立ち入らないで済みますが道具や器材の準備やグラウンドの整備などのアシストがメインになります。悪く言えば雑用係です。
それに対して学童野球では父は子供たちと一緒に練習に参加してグラウンドで共に汗を流し一喜一憂します。
ここもそのご家庭がどのように子どもと一緒に野球へ取り組んでいきたいかのスタンスによる部分が大きいところかと思います。
「自分はあまり野球をやってこなかった」、「チームや監督コーチにおまかせしたい」、「見る専でいい」と思うご家庭は良いとは思いますが、私の場合はこれまで自分のところ以外の子ども達とも一緒に汗を流し、時には悔し涙を流してきた身ゆえにスタンスに違いがあり過ぎたのかもしれません。
少年野球という原風景
私は「親子で共に野球をできるかけがえのない時間」として息子が小学生の間共に野球を通じて経験を積みたいという思いが強かったのだと思います。
その経験の中で成功体験を作っていく手伝いをしたいと考えました。
息子が大人になった時にただ単に「リトルリーグで硬式野球をやっていた」と楽しかったのかしんどかったのかわからない記憶を辿るよりも、「自分は地元のチームで少年野球をやっていた。勝っても負けても楽しかった」と言えることの方が大事だと思いました。
自分たち兄弟がまさしくそうだったからというのもあります。私の親は何一つ文句を言わずに毎週チームへ帯同していました。ジュニアチームの監督をやっていたこともあります。
今思うと平日に仕事をしながらも付き合ってくれていた親の有り難みがわかります。
そして今でも思い返すことがあります。私たちの時代は夏は水を飲むと怒られるし冬は防寒しても怒られると理不尽なこともたくさんありました。
でもここぞで踏ん張れるメンタルも同時に培われたと思います。
現代の教育理念にはマッチしないブラックなメンタル構築かもしれませんがその頑張れる、踏ん張れるマインドというのは培えたと思うんです。
それと同時に色々なポジションを守れて活躍できていたということも大人になった時に経験として思考力や自信にも繋がっていると思います。ここぞという時に守れた、打てたという経験をしっかり積んでいくことが大人になった時「小学生の時に野球をやってて良かった」と思い返すことができるはずだと思います。
そういった原風景・原体験にしてくれたら今やっていることに意味が出てくるのではと考えます。
現在
息子としては慣れない硬式から解放され、ホームグラウンドへ帰還できてかなり安堵しているので結果オーライではありますが、遠回りさせてしまったことには父として息子に悪いことをしたなと思います。
ただ、「自分よりも上手い子は山ほどいる」ということや野球と勉強を両立している志が高い子たちがいることも知れて良い経験にはなったみたいです。
リトルリーグに入団する上で知っておいた方が良いこと
リトルリーグはセグメントが1年から3年夏までの「ジュニア」、3年生夏から5年生夏までの「マイナー」5年生夏からは「リトル」中学生は「シニア」とカテゴライズされます。
「うちは軟式じゃなく硬式野球をやらせたい」と思われているお父さん、お母さんがいらっしゃるなら小学生であればジュニアからやらせてあげた方が経験的にも差がつかずスッと硬式野球に入っていけると思います。
ジュニアカテゴリでは柔らかいボールを使ってキャッチボールをしたりティーボールなどを用いながらきちんと「基本が身に付く仕組み」が構築されています。その結果3年の夏にはある程度「仕上がった状態」で硬式野球に挑んでいくことができる感じです。
軟式から硬式へ移るのであれば中学へ上がるタイミングの方が、一斉にスタートを切る形でカテゴリが上がるため個人差は小さいと思います。
最上の証明とは経験である
遠回りはしてしまったものの、今はまた親子ともども仲間と野球を楽しくやれています。
息子は学童軟式へ戻ってきていつの間にか一つ上の学年試合でもしっかり長打も打てるようになっていました。最近再びピッチャー練習もやっています。
全ての経験は無駄なことではないと思います。
「最上の証明とは経験である。」とフランシス・ベーコンの言葉にもあるように経験に優る知識はないと思います。
あと、現在は野球以上に勉強を頑張っています。7月ごろから塾へ通うようになり、これまで野球の平日練習に割いていた時間がほぼ勉強に置き換わりました(汗)
これから高学年になり中学に上がっていくにあたって新しい目標を持って日々過ごしているようなので親として、家族としてワンチームで頑張ってまいります。