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私の生きる目標と、鬱病とコロナ禍―L’30thを会場で―

私は、いつもひとつのことしかできなかった。

部活なら部活。受験勉強なら受験勉強。仕事なら仕事。

”息抜き”の仕方が分からない人生。


そんな私がLIVEと出逢ったのは、2009年。だいすきな中島美嘉さんのLIVEのチケット、それも東京公演が当たって、行かなきゃ、どうしよう、という状態で。初めて、仕事を私用で休んだ。それまで、休んではいけないと思っていた。

そして、LIVEがもつたのしい、しあわせな空間に、すっかり魅せられて。

小学校の頃からずっとすきなROCKバンド、L’Arc-en-CielのカウントアップLIVEに、ひとりででかけたのが2010年大晦日。2011年、年が明ける瞬間を、初めて幕張メッセなんていう場所で迎えた。

生の音と声に包まれるしあわせ。オールスタンディングで、147㎝の私には前のお客さんの後頭部しか見えないのに、どうしてこんなにたのしいんだろう。

その後、5月に行われた20th記念LIVE、㏌味の素スタジアム。今まで絶対にやらないと決めていたSNS、それを通じて出逢ったおともだちと参加するという、初めての経験。チケットが何をどうしても取れなかったのには驚いた。私の知らない場所に、こんなにもたくさんのL’Arc-en-Cielファンがいたなんて。周りには全くいないのに。

私の人生で、いちばんしあわせだったのは、このLIVEの2日間。

大雨の中、子どもの頃からだいすきだったひとたちが、肉眼で見えて、本当に演奏している。意味の分からない涙が出ていた。


私は、LIVEという、人生ではじめてといっていいくらいの ”息抜き” の方法に出逢えた。


でも、そのL’Arc-en-CielのLIVEからたった2年ほど。

私は、”息抜き”をしにいける能力も失う。


鬱病になって体も心も動けなくなり、働けなくなり。

大きな会場、人混み、大きな音響、体力、心の状態、資金調達。

全てがままならなくなった。


2012年の夏には、もうダウンしていた。秋に鬱病の診断をうけ、仕事を辞めることとなった。

耳や、三半規管に関する不調が強かったので、家で音楽を聴くことも受け付けなかった時期があった。


だんだん回復してきても、L’Arc-en-Cielのような大きな会場で行われるLIVEに参加することは、かなりハードルが高く、まだ実現できていない。行われたLIVEに参加したファンの、SNSでの盛り上がりが悔しかった。

そんな中、決めたことがある。



2021年、L’Arc-en-Cielの30thは、LIVE会場でお祝いしたい。



これに照準をあわせて、ここまでに、体力をあげて、少しでも社会に出てお給料を頂ける身になって、そうすればそのうちにメンタルもついてきて、、、という、私の計画があった。

この世から消えたくなっても、”L’Arc-en-Cielにまた逢いにいく”という目標があれば、生きていこうと思える。

逢うんだ、また。


”2021年に、L’Arc-en-Cielに逢う” というのが、私の闘病の中での大きな目標だった。

生きるための力の源だった。



L’Arc-en-Cielがすきすぎて、映像を観ると、興奮状態になる。よくも悪くも、”心が大きく動きすぎる”ことは、心にとって負荷がかかる。ここも乗り超えなければいけなかった。

たくさんのひとのなかにいる、ということも、また課題だった。

L’Arc-en-CielのLIVEでは近年、”ライブビューイング”という、映画館でLIVEの生中継を観ることができるシステムを導入してくれていて、地元の映画館でもやってくれる。ここ何年かは、このライブビューイングには参加できている。

最初に参加したときは、座って観ているうちに具合が悪くなってしまって、あえなく途中退席という悔しい結果に。2度目は、最後まで座って楽しめた。前進している。

その次のLIVEの頃は、どうしても、ライブビューイングに参加できるほど心がL’Arc-en-Cielに向きあえず、加えてコロナさんの広がりで、ツアー自体も途中で中止になった。



私の、生きる目標、治療の糧にしてきた夢、それはいよいよ、来年に迫っている。

2021年の、L'30th。


正直な話。



地元から、大きな会場に遠征して、東京駅なんかを通り、人混みの中何時間も待ち、LIVEの時間、パワーセーブができない心身のまま、気持ちの高ぶりに任せ全身で暴れて、終了後、疲労感の中、泊まるなり新幹線に時刻通りたどり着いて、、、という、以前できていた”LIVE遠征”が、今は、できる見通しが立たない状態だ。現状、また無職に戻ったので、そもそも資金がない。



実はこの間に、中島美嘉さんのLIVEには、3度ほど参加している。

会場の規模、楽曲や魅せ方のスタンス、東北まできてくれることなど、鬱病でも無理なく参加しやすい条件が整っていることが多い。アコースティックLIVEなんて特に、耳にも心にもやさしいし、ちいさな会場で、よりお客さんの近くに、という美嘉さんの思いのもと行われるLIVEだったりする。スタッフさんやファンの方ににも、やさしくしていただいた経験があり、本当に感謝している。

大尊敬する中島美嘉さんの、美しいファルセットに心が浄化され、パフォーマンスに心掴まれ、また生きようと思って、家路につく。

そしてこのプチ遠征が、ゆくゆくは、大きな目標であるL’Arc-en-CielのLIVEへ参加するまでの糧になるとも思っていた。



来年。

今年から延期になった、東京オリンピックが開催となる。

そして、このコロナさんのなか。

大きな規模のLIVE、それ自体が、行われるのかどうか。



私の生きる糧だった、ここまでに元気になろう、と目標にしてきた、L’Arc-en-Cielの30th。

きっと、LIVE以外にも、様々な方法で、企画を練ってくれることとは思う。大きな節目のお祝いだ。ミュージックステーションなど、メディアにも出てくれるだろう。曲のリリースもあるかもしれない(なかなかでないんです)。


そして、L’Arc-en-Cielの30thと、中島美嘉さんの20thが、同じ年。


せめて。

私は、働いてお給料がもらえる立場になりたい。

なんのイベントがあるかわからないけれど、何かひとつでも、ファンとして、参加したい。

CDが出るのなら買いたいし、FCだって再入会したい。



でも、この間やってみたいと思ったポスティングスタッフが無理ならば、私には何か、できることがあるのだろうか。

昨年、鬱病を抱え、受け入れてもらえた状態で働いた11か月ですら、苦しんだ。

その後ハローワークで、専門支援部門の方に心を打ちのめされたので、もう、相談窓口に行く気力がない。



コロナさんに関係なく私は、夢が、これまでの目標が、達成できないことへの屈辱を感じているのかもしれない。

情けない。


だいすきな、L’Arc-en-Cielの4人のお祝いが、しあわせな形で行われることは祈っているけれど、どういう形になるんだろう。



変化していくことを余儀なくされている世の中において、もう音楽のLIVEができない、という未来は待っていてほしくない。


もう、30thの年にLIVE会場にいる、という私の目標は、この際、仕方がないのかもしれない。(諦めはしないけれど)

せめて、この先、私が心と体を元気にできたときにまた、LIVEというたのしみが、しあわせな空間が、また待っている、、、それが約束されている未来がほしい。


未来に希望がなければ、誰だって、生きていく気力がなくなってしまう。

鬱病とか、関係なく。


コロナさんがくるずっと前から、8年、9年も前から、私の生きる気力をつないできたのが、”L’Arc-en-Cielにまた逢いたい” という願い。

どん底の底の深さのいちばん深いところに行っても、なんとか、命を投げずにここまで生きてこられたのは、L’Arc-en-Cielに対する希望があるからなのだ。


たのしい目標がいい。

生きる虚しさに苦しみながらも、自分がまた、あの空間にいられる未来を考えた。


社会に出るとか、自立するとか、目標をあげたらきりがないけれど、

たのしいことを、ちゃんとたのしめる自分になりたい。

その思い、またLIVEに行こうという思いが、心を前向きにしてくれると思った。


「仕事辞めたい、鬱病になれば辞められるかなー」

という、SNSの書き込みをみて、ショックを受けたことがある。


鬱病、なめんなよ。

嫌なことをしなくてよくなる病気じゃない。やりたいことがひとつもできなくなる病気なんだぞ。

、、、、、、なんて、反論はしなかったけど、悔しかった。

失ったものの数、数えたくはないけど。



脱線したかな?


アーティストさんは、本当に今悩んでいると思う。

自分のだいすきなアーティストさんはもちろん、音楽を愛するひとたちみんなに、しあわせであってほしい。


私のわがままなんか、もはやどうだってよくなってきた。


LIVEという、しあわせな場所を、どのように取り戻していくか。


希望が見えづらくなっている現状で、私がどのように心を元気にしていくか。



、、、、、、考えれば、考えるほど分からなくなる。


L’Arc-en-Cielに逢いたい。

それが叶わないなら、L’Arc-en-Cielの4人が、L’Arc-en-Cielらしく表現ができる、しあわせを感じられる活動ができることを、ひたすらに祈る。


ただ、それだけなんだ。


30thを、ファンとともに、しあわせにたのしんでほしい。




きっと、今年がまさに周年で、コロナさんの影響で記念のLIVEができなくなってしまったアーティストも多いはずだ。


音楽は、いつだってひとの心に寄り添う。

音楽を愛する全てのひとが、報われるといいな。


祈ること、願うこと以外に、私に何ができるだろう。



私も、私のだいすきなひとたちも、しあわせになれる方法が見つかりますように。

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未熟ですががんばっております。治療費にあてさせていただきたいです。よろしくお願いします。