見出し画像

妄想、空想、そろそろ暴走。25歳で会社を辞めましたが、今はとても元気です。

「次本番ですけど、緊張されてますか?」
満面に笑みで次にステージに上がるアーティストに話を振る。

いいなー楽しそうだな。
話を振ってるお笑いの方も、隠そうとしても隠しきれない芸術家のオーラを解き放つアーティストも。

私は注目を浴びるエンターテイナーに強い憧れを抱く。
私は一人っ子で、小さい頃は頻繁に一人遊びでトーク番組の司会者とゲストの二役を一人で演じていた。

小さい頃から本当はいいなーって思ってたんだ。役者も歌手も司会者も楽しそうーテレビに出るのっていいなー。

中学か高校だったか、一瞬私は局アナとかだったら、ちょうどまじめっぽそうな私の雰囲気とミーハーな心の私にはあってるんじゃないかなって思った。ポスト軽部さんとか言ってね。
でも結局やっぱり裏方向きだよなーって思って、なんとなくその空想は流れていった。

大学の頃に夢中になってYouTubeを見ていた。単純にコンテンツを楽しむのではなく、私も頭の中でユーチューバーごっこをしていた。(頭の中だけならいいが、独り言が多いので、たまに声に出したりしてたかもな。)
これは妄想で終わらせたくないなと思ったから、じゃあ私が裏方の作業とかはするからと言って強引に友達を誘いトリオを結成。でもなんだか私の情熱も足りず、色々乗り切れず、動画を3本出してそれもひっそりと息を引き取った。

時はたち大学も卒業する日が近づいていった。就職もなんだかしなくちゃいけないし、っていう気分で上手いこととてもいい会社に入れてしまった。今思えば奇跡だ。
なんか違うんじゃないか、自分は本当にこれでいいのか、って気持ちもあった。
エンタメは?
スポットライトの下は?
って気持ちはずっと燻っていたが、私は裏方キャラって思わせてその想いは沈めた。

化粧品会社のバックオフィスでちょっと変わった市場の営業をやっていた。

東京ラブストーリーっぽくていいじゃない。
東京で仕事をして。
って思っていたんだが、なんだか、ムズムズする日々。

やりがいだってあるし、チームの方や周りの方はみんな素晴らしく温かい。こんないい職場は前にも後ろも出会えないだろうと思う。本当にお世辞抜きでそれくらい素敵だった。
なのに、考えるのは「いつ次に行こうか」。
やっぱり、ずっと入れない。なんかワクワクがないんだ。なんかときめきがないんだ。飽きっぽい性格の自分がちょっと恨めしい日々。
「いつもの日常」が安心ではなく、平坦でつまらなく感じてしまう日々。

そういう時はYouTubeを見て、いいなーと思った。すんごくいいなー。
YouTuberの自分を妄想したりもした。GRWM風に朝メイクしたりして。
…化粧品とかも紹介したいけど、会社的にだめだもんな。とか、理由をつけては大学生の頃にYouTubeを撮るために買ったビデオカメラが入った引き出しを横目で見ていた。

うぁあだあああああああああ
つまんねぇー

って在宅中に度々叫ぶようになって、ふと、もういいや、今からちょっと人生一走りしてくるか。と思えるようになった。
つまらないと思う人生は本当に損だと感じてしまった。せっかく「心」と言うものがあるのに、なんのときめきも動きもなく人生終わったら、最悪じゃん。って体の芯から思うようになった。
安定な人生を歩む術は生きてきた25年間で身につけたから、そろそろ人生を謳歌する方法を身につけようと思ったのだ。

と言うことで、8月の蝉が鳴る頃に突如上司に辞める意をパソコンの画面越しに伝え、今に至る。
まだまだ、YouTubeでは収益化どころか、って感じだし、予想以上自分の下手さに驚かされるけど、なんだかいい感じ。
いまだにアンケートの職業欄で会社員に丸をしてしまうこともあるけど、それでもいい感じだ。

絶対に将来の孫もワクワクしてしまうような小ネタを収集していくぞって気でいる。
そして、そろそろ職業欄は、、「自由業」と自信を持って丸つけする。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?