5月・6月のことば
いま、図書館から「風物ことば十二カ月」(萩谷朴[著]、新潮選書、1998)という本を借りている。読むというより、眺めるという感じ。知らなかったことばもあるが、知っていることばでも意外な発見があってなかなかおもしろい。
たとえば、「苺🍓」(いちご🍓)。
「いちご」というと、クリスマスケーキ🍰の印象が強く、冬の果物だと思っていたが、昔のいちごは、5月から7月にかけての夏の果物だそうだ。
「いみじううつくしき稚児の、苺など喰ひたる」(清少納言『枕草子』第39段)という文章。小さな赤ちゃんの赤い唇が、小さな赤いいちご🍓をほおばるかわいい姿が浮かんでくる。それはたしかに真冬ではなく、夏のイメージですね😄。
そのほか5月のことばとして、金雀花(えにしだ)、「バードウィーク」、「母の日のカーネーション」、「芍薬」(しゃくやく)、「鵜飼」(うかい)、「老鶯」(おいうぐいす)、「石竹」(せきちく)、といったようなことばが並ぶ。
「鉄線と風車」という言葉をはじめて知ったのだが、「鉄線」も「風車」も、キンポウゲ科に属する花で、互いによく似ている花のようだ。
では、次に来月、6月には、どのようなことばがあるのだろう?
目についたことばを拾ってみると、「杜若」(かきつばた)、「翡翠」(かわせみ)、「藍染めの浴衣」(あいぞめのゆかた)、「カメムシ」、「叩く水鶏」(くいな)、「河骨」(こうほね)、「柿の薹」(かきのとう)など。
「柿の薹」という言葉ははじめて知った。「蕗の薹」(ふきのとう)はよく聞くけれど(^-^;。
解説を読むと、「柿の薹」とは、柿の蕾(つぼみ)のことだそうだ。そう言われてみれば、たしかに「蕗の薹」も、ふきのつぼみ。
ふだん使わない言葉だが、俳句を詠む人には日常語なのかもしれません。知らない日本語もいっぱいあるんだなあ、と小学生っぽい🎒感想をもったまま、この記事は終わる🤣。
記事を読んで頂き、ありがとうございます。お気持ちにお応えられるように、つとめて参ります。今後ともよろしくお願いいたします