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詩 | 全力の中で

わたしには流派なんて
関係なかった

絵というものを
きわめる事しか関心がなかった

円と直線さえ正しく描けるならば
どんな絵だって描ける

1つの流派の頂点に立ち
そして 別の流派でも頂点に立つ

すべての流派でトップに立てば
日本で1番の絵師になれるというが
私の流儀だった

いつだって全力だった
いい加減な線を描いたことなど
ただの一度もなかった

手を抜けば手を抜いた型を作るだけ
全力で描けば全力の形がてきる

そんなことは火を見るより明らかだ
全力の中で形をつくれ!
それが私のたった1つの考え方た!

しかしわたしには
晩年をむかえた今でさえ
たった一匹の猫さえまともに描けぬ

もうわたしに残された時間は長くない
一枚でいいから満足な絵を描きたい



後書き的な

全力の中で形を作る」というのは、イチロー(元)選手の言葉。
 たとえば、バッティング練習をやっていると、疲れてきて、次第にホームランが打てなくなってきます。
 ホームランが打てなくなってからも、手を抜くのではなく、全力で振り続ける中で形が作られていくと。
 力を抜いた状態で、理想のバッティング・フォームを求めるのではなく、疲れても全力でスイングする中で形になるものが、試合で発揮される実力になると。

 この話を聞いたとき、葛飾北斎のことを思い出しました。
 世界的に見ても、絵を極めた人物ですが、晩年に近づいても、いまだに猫一匹まともに描けないという話を聞いたことがあります。

 楽しようとして物事に取り組んでいる間は、自分の形を作ることができません。文章を書くのも同じかもしれません。常に全力で書いている中で、じぶんの形が作られるのでしょうね。

 ヘッダーのイラストは、優谷美和さんのイラストをお借りしました😊。



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