エッセイ | 今年も年末に近づいてきた
今年もあと残すところ2ヶ月を切った。早いものだ。よく言われるように、年を重ねるにつれて、時間が過ぎるのが早く感じる。なぜか?
10歳の1年は、全人生の1/10 、20歳の1年は1/20、50歳の1年は1/50… …というように「1年の重み」が年を重ねるごとに小さくなっていくからだろうか?
あるいは、子どもは好奇心旺盛で、覚えることがたくさんあるが、年をとるごとに真新しさを感じなくなり、吸収できることが少なくなり充実度が下がるからだろうか?
いろいろな理屈をつけたとて、客観的な1年という時間は、幼子であろうが、後期高齢者だろうが変わらないから、掘り下げて考えても無駄かもしれない。
もう11月。毎年この頃になると、年末を意識する。今年もあとわずかだなぁと。何か特別なことをする訳ではないが、なんとなく追い詰められたような気持ちになる。このまま、今年という年が過ぎ去ってしまっていいのか?やり残したことはないか?
なるべく面倒くさそうなことは年内にかたずけたいが、今年と来年という時間は、切断されているわけでもなく、あわてて何かすることもないか?、と結局そのまま時間は過ぎていく。
今年やり残したことがあっても、年が明けると、新しい気持ちになるから不思議である。
本来的にはseamlessな時間というものに、あえて区切りをつけて仕切り直しのきっかけを作ったことは、人間の一つの知恵かもしれない。その意味において、西暦のほかに「元号」をもつことは、意外と合理的なのかもしれない。もう来年は「令和五年」になるんですね。
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