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物語詩 | 禁断の果実
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いつも一生懸命でした
人のためになれる
人間になりたいと
悩みのある人がいれば
すすんで力になりたいと
そう思ったものです
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だけどやっぱり
無理をしていたみたいです
自分では気がつかなかったけど
こういう人に見られたいという
意識に束縛されていたのです
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最も大きな悲鳴をあげていた
自分の心と向き合うことが
できていませんでした
もう嫌だ!無理だ!と
叫ぶことができなかったのです
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光輝いていた世界が
とても虚しい世界へと
変貌したのは
一瞬の出来事でした
しかし私には
死んでこの世から
逃げてしまうことは
できませんでした
どうせ死ぬならば
その前に
禁断の果実を
ひとかじりしてやろうと
わずかな希望に
すがりついたのです
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禁断の果実
ああ
なんという
厳しくも甘美な
言葉なのでしょう!
かつてアダムとイブが
かじり
神の逆鱗に触れて以来
誰も口にすることが
なかったと言われていますね
私は罪の意識を抱きつつ
ただ生き延びるために
禁断の果実にガリリと
かじりついたのでした
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すると不思議なことが
起こりました
今まで私を縛りつけていた
モラルという足枷も
羞恥心という手枷も
どうでもよくなったのです
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おいしい!
こんなにおいしいものが
この世にあったなんて!!
もはや衣服という
野蛮なものには
用がありませんでした
いつの間にか
すべて脱ぎ捨てていました
このままでいい!
誰がなんと言おうとも
気持ちいい!!
ありのままの姿で
生きていくことは…
あなたも禁断の果実
かじってみない?
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記事を読んで頂き、ありがとうございます。お気持ちにお応えられるように、つとめて参ります。今後ともよろしくお願いいたします