短編 | 先生と私と | (ベタな官能小説[続編])
はじめに
たまに短編小説?を書いている。
短編だから、読み切りなのだが、ありがたいことに「続編が気になる😄」とコメントをくださる方がいる。
「短編なので続編は考えていません」なのだが、せっかくなので「続編」を書いてみようと思います。
今回の記事は、この話(↓)の続編です。単独でも内容が分かるように書くつもりですが、お時間があったら読んでくださるとありがたいです😄。
短編 | 先生と私と(承前)
(10)
僕は今、目の前で起こっている光景の意味を理解できなかった。
この前まで僕の家庭教師だった先生と、僕の父親がいっしょに歩いている意味が… …。
塾が終ったばかりの僕は、二人を尾行することにした。
(11)
先生と父と思われる二人は、付かず離れずの距離を保ったまま、たんたんと歩いて行く。どうやら会話はしていないようだ。
まっすぐに夜の街の大通りを歩いて行く。徐々に二人の歩くペースが早くなっていった。
僕は電信柱のかげに隠れながら、必死についていった。
二人が急に右の小路に曲がっていった。僕も急ぎながらも慎重に二人のあとを追った。
僕が右の小路に曲がると、すでに二人の姿はなかった。
(12)
僕は辺りを見回した。きらびやかな看板が並んでいた。
「ランデブー」「秘密のカルネ」「カリビアン・リゾート」「キング&プリンセス」というような看板が立ち並んでいた。建物はお城のようだった。
「ここは、ラブホ街に間違いない」。僕は驚愕した。いけないことを知ってしまった。僕の心は、八分の逃げたい気持ちと二分の好奇心で満たされた。
(13)
「雄大!こんなところでなにやってるの?」
聞き慣れた声が辺りに響いた。振り向くと、そこには母の姿があった。
「な、なんでお母さんがここに?」
僕は何とか言葉を絞り出した。
「あの二人は最初から怪しいと思っていたのよ。お父さんが塾ではなく、家庭教師を雄大にすすめるなんて、変でしょ?普段、教育に全く関心がないのにさ」
「怪しいって?」
「あなたのお父さんとあの小娘は、男女の関係にある、ということ。あたしが一生懸命雄大を育てて来たのに、あの小娘はあたしから、あの人と雄大を奪おうとした。絶対に許さない」
「許さないって、先生に何かするつもりじゃないよね?」
「雄大は余計なことを考えないで、勉強だけしていなさい。あとのことは、あの人とあの小娘とあたしの三者面談で決めることにするわ。とりあえず、雄大は先にうちに帰りなさい。あたしはあの二人が『秘密のカルネ』から出て来るまで、ここで待っているから」
僕は、両親と先生を残したまま、家路についた。それにしても、母はなぜ二人が『秘密のカルネ』に入ったと確信できたのだろうか?
…つづく…かもしれない…
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記事を読んで頂き、ありがとうございます。お気持ちにお応えられるように、つとめて参ります。今後ともよろしくお願いいたします