一語の宇宙(1) | term
ちょっと気分転換してみたくて、新しいマガジンを作ってみました。
シリーズ化するかは未定ですが、1記事1単語を取り上げていくつもりです。
今回は「term」という単語について、思い付くことを書きます。
term[ターム]という単語を辞書で調べると様々な意味が載っています。
「言葉」「期間」「時間」「間柄」など、たくさん訳語があります。
termという言葉に対応する訳語がたくさんあるといっても、「term」は「term」です。だから、termという同じ言葉で表現されるものには、なんらかの共通点があるはずです。
「technical term 」と言えば「専門用語」を意味します。会話では「jargon」[ジャーゴン]と言ったりもします。
「midterm」[ミッドターム]と言えば、「中間テスト」。
「come to terms with ~」と言えば、「~と折り合いをつける」という意味になります。
これだけでは、用例として不十分ではありますが、termという言葉の共通点として、どんなことをイメージしますか?
私は、時間に区切りをつけたり、意味を限定するというのが共通点だと思いました。
ここで、termの語源を調べてみると次のように書かれています。
ちょっとかいつまんで訳すと、
「時間の制限」「ひとまとまりの期間・任期」「寿命」という意味。
「term」という言葉に対応する日本語はたくさんありますが、
termという単語の中核(core)をなす意味は、「区切り」。
「terminal」[ターミナル]、
「terminator」[ターミネイター]など、
同じつづりを含む単語にも、termという単語の意味が反映されていますね。
敢えて日本語に訳そうと思えば、
ターミネイターは「ケリをつける人」なんて訳せるかも。
1つの英単語の意味を覚えるときには、代表的な意味を1つ覚えることも大切ですが、訳語をぜんぶ読んでみてその単語のコアとなるイメージをつかむと忘れにくいのではないか、と思っています。
今回は「一語の宇宙」の初回でした。
記事を読んで頂き、ありがとうございます。お気持ちにお応えられるように、つとめて参ります。今後ともよろしくお願いいたします